- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 117. 英語スピーキング・英作文学習は前置詞がカギを握る
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.02

英語スピーキング・英作文学習は前置詞がカギを握る:inが使われる理由(2)
英語スピーキング、英作文は、様々な英語力の中でも学習難易度が非常に高いものがあります。英語リスニングや英文読解は話されたり書かれたりしている英語を理解すればまずはOKですが、英語スピーキング、英作文は自ら正しい英文を構築する必要があります。
英文を構築するにあたり、まずはSV・SVO・SVCなどの英語の5文型や疑問文・否定文などの基本的な英文法をマスターする必要があります。
しかし、残念ながらこれらを一通りマスタ―したからと言っても英語スピーキング、英作文がすらすら出来るようにはなりません。
このような状況を打開し、英語スピーキング力・英作文力を向上させる重要ポイントの1つが前置詞なのです。
英文法の教科書で、前置詞の基本的意味合いや用例を学習した人も多いと思いますが、実際に英語を使う場面でどの前置詞を使うべきか確信が持てないケースも多く、なかなか自信をもって英語スピーキングや英作文ができないのが実情だと思います。
近年、Google翻訳やDeepLなどAI機械翻訳アプリの翻訳精度が非常に向上してきたため、日本文の英訳が非常に簡単にできるようになりました。
その際、こういう場合にこの前置詞を使うのかと気づかされる機会が多いことに気づきました。
それらを前置詞ごとにまとめれば、自ら英語スピーキングや英作文をしなければならない時に役立つのではないかと考えました。
今回は前置詞“in”について実例に解説をつけて学習していきたいと思います。
解説はChatGPTなどからの説明をベースとしています。
前置詞“inが使われる理由
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こうした理由から、海外拠点をこの5年で6か所から30か所に拡大する計画だそうです。
In line with this reason, they are planning to expand their overseas offices from 6 to 30 in the next 5 years.
解説
”In line with this reason” という表現で使われてる”in”は、以下の2つの理由で使われてます。
理由や根拠を表す
”in line with” は、「~に沿って」という意味で、理由や根拠を表す前置詞句です。
ここでは、海外オフィスの拡大の理由として、上記の理由が挙げられています。
ある状態や状況の中にあることを表す
”in” は、ある状態や状況の中にあることを表す前置詞としても使われます。
ここでは、”in line with this reason” を「この理由に沿って」と訳した場合、”they are planning to expand their overseas offices from 6 to 30 in the next 5 years” という行為が「この理由に沿って行われること」を意味します。
なお、”in” が省略された場合も、意味は同じです。例えば、以下の英文も同じ意味になります。
Line with this reason, they are planning to expand their overseas offices from 6 to 30 in the next 5 years.
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この問題は我々の調査では出てきませんでした。
This problem did not come up in our search.
解説
この文で、”in”が使われる理由は、以下の2つです。
範囲や領域を表す
”in our search” は、「私たちの検索の中で」という意味で、範囲や領域を表す前置詞句です。
ここでは、私たちが行った検索の中で、この問題は見つからなかったことを述べています。
状況や条件を表す
”in” は、状況や条件を表す前置詞としても使われます。
ここでは、”in our search” を「私たちが検索している中で」と訳した場合、”this problem did not come up” という出来事が「私たちが検索している中で行われたこと」を意味します。
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このような形で彼とコミュニケーションをとることにより、彼に進捗状況をお知らせしたいと考えています。
I would like to communicate with him in this way to keep him informed of our progress.
解説
この文で、”in”が使われる理由、以下の2つです。
方法や手段を表す
”in this way” は、「このように」という意味で、方法や手段を表す前置詞句です。
ここでは、相手の進捗状況を把握させるための方法として、”communicate with him” という行為が挙げられています。
ある状態や状況の中にあることを表す
”in” は、ある状態や状況の中にあることを表す前置詞としても使われます。
ここでは、”in this way” を「この方法で」と訳した場合、”communicate with him” という行為が「この方法で行われること」を意味します。
なお、”in” が省略された場合も、意味は同じです。例えば、以下の英文も同じ意味になります。
I would like to communicate with him this way to keep him informed of our progress.
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その場合でも営業状況をエクセル表でメールしてください。
Even in that case, please email me the excel table of business deal status.
解説
この文で、”in”が使われる理由は、以下の2つです。
状況や条件を表す
”in that case” は、「その場合」という意味で、状況や条件を表す前置詞句です。
ここでは、相手がメールを送ることができない場合でも、ビジネス取引の状況を把握するために、Excel テーブルをメールで送ってほしいと述べています。
ある範囲や領域の中にあることを表す
”in” は、ある範囲や領域の中にあることを表す前置詞としても使われます。
ここでは、”in that case” を「その状況において」と訳した場合、”please email me the excel table of business deal status” という行為が「その状況において行われること」を意味します。
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この調子で遂行してください。
Please carry it out in this manner.
解説
この文で、”in”が使われる理由は、以下の2つです。
方法や手段を表す
”in this manner” は、「この方法で」という意味で、方法や手段を表す前置詞句です。
ここでは、相手に特定の方法で作業をするように指示しています。
ある範囲や領域の中にあることを表す
”in” は、ある範囲や領域の中にあることを表す前置詞としても使われます。
ここでは、”in this manner” を「この方法において」と訳した場合、”carry it out” という行為が「この方法において行われること」を意味します。
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近い将来、当社の組織図をご提供できるだろうと思います。
We will be able to provide you with an organizational chart of our company in the near future.
解説
この文で、”in”が使われる理由は、以下の2つです。
時間や期間を表す
”in the near future” は、「近い将来に」という意味で、時間や期間を表す前置詞句です。
ここでは、近い将来に、組織図を提供できることを述べています。
状況や条件を表す
”in” は、状況や条件を表す前置詞としても使われます。
ここでは、”in the near future” を「近い将来において」と訳した場合、”provide you with an organizational chart” という行為が「近い将来において行われること」を意味します。
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実績に関しましては、以下の項目を教えていただければと思います。
In terms of achievements, we would like to know the following items.
解説
この文で、”in”が使われる理由は、以下の2つです。
範囲や領域を表す
”in terms of achievements”は、「成果の観点から」という意味で、範囲や領域を表す前置詞句です。
ここでは、実績に関する情報を知りたいことを述べています。
状況や条件を表す
”in”は、状況や条件を表す前置詞としても使われます。
ここでは、”in terms of achievements”を「成果の観点において」と訳した場合、”we would like to know the following items”という行為が「成果の観点において行われること」を意味します。
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英語で電子メールを送っていただけるとありがたいです。
I would appreciate it if you could send me an email in English.
解説
この文で、”in”が使われる理由は、以下の2つです。
言語や手段を表す
”in English” は、「英語で」という意味で、言語や手段を表す前置詞句です。
ここでは、メールを送る言語を「英語」と指定しています。
ある状態や状況の中にあることを表す
”in” は、ある状態や状況の中にあることを表す前置詞としても使われます。
ここでは、”in English” を「英語で書かれた」と訳した場合、”email” という物が「英語で書かれた状態」にあることを意味します。
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まとめ
“in”は、場所を示す「中に」という基本的な意味から派生して条件や範囲を示す場合などにも使われているようです。
英語スピーキング、英作文において前置詞を使いこなすには、前置詞の一般概念を理解するとともに、多くの実例に接することが重要だと思います。
ちなみに以下の英音研のブログもご一読ください。
どうすれば英語リスニング脳を創る事ができるか?「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
「英語リスニング勉強法」「英語リスニング悩み解決」ブログ記事のリンク一覧
https://www.eionken.co.jp/note/english-listening-study-method/
「英語スピーキング勉強法」「英語スピーキング学習は前置詞がカギ」「TOEIC・大学入試・英検リスニング勉強法」ブログ記事のリンク一覧
https://www.eionken.co.jp/note/english-speaking-toeic/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストンコンサルティンググループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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