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公開日
2025.09.06
更新日
2025.09.06

心に響く英語ことわざ(641)相対性理論を発見したドイツの物理学者アインシュタインの名言 Logic will get you from A to B. Imagination will take you everywhere.(創造性には限界がない)
“Logic will get you from A to B. Imagination will take you everywhere.”
直訳は「論理はあなたをA地点からB地点へ連れて行くだろう。想像力はあなたをあらゆる場所へ連れて行く」で、似た意味のことわざに「創造性には限界がない」があります。
アルバート・アインシュタイン(Albert Einstein)の名言 Logic will get you…の意味
この言葉は、ドイツ生まれの理論物理学者であり、相対性理論を提唱したアルバート・アインシュタインが、「論理と想像力の役割」について述べたものです。彼は、既存の知識や論理だけでは、新しい発見や革新的なアイデアを生み出すことはできず、「想像力(Imagination)」こそが、真の進歩の原動力であると説いています。
この言葉が意味すること
この名言は、「論理の限界」と「想像力の無限性」を対比させています。
- 「Logic will get you from A to B.」(論理はあなたをA地点からB地点へ連れて行くだろう。) アインシュタインは、論理を、既存の枠組みの中で、問題を解決するためのツールとして捉えています。例えば、数学の問題を解いたり、ある結論を導き出したりする際には、論理的な思考が必要です。しかし、その答えは、常に「AからBへ」という、すでに存在する道を進むことに過ぎません。
- 「Imagination will take you everywhere.」(想像力はあなたをあらゆる場所へ連れて行く。) この部分が、この言葉の核心です。アインシュタインは、想像力を、未知の領域を探求するための力だと考えていました。論理が既存の知識に縛られるのに対し、想像力は、全く新しい概念やアイデアを生み出すことができます。相対性理論という、それまでの物理学の常識を覆す理論は、論理的な思考だけでなく、光の速さで移動する自分を想像するといった、彼の卓越した想像力から生まれたものです。
似た意味の英語のことわざ
- “The greatest good is the knowledge of oneself.” (最大の善は、自己を知ることである。) これはソクラテスの言葉ですが、アインシュタインの言葉は、その「知」の前に、まず「想像力」という、新しい可能性を広げる力が重要であると教えています。
- “To the man who only has a hammer, everything he encounters begins to look like a nail.” (ハンマーしか持っていない人間には、出会うものすべてが釘のように見え始める。) これは、既存の知識やツールに固執すると、新しい解決策を見つけられなくなるという意味で、アインシュタインの言葉と通じます。
- “Necessity is the mother of invention.” (必要は発明の母。) これは、何かを必要とすることが、新しいアイデアや発明を生み出す原動力になるという意味で、アインシュタインの言葉は、その原動力が、単なる「必要」だけでなく、「想像力」でもあると示唆しています。
似た意味の日本語のことわざ
- 「創造性には限界がない」 想像力や創造力は、無限の可能性を秘めているという意味。アインシュタインの言葉を的確に表す日本語です。
- 「千里の道も一歩から」(せんりのみちもいっぽから) どんなに遠い道のりでも、最初の一歩から始まるという意味で、その一歩を始めるためには、まず「想像力」が必要となります。
- 「夢は大きく持て」 大きな夢や目標を持つことの重要性を説いています。この「夢」は、アインシュタインの言う「想像力」から生まれます。
アルバート・アインシュタイン(Albert Einstein)の波乱万丈な生い立ち
アルバート・アインシュタイン(1879-1955)は、ドイツ生まれのユダヤ系理論物理学者であり、「特殊相対性理論」と「一般相対性理論」を提唱しました。彼は、20世紀最大の科学者の一人と見なされています。
幼少期と「遅咲きの天才」
1879年、ドイツのウルムで生まれました。彼は、幼い頃は言葉の発達が遅く、学校の成績も良くありませんでした。彼は、学校の詰め込み教育に馴染めず、しばしば先生から「おかしな子」と見なされました。 しかし、彼は、数学と物理学に強い関心を持ち、独学でそれらの分野の知識を深めました。
相対性理論の発表
1905年、彼は、後に「奇跡の年」と呼ばれる年に、相対性理論、光量子仮説、ブラウン運動に関する3つの論文を、ほとんど無名のまま発表しました。これらの論文は、従来の物理学の常識を覆すもので、後の科学に大きな影響を与えました。 彼は、1921年にノーベル物理学賞を受賞しましたが、それは相対性理論ではなく、光電効果に関する研究に対してでした。
晩年と平和への貢献
ナチスの台頭により、彼は1933年にアメリカへ亡命しました。彼は、核兵器の開発に深く関わりましたが、その破壊力を見て、晩年は、核兵器廃絶と世界平和のために尽力しました。 1955年に76歳で亡くなりました。 アインシュタインの生涯は、単なる科学者ではなく、平和と人権のために声を上げた思想家でもありました。彼の言葉は、私たちに、論理に縛られることなく、想像力の翼を広げることの重要性を教えてくれます。
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心に響く英語ことわざ(640)ロミオとジュリエットで有名な英国の文豪シェイクスピアの名言 Better three hours too soon than a minute too late.(時間厳守)
https://www.eionken.co.jp/note/better-three-hours-too-soon/
心に響く英語ことわざ(642)エイブラハム・リンカーンの名言 I like to see a man proud of the place in which he lives. I like to see a man live so that his place will be proud of him.(自分の居場所への誇り)
https://www.eionken.co.jp/note/i-like-to-see-a-man-proud/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
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