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公開日
2025.09.11
更新日
2025.09.11

心に響く英語ことわざ(663)イタリアのルネサンス期を代表する芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチの名言 Iron rusts from disuse; water loses its purity from stagnation…(行動しなければ活力が奪われる)
“Iron rusts from disuse; water loses its purity from stagnation… even so does inaction sap the vigor of the mind.”
直訳は「鉄は使わなければ錆びる。水は停滞すれば純粋さを失う。同じように、行動しなければ精神の活力が奪われる」で、似た意味のことわざに「継続は力なり」があります。
レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)の名言 Iron rusts from disuse…の意味
この言葉は、イタリアの芸術家、科学者、発明家であるレオナルド・ダ・ヴィンチが、「行動の重要性」について述べたものです。彼は、物質的なもの(鉄や水)が、使われなければその本質的な性質を失うように、人間も、行動を怠れば、精神的な活力を失ってしまうと説いています。
この言葉が意味すること
この名言は、「人生は、行動によってのみ活性化される」という哲学を強調しています。
- 「Iron rusts from disuse; water loses its purity from stagnation…」(鉄は使わなければ錆びる。水は停滞すれば純粋さを失う…) ダ・ヴィンチは、この言葉で、自然界の普遍的な法則を例に挙げています。彼は、鉄が、その硬さや強さを保つためには、常に使用されなければならないこと、そして、水が、その清らかさを保つためには、常に流れ続けなければならないことを指摘しています。
- 「…even so does inaction sap the vigor of the mind.」(…同じように、行動しなければ精神の活力が奪われる) この部分が、この言葉の核心です。ダ・ヴィンチは、この自然界の法則を、人間の「精神(mind)」に当てはめています。彼は、思考や創造性、そして人生への情熱といった、精神的な活力(vigor)が、「無行動(inaction)」によって、徐々に失われていくと警告しています。
まとめ
レオナルド・ダ・ヴィンチのこの言葉は、私たちに「常に学び、常に挑戦し続けること」の重要性を教えてくれます。人生をより豊かに、そして精神的な活力を保つためには、停滞することなく、常に新しい行動を起こし続けることが不可欠なのです。
似た意味の英語のことわざ
- “Genius is patience.” (天才とは忍耐である。) これは、アイザック・ニュートンの名言で、努力と行動の積み重ねが、才能を超えることを示しています。
- “Where there is a will, there is a way.” (意志あるところに道は開ける。) これは、強い意志や決意があれば、必ず成功への道が見つかるという意味で、その意志は、行動によって、初めて現実のものとなります。
- “The secret of getting ahead is getting started.” (先に進む秘訣は、始めることだ。) これはマーク・トウェインの名言で、大きな問題に直面したとき、まず最初の一歩を踏み出すことの重要性を説いています。
似た意味の日本語のことわざ
- 「継続は力なり」(けいぞくはちからなり) 何事も続けていれば、それが力となり、やがて成功につながるという意味。ダ・ヴィンチの言葉を的確に表す日本語です。
- 「雨垂れ石を穿つ」(あまだれいしをうがつ) 軒下から落ちる雨粒でも、長い間同じ場所に落ち続ければ、硬い石に穴を開けることができるという意味。
- 「為すべきを為す」(なすべきをなす) 目先の利益や欲望を気にせず、自分がすべきだと信じる正しいことを行う、という意味。
レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)の波乱万丈な生い立ち
レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)は、イタリアのルネサンス期を代表する芸術家、科学者、そして発明家です。彼は、『最後の晩餐』や『モナ・リザ』といった不朽の名画を生み出す一方で、解剖学、天文学、工学といった、多岐にわたる分野で、その非凡な才能を発揮しました。
幼少期と芸術への情熱
1452年、フィレンツェ近郊のヴィンチ村で、公証人の非嫡出子として生まれました。彼は、正式な教育をほとんど受けず、幼い頃から、絵画や彫刻といった芸術に強い関心を持ちました。 彼は、フィレンツェの著名な画家、アンドレア・デル・ヴェロッキオの工房に入門し、そこで絵画、彫刻、そして金属加工といった、様々な技術を学びました。
芸術と科学の融合
ダ・ヴィンチは、単なる芸術家ではありませんでした。彼は、人間の身体の構造を理解するために、解剖学の研究に没頭し、その詳細なスケッチを残しました。また、彼は、飛行機や戦車といった、未来の技術を予見するような、多くの発明品のスケッチを残しています。 彼の作品は、芸術と科学が、高度なレベルで融合したものであり、その代表作である『モナ・リザ』には、彼が研究した光学や解剖学の知識が、細部にまで反映されています。
晩年と遺産
ダ・ヴィンチは、晩年、フランスのフランソワ1世に招かれ、宮廷画家として余生を送りました。彼は、1519年に67歳で亡くなりました。 レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯は、飽くなき好奇心と、知の探求にすべてを捧げた物語です。彼の言葉は、私たちに、人生を停滞させることなく、常に新しい知識と経験を求め続けることの重要性を教えてくれます。
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心に響く英語ことわざ(662)「戦争と平和」で有名なロシアの文豪トルストイの名言 Everyone thinks of changing the world, but no one thinks of changing himself.(自分自身を変えるのは難しい)
https://www.eionken.co.jp/note/everyone-thinks-of-changing/
心に響く英語ことわざ(664)インド独立に貢献したマハトマ・ガンディーの名言 An ounce of practice is worth more than tons of preaching.(行動は言葉よりも雄弁)
https://www.eionken.co.jp/note/an-ounce-of-practice/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
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