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公開日
2025.09.12
更新日
2025.09.13

心に響く英語ことわざ(672)「レ・ミゼラブル」で有名な文豪ヴィクトル・ユゴーの名言 You have enemies? Good. That means you’ve stood up for something, sometime in your life.(為すべきを為す)
“You have enemies? Good. That means you’ve stood up for something, sometime in your life.”
直訳は「あなたには敵がいるのか?それは良いことだ。それは、あなたが人生のどこかで、何かのために立ち上がったことを意味する」で、似た意味のことわざに「為すべきを為す」があります。
ヴィクトル・ユゴー(Victor Hugo)の名言 You have enemies? Good…の意味
この言葉は、フランスの詩人、小説家、劇作家であるヴィクトル・ユゴーが、「敵を持つことの意味」について述べたものです。彼は、敵を持つことが、必ずしも悪いことではなく、むしろ、自分が信じる理想や信念のために、勇気を持って立ち向かったことの証であると説いています。
この言葉が意味すること
この名言は、「信念と葛藤」を強調しています。
- 「You have enemies? Good.」(あなたには敵がいるのか?それは良いことだ。) ユゴーは、この言葉で、敵を持つという、一見ネガティブな状況を、「良いこと(Good)」と捉えるように促しています。彼は、敵を持つことを恐れるのではなく、それを、自分が正しい道を歩んでいることのサインとして、前向きに受け入れるべきだと示唆しています。
- 「That means you’ve stood up for something, sometime in your life.」(それは、あなたが人生のどこかで、何かのために立ち上がったことを意味する) この部分が、この言葉の核心です。ユゴーは、敵を持つという結果が、「何かのために立ち上がった(stood up for something)」という、自分の信念に基づいた行動から生まれたものであると解釈しています。彼は、真に価値ある行動は、常に反対や批判を伴うものであり、敵を持つことは、その行動が、社会に影響を与えていることの証であると考えていました。
似た意味の英語のことわざ
- “The only way to do great work is to love what you do.” (素晴らしい仕事をする唯一の方法は、自分のやっていることを愛することだ。) これは、スティーブ・ジョブズの名言ですが、ユゴーの言葉は、その「素晴らしい仕事」が、敵対する勢力との葛藤を通じて、より強固なものになることを示唆しています。
- “Where there is a will, there is a way.” (意志あるところに道は開ける。) これは、強い意志や決意があれば、必ず成功への道が見つかるという意味で、その意志は、敵との対立を通じて、より強固なものになります。
- “Better three hours too soon than a minute too late.” (1分遅れるよりも、3時間早く着く方が良い。) これはウィリアム・シェイクスピアの名言で、ユゴーの言葉とは直接的な関連性はありません。
似た意味の日本語のことわざ
- 「為すべきを為す」(なすべきをなす) 目先の利益や欲望を気にせず、自分がすべきだと信じる正しいことを行う、という意味。ユゴーの言葉は、その行動が、敵を持つという結果につながることを示唆しています。
- 「蓼食う虫も好き好き」(たでくうむしもすきずき) 人の好みは様々であるという意味で、ユゴーの言葉とは直接的な関連性はありません。
- 「口は災いの元」(くちはわざわいのもと) 不用意な発言や嘘が、身の破滅を招く原因となるという意味。
ヴィクトル・ユゴー(Victor Hugo)の波乱万丈な生い立ち
ヴィクトル・ユゴー(1802-1885)は、フランスの詩人、小説家、劇作家であり、ロマン主義文学を代表する最も偉大な人物の一人と見なされています。彼は、『レ・ミゼラブル』や『ノートルダム・ド・パリ』といった不朽の名作を生み出し、フランスの歴史と社会に深い影響を与えました。
幼少期と文学への情熱
1802年、フランスのブザンソンで、軍人の家庭に生まれました。彼は、幼い頃から文学に才能を発揮し、詩や戯曲を執筆しました。 彼は、20代で、フランスの詩壇で頭角を現し、ロマン主義文学の旗手となりました。彼は、感情や個性を重視するロマン主義の精神を、その作品に反映させました。
政治活動と亡命生活
ユゴーは、文学活動と並行して、政治活動にも積極的に参加しました。彼は、ナポレオン3世のクーデターに反対し、フランスを追放され、20年近くの亡命生活を送りました。 彼は、亡命生活の中でも、執筆活動を続け、『レ・ミゼラブル』を完成させました。この小説は、社会の不公正や、貧しい人々の悲劇を描き、世界中で大きな反響を呼びました。
晩年と遺産
ユゴーは、フランスに帰国した後も、共和制を支持し、社会の改革に尽力しました。彼は、1885年に83歳で亡くなりました。 ヴィクトル・ユゴーの生涯は、文学と政治の両方で、自らの信念を貫き通した物語です。彼の言葉は、私たちに、信念を貫くことの価値と、それがもたらす葛藤を恐れないことの重要性を教えてくれます。
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心に響く英語ことわざ(671)米国建国に貢献した第3代大統領トーマス・ジェファーソンの名言 The glow of one warm thought is to me worth more than money. (温かい思いの輝き)
https://www.eionken.co.jp/note/the-glow-of-one-warm-thought/
心に響く英語ことわざ(673)「ロミオとジュリエット」で有名な英国の文豪ウィリアム・シェイクスピアの名言 Boldness be my friend.(為せば成る)
https://www.eionken.co.jp/note/boldness-be-my-friend/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
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