- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.09.30
更新日
2025.09.30

心に響く英語ことわざ(731)相対性理論を構築したドイツの物理学者アルベルト・アインシュタインの名言 If you can’t explain it simply, you don’t understand it well enough.(単純に説明できることこそが十分な理解の証)
“If you can’t explain it simply, you don’t understand it well enough.”
直訳は「もしそれを単純に説明できないのなら、あなたはそれを十分に理解していない」で、これは、知識の本質と真の理解は、複雑さを単純な言葉で伝える能力によって証明されるという、アルベルト・アインシュタインの深い洞察を表現しています。
アルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein)の名言 If you can’t explain it simply…の意味
この言葉は、ドイツ生まれの理論物理学者、アルベルト・アインシュタインが、「知識と明快さ」について述べたものです。彼は、科学者が、相対性理論のような複雑な概念を探求する中で、専門用語や複雑な数式に頼ることなく、その核心となる原理を、「単純に(simply)」説明できることこそが、「十分な理解(understand it well enough)」の証であると説いています。
この言葉が意味すること
この名言は、「真の理解の基準」を強調しています。
- 「If you can’t explain it simply」(もしそれを単純に説明できないのなら) アインシュタインは、この言葉で、「説明の難しさ」を、「理解の浅さ」に結びつけています。彼は、知識が、頭の中で、複雑に絡み合っている状態では、それを、他者に、明快に伝えることはできないと考えていました。
- 「you don’t understand it well enough.」(あなたはそれを十分に理解していない) この部分が、この言葉の核心です。彼は、ある概念を本当に「深く理解している」とき、その人は、その概念を構成する要素を、本質的な部分にまで分解し、整理することができると断言しています。その「単純化」のプロセスこそが、真の理解の証なのです。
似た意味の英語のことわざ
- “The greatest good is the knowledge of oneself.” (最大の善は、自己を知ることである。) これはソクラテスの言葉で、アインシュタインの言葉が持つ、「内面的な真理を探求し、明確にする」という精神と通じます。
- “Where there is a will, there is a way.” (意志あるところに道は開ける。) これは、強い意志や決意があれば、必ず成功への道が見つかるという意味で、その道は、複雑な知識を単純化する意志から開かれます。
- “A journey of a thousand miles begins with a single step.” (千里の道も一歩から。) これは、どんなに大きな目標でも、最初の一歩から始まるという意味で、その一歩は、知識を単純に説明するという小さな行動かもしれません。
似た意味の日本語のことわざ
- 「口は災いの元」(くちはわざわいのもと) 不用意な発言や嘘が、身の破滅を招く原因となるという意味。
- 「為すべきを為す」(なすべきをなす) 目先の利益や欲望を気にせず、自分がすべきだと信じる正しいことを行う、という意味。
アルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein)の波乱万丈な生い立ち
アルベルト・アインシュタイン(1879-1955)は、ドイツ生まれの理論物理学者であり、「相対性理論」の提唱者です。彼は、20世紀の最も偉大な科学者の一人として知られ、ノーベル物理学賞を受賞しました。
幼少期と科学への道
1879年、ドイツのウルムで、ユダヤ系の家庭に生まれました。彼は、幼い頃、言葉を話すのが遅く、学校での成績も良くありませんでしたが、科学に強い関心を持っていました。 彼は、その後、スイスのチューリッヒ連邦工科大学で物理学を学び、その後、スイスの特許庁で、審査官として働き始めました。
相対性理論の確立と晩年
アインシュタインは、その後、「特殊相対性理論」、そして「一般相対性理論」といった、多くの画期的な理論を発表しました。彼の理論は、「光速の普遍性」や「質量とエネルギーの等価性」(E=mc2)といった、物理学の基本的な概念を、根底から変えました。 彼は、ナチスの台頭により、アメリカへ亡命し、プリンストン高等研究所で、その生涯を終えるまで、研究を続けました。 彼は、1955年に76歳で亡くなりました。 アルベルト・アインシュタインの生涯は、一人の人間が、その才能と、飽くなき探求心によって、いかに科学と、世界を豊かにすることができるかを示す物語です。彼の言葉は、私たちに、複雑な知識を単純に伝えることの重要性を教えてくれます。
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心に響く英語ことわざ(730)「レ・ミゼラブル」で有名なフランスの作家ヴィクトル・ユゴーの名言 It is by suffering that human beings become angels.(苦悩が高潔な存在へと変容させる)
https://www.eionken.co.jp/note/it-is-by-suffering/
心に響く英語ことわざ(732)奴隷解放に尽力した米国大統領エイブラハム・リンカーンの名言 We should be too big to take offense and too noble to give it.(感情的な優越性を持ち、常に品位を保つ)
https://www.eionken.co.jp/note/we-should-be-too-big-to-take-offense/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
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