- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.10.07
更新日
2025.10.07

心に響く英語ことわざ(749)米国の発明王トーマス・A・エジソンの名言 When I have fully decided that a result is worth getting I go ahead of it and make trial after trial until it comes.(目標を達成するには、まずその価値を確信し、そして実現するまで諦めずに試行錯誤を繰り返すことが不可欠)
“When I have fully decided that a result is worth getting I go ahead of it and make trial after trial until it comes.”
直訳は「私は、達成する価値がある結果だと完全に決断したとき、それに向かって突き進み、それが実現するまで試行錯誤を繰り返す」で、これは、「成功」の鍵が、単なる「ひらめき」ではなく、「価値の確信」に基づいた「粘り強い試行錯誤」という行動にあるという、トーマス・A・エジソンの深い洞察を表現しています。
トーマス・A・エジソン(Thomas A. Edison)の名言 When I have fully decided…の意味
この言葉は、「発明王」として知られるトーマス・A・エジソンが、「発明と実行の哲学」について述べたものです。彼は、成功のプロセスを二つの重要なステップに分解しています。
- 価値の確信(Fully Decided):まず、その目標や結果が追求するに値するかを徹底的に判断すること。
- 不屈の試行(Trial After Trial):一旦決めたら、失敗を恐れず、結果が出るまで何度でも実験を繰り返すこと。
彼は、この「確信」と「不屈の努力」の組み合わせこそが、偉大な発明を生み出す原動力であると説いています。
この言葉が意味すること
この名言は、「決断の質と粘り強さ」を強調しています。
- 「When I have fully decided that a result is worth getting」(達成する価値がある結果だと完全に決断したとき) エジソンは、「やるべきこと」を選ぶ段階の重要性を示しています。彼の莫大なエネルギーは、無駄な目標には使われず、価値があると確信した目標にのみ注ぎ込まれます。この「完全な決断」が、後の膨大な試行錯誤を乗り越えるための精神的な土台となります。
- 「I go ahead of it and make trial after trial until it comes.」(それに向かって突き進み、それが実現するまで試行錯誤を繰り返す。) この部分が、この言葉の核心です。「試行錯誤を繰り返す(make trial after trial)」という表現は、彼が「失敗」を「成功への過程」の一部として捉えていたことを示しています。彼は、「成功が訪れるまで(until it comes)」、粘り強く努力を続けることが、偉大な成果を生み出す唯一の道であると断言しています。
似た意味の英語のことわざ
- “Genius is one percent inspiration and ninety-nine percent perspiration.” (天才とは、1パーセントのひらめきと99パーセントの汗である。) これはエジソン自身の有名な言葉で、「試行錯誤」という努力の重要性を直接的に説いています。
- “Where there is a will, there is a way.” (意志あるところに道は開ける。) これは、「完全に決断した」という強い意志があれば、必ず成功への道が見つかるという意味で、その道は、試行錯誤という努力から開かれます。
- “A journey of a thousand miles begins with a single step.” (千里の道も一歩から。) これは、どんなに大きな目標でも、最初の一歩から始まるという意味で、その一歩は、最初の「試行(trial)」かもしれません。
似た意味の日本語のことわざ
- 「継続は力なり」(けいぞくはちからなり) 何事も続けていれば、それが力となり、やがて成功につながるという意味。エジソンの「試行錯誤を繰り返す」という精神を最も的確に表す日本語です。
- 「為すべきを為す」(なすべきをなす) 目先の利益や欲望を気にせず、自分がすべきだと信じる正しいことを行う、という意味。
- 「七転び八起き」(ななころびやおき) 何度失敗しても、そのたびに立ち上がって努力し続けるという意味。
トーマス・A・エジソン(Thomas A. Edison)の波乱万丈な生い立ち
トーマス・A・エジソン(1847-1931)は、アメリカの発明家であり、電話や電灯といった、多くの発明を生み出しました。彼は、「発明王」として知られ、その生涯で、1,000件以上の特許を取得しました。
幼少期と発明家への道
1847年、オハイオ州のマイランで、カナダからの移民の家庭に生まれました。彼は、幼い頃から、科学に強い関心を持っていました。 彼は、幼い頃から、聴覚に障害がありましたが、それでもなお、研究に没頭し、電信技師として、働き始めました。
発明家としての成功と晩年
エジソンは、その後、「白熱電球」といった、多くの発明を生み出しました。彼は、また、「トーマス・エジソン研究所」という、世界初の「研究所」を設立しました。 彼は、その卓越した才能と、努力で、アメリカの産業と、社会に、大きな影響を与えました。 彼は、その後、企業家として成功を収めましたが、晩年、健康上の問題を抱えました。彼は、1931年に84歳で亡くなりました。 トーマス・A・エジソンの生涯は、一人の人間が、その才能と、不屈の精神によって、いかに世界を変えることができるかを示す物語です。彼の言葉は、私たちに、好機は、努力という姿で現れるという、深い教訓を与え続けています。
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心に響く英語ことわざ(748)実存主義で有名なデンマークの哲学者キェルケゴールの名言 The highest and most beautiful things in life are not to be heard about, nor read about, nor seen but, if one will, are to be lived.(人生の最高の価値は、主体的な生き方と、行動の中に見いだされる)
https://www.eionken.co.jp/note/the-highest-and-most-beautiful-things/
心に響く英語ことわざ(750)米国建国に尽力した第3代大統領トーマス・ジェファーソンの名言 In matters of style, swim with the current; in matters of principle, stand like a rock. (人生において妥協すべきでないのは、原理原則となるものである)
https://www.eionken.co.jp/note/in-matters-of-style-swim-with-the-current/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。