- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.11.03
更新日
2025.11.03
心に響く英語ことわざ(806)仏教の開祖ブッダの名言 Those who are free of resentful thoughts surely find peace.(恨みの念を捨て去ることが大事)
“Those who are free of resentful thoughts surely find peace.”
直訳は「恨みの念から自由な人々は、確実に平和を見出す」で、これは、仏教の開祖であるブッダが、「内面の平静(Peace)」の源泉は外部の状況ではなく、「恨みや怒りといったネガティブな思考」から解放されることにあるという、深い精神的な教えを表現しています。心の平和は自らの選択と努力によって達成されるものであると説いています。
名言の意味:心の自由こそが平和をもたらす
この言葉は、ブッダが「苦悩の根源と心の解放」について説いた教えに基づいています。彼は、恨み(resentful thoughts)や怒りといった思考が、苦しみの連鎖を生み、心の安らぎを奪う主犯であると見抜きました。これらのネガティブな思考から解放されることこそが、真の「平和(peace)」、すなわち揺るぎない内面の静寂を得る唯一の確実な道であると示しています。
鍵となる要素
- Free of Resentful Thoughts(恨みの念から自由な) 「恨み」は、過去の出来事や他者の行動に対する怒りや敵意を手放さず持ち続ける心の状態を指します。この思考は、その対象の人物ではなく、それを抱える自分自身の心を傷つけます。「自由になる」ことは、それらの思考を許し、手放すという意識的な実践を意味します。
- Surely Find Peace(確実に平和を見出す) 「平和(Peace)」は単なる「争いのない状態」ではなく、内面が調和し、苦悩から解放された「安らぎと静寂」の境地を指します。恨みの念が存在しない状態は、必然的にこの平和をもたらす「原因と結果」の法則が働いていると強調しています。
この名言は、感情の囚人となることをやめ、心をコントロールすることが、真の幸福への第一歩であることを教えてくれます。
類似のことわざと教訓
似た意味の英語の名言
- “The mind is everything. What you think you become.” (心は全てである。あなたが考えることが、あなた自身になる。) ブッダ自身の言葉とされ、「恨みの念」という思考が苦悩(ネガティブな自己)を生み、それを手放すことが平和(ポジティブな自己)を生むという点で通じます。
- “Forgiveness is giving up the hope that the past could have been any different.” (許しとは、過去が違っていたかもしれないという希望をあきらめることだ。) 恨みを手放す(Free of resentful thoughts)という行為が、いかに過去への執着からの解放であるかを説いています。
似た意味の日本語のことわざ
- 「明鏡止水」(めいきょうしすい) 心に一点の曇りもなく、平静で澄み切った状態を指し、「平和(Peace)」の理想的な境地を表します。
ブッダ(Buddha)の生い立ち
ブッダ(ガウタマ・シッダールタ、紀元前563年頃 – 紀元前483年頃)は、古代インドの思想家であり、仏教の開祖です。
出家と苦悩の探求
シャカ族の王子として裕福な環境で育ちましたが、城外で「生・老・病・死」という人生の四苦を目の当たりにし、人間の普遍的な苦悩を悟りました。 彼は、この苦悩の根源を探求するために王位を捨て、出家しました。長い苦行と瞑想の末、悟りを開いたブッダは、苦悩の原因は「執着」と「欲望」にあると説きました。恨みの念もまた、「過去に対する執着」と「他者を罰したいという欲望」から生まれるため、これを手放すことが悟りへの必須のステップだったのです。
ブッダの言葉は、私たちに、心の平和は他者の行動や外部の状況に左右されるものではなく、自らの思考を選ぶことによって創り出せるものであるという力強いメッセージを与えてくれます。
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心に響く英語ことわざ(805)米国独立に尽力したベンジャミン・フランクリンの名言 He that can have patience can have what he will.(忍耐が大事)
https://www.eionken.co.jp/note/he-that-can-have-patience/
心に響く英語ことわざ(807)儒教開祖の孔子の名言 When it is obvious that the goals cannot be reached, don’t adjust the goals, adjust the action steps.(うまく行かないとき、目標を変えるのではなく、やり方を変える)
https://www.eionken.co.jp/note/when-it-is-obvious/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
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