- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.11.10
更新日
2025.11.10
心に響く英語ことわざ(827)米国独立に尽力した第三代大統領トーマス・ジェファーソンの名言 Determine never to be idle. No person will have occasion to complain of the want of time who never loses any. It is wonderful how much may be done if we are always doing.(成功の鍵は、時間を最大限に活用する「継続的な行動」にある)
“Determine never to be idle. No person will have occasion to complain of the want of time who never loses any. It is wonderful how much may be done if we are always doing.”
直訳は「決して怠けているなと決意しなさい。一瞬たりとも時間を無駄にしない人は、時間がないことを嘆く機会を持たないだろう。もし私たちが常に行動しているのなら、どれほど多くのことが成し遂げられるかは驚くべきことだ」で、これは、アメリカ合衆国の建国の父トーマス・ジェファーソンが、「時間の管理と絶え間ない行動の力」について説いた、勤勉と効率を重視する実践的な哲学です。時間は与えられるものでなく、無駄にしなければ常に存在するものであり、その積み重ねが驚異的な成果を生むという真理を表現しています。
名言の意味:怠惰を排し、常に行動せよ
この言葉は、ジェファーソンの「自立心と実務精神」に基づいています。彼自身、政治家、農園主、発明家、建築家として多忙な日々を送り、膨大な業績を残しました。彼にとって、「時間がない」という不満は、単に「時間を浪費している」ことの言い訳に過ぎません。成功の鍵は、時間を最大限に活用する「継続的な行動」にあると説いています。
鍵となる三つのステップ
- Determine Never to Be Idle.(決して怠けているなと決意しなさい。) すべての始まりは「決意(Determine)」です。怠惰(Idle)を避けるという固い決意が、時間を有効に使うための土台となります。
- No person will have occasion to complain of the want of time who never loses any.(一瞬たりとも時間を無駄にしない人は、時間がないことを嘆く機会を持たないだろう。) 時間は失うものであり、ないものではないという逆説を示しています。時間は平等に与えられているため、それを「失わない(never loses any)」ことさえできれば、不足することはないという厳格な真理を提示しています。
- It is wonderful how much may be done if we are always doing.(もし私たちが常に行動しているのなら、どれほど多くのことが成し遂げられるかは驚くべきことだ。) 「常に行動する(always doing)」ことの複利的な効果を強調しています。小さな行動でも中断せず、継続することで、その成果は驚くほど大きくなります。これは、努力の積み重ねこそが偉大な業績の秘訣であるという教訓です。
この名言は、時間を有限の資源として尊重し、怠惰という「盗人」から自分の時間を守ることの重要性を教えてくれます。
類似の名言と教訓
似た意味の英語の名言
- “Dost thou love life? Then do not squander Time; for that’s the stuff Life is made of.” (人生を愛しているのか?ならば時間を浪費するな。なぜなら、時間こそ人生を構成する材料だからだ。) ジェファーソンの盟友でもあるベンジャミン・フランクリンの言葉であり、時間の価値と浪費を避けることの重要性を強く訴えています。
- “Lost time is never found again.” (失われた時間は決して戻ってこない。) フランクリンの別の言葉で、一度失った時間は取り返しがつかないという点で、「時間を失わない」ことの切実さを裏付けています。
似た意味の日本語のことわざ
- 「光陰矢のごとし」(こういんやのごとし) 時間の流れが非常に速いことを表し、だからこそ一瞬たりとも無駄にできないという教訓に繋がります。
トーマス・ジェファーソン(Thomas Jefferson)の生い立ち
トーマス・ジェファーソン(1743-1826)は、アメリカ合衆国の第三代大統領であり、『アメリカ独立宣言』の主要な起草者です。
徹底した時間管理と多才な活動
ジェファーソンは、幼少期から読書と学習に熱中し、生涯を通じて驚異的な学習意欲と勤勉さを維持しました。彼は、毎日のルーティンを厳密に守り、日の出前に起きて活動を始めました。膨大な公務をこなしながら、同時にモンティチェロの設計・建設、農業技術の改良、そして多言語の習得といった多様な分野で成果を挙げました。 彼が時間に対して厳格であったのは、この名言が示す通り、「時間は無限ではない」という現実を深く認識していたからです。彼の偉業は、「怠けない」という決意と、「常に行動し続ける」という徹底した習慣の積み重ねによって可能になりました。
ジェファーソンの言葉は、私たちが「時間がない」と口にするたびに、実際はどこかで時間を浪費していないかを厳しく問いかけ、今すぐ小さな行動を積み重ね始めるよう促しています。
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心に響く英語ことわざ(826)道教開祖の老子の名言 If you realize that all things change, there is nothing you will try to hold on to. If you are not afraid of dying, there is nothing you cannot achieve.(すべてのものは変化することを理解し、究極の恐れである「死」を手放すことで、人間は真の自由と無限の可能性を獲得する)
https://www.eionken.co.jp/note/if-you-realize-that-all-things-change/
心に響く英語ことわざ(828)「レ・ミゼラブル」で有名なフランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーの名言 One of the hardest tasks is to extract continually from one’s soul an almost inexhaustible ill will. (悪意を持ち続けることは人間の限りある精神資源を浪費)
https://www.eionken.co.jp/note/one-of-the-hardest-tasks/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
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