- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.11.11
更新日
2025.11.12
心に響く英語ことわざ(831)仏教の開祖ブッダの名言 We are shaped by our thoughts; we become what we think. When the mind is pure, joy follows like a shadow that never leaves. (心を清めることが永続的な幸福をもたらす)
“We are shaped by our thoughts; we become what we think. When the mind is pure, joy follows like a shadow that never leaves.”
直訳は「私たちは思考によって形作られる。私たちは考える通りになる。心が純粋なとき、喜びは決して離れない影のようについてくる」で、これは、仏教の開祖であるブッダが、「思考の力と心の純粋さ」について説いた、仏教の中核をなす教えの一つです。
人間の現実と経験は、外部の状況ではなく、すべて「内面の思考」によって創造されるという究極の真理を示し、心を清めることが、永続的な幸福(喜び)をもたらす唯一の道であることを表現しています。
名言の意味:心こそが幸福の創造主である
この言葉は、ブッダが『ダンマパダ(法句経)』の冒頭で説いた教えの最も有名な部分に基づいています。すべての存在と経験は「意(マノ、心)」を原因として生じるという仏教の基本原理を示しています。
鍵となる三つのステップ
- We Are Shaped by Our Thoughts; We Become What We Think.(私たちは思考によって形作られる。私たちは考える通りになる。) 「思考(Thoughts)」が自己(We)の形成と現実の創造における決定的な要因であると断言しています。ポジティブな思考はポジティブな人間と人生を作り、ネガティブな思考はネガティブな結果を生むという、行動の前にある「意」の力を強調しています。
- When the Mind Is Pure(心が純粋なとき) 「心が純粋(pure)」とは、貪り(欲望)、怒り(憎しみ)、無知(執着や迷い)といった煩悩から解放された状態を指します。これは、心を絶え間ない思考の混乱から解放し、平静に保つ修練の結果です。
- Joy Follows Like a Shadow That Never Leaves.(喜びは決して離れない影のようについてくる。) 「喜び(Joy)」は、外部の出来事によってもたらされる一時的な興奮や快楽でなく、心が純粋であるときに内側から自然と湧き出る持続的な「幸福(ニルバーナへの道)」を意味します。影が体から離れないように、純粋な心から喜びが離れることはないという、因果の法則を示しています。
この名言は、真の幸福を得るためには、外部の世界を変えることに時間を費やすのではなく、まず自分の心を観察し、清めることが最も重要な課題であるという、仏教の根本的な自己変革の道を示しています。
類似の名言と教訓
似た意味の英語の名言
- “The greatest discovery of all time is that a human being can alter his future by merely altering his attitude.” (史上最大の発見は、人間は態度を変えるだけで未来を変えることができるということだ。) オプラ・ウィンフリーの言葉とされ、「思考(態度)が現実を作り出す」というブッダの思想を現代の言葉で表しています。
- “Be careful what you water your dreams with. Water them with worry and fear and you will produce weeds that will choke the life from your dream. Water them with optimism and solutions and you will cultivate success. Always look for the sunny side of things.” (あなたの夢に何で水をやるかに注意しなさい。心配や恐れで水をやれば、夢の生命を窒息させる雑草を生み出すだろう。楽観主義と解決策で水をやれば、成功を耕すだろう。) 思考が人生という庭を形作るという比喩で、心の内容の重要性を説いています。
似た意味の日本語のことわざ
- 「心頭滅却すれば火もまた涼し」(しんとうめっきゃくすればひもまたすずし) 心の煩悩を滅してしまえば、火の中でさえ涼しく感じるという禅の教えであり、「心が純粋なとき」に外部の苦痛を超えることができるという点でブッダの思想と通じます。
ブッダ(Buddha)の生い立ち
ブッダ(ガウタマ・シッダールタ、紀元前563年頃 – 紀元前483年頃)は、古代インドの思想家であり、仏教の開祖です。
彼は、豪華な宮殿での生活(外部の幸福)が、真の満足を与えないことを悟り、出家しました。彼は、苦行や知識の探求といった外部の行為が真の解放に繋がらないことを経験した後、最終的に「瞑想」という「心を純粋にする実践」によって悟りを開きました。この経験から、「心こそがすべての根源」であり、心を清めることが即座に「決して離れない喜び」という幸福に繋がるという確信に至り、この教えが生まれました。
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心に響く英語ことわざ(830)米国独立に尽力したベンジャミン・フランクリンの名言 To succeed, jump as quickly at opportunities as you do at conclusions.(「行動のスピード」が重要)
https://www.eionken.co.jp/note/to-succeed-jump-as-quickly/
心に響く英語ことわざ(832)儒教開祖の孔子の名言 Humility is the solid foundation of all virtues.(謙虚さはすべての徳の堅固な基礎)
https://www.eionken.co.jp/note/humility-is-the-solid-foundation/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。

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