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公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.04

大学入試おすすめの英語リスニング対策の参考書・問題集はどうなのか?クリアに聞き取れるようになる勉強法
大学入試英語リスニングで思ったほど得点できず、悩んでいる大学受験生の方々は多いと思います。
大学入試おすすめの英語リスニング対策の参考書・問題集の現状と課題はどうなっていて、どのように英語リスニング学習をしたら成果が出るのか、大学入試おすすめの英語リスニング対策の参考書・問題集の勉強法を解説します。
大学入試おすすめの英語リスニング対策の参考書の現状と課題
大学入試向けの受験勉強というと、基本的には教科書・参考書で理屈や知識を学び、それに関する問題集を使って問題演習をすることによって理屈や知識の定着を図りつつ、応用力を伸ばし、その到達レベルを評価すると言う仕組みだと思います。
英語に関して言うと、英文法、英文読解、英単語・英熟語の参考書・問題集はものすごくたくさん出版されていて、自分のレベルに合い、好みに合ったものを選択することが可能です。
しかし、英語リスニング対策に関して、問題集はかなり多く出版されていますが、参考書が非常に少ない状況となっています。
それはなぜでしょうか?
数は少ないですが、出版されている大学入試向けの英語リスニング参考書がベースとしているのが、英語音声学です。
英語音声学とは、言語学の一分野で、英語の音声形成の仕組み、音声表記の方法、母音と子音の種類とその発声特徴、単語のつづり字と発音との関係(フォニックス)、イントネーション、アクセント、発声リズムなど、英語のスピーキングやリスニングに関する音声現象などについて研究し、学ぶ学問です。
しかし、専門の英語音声学教科書を見ると、門外漢からすると、英語音声を包括的・網羅的に扱っていて、あまりに学問研究的すぎるので、非常に実用には向かない内容となっています。
英語リスニングの参考書は、英語音声学から実用的でリスニング力向上に役立ちそうな部分にしぼって説明すると言う感じになっています。
一応、英語音声学という学問的な裏付けがある内容を説明しているものの、それらを学習したからと言って、実際に英語リスニング力が向上するわけでないと言う現実に直面しています。
やらないよりはましかもしれないが、英語リスニングテストの得点力が思ったほど向上する訳ではないというところです。
ではなぜ英語音声学という学問的裏付けがありつつも、それをベースにした英語リスニング参考書により、英語リスニング力の向上が思ったほど得られないのでしょうか?
日本語を母国語とし、日本語環境で日頃過ごしている日本人にとって日本語発声特性で話をしたり、話を聞いたりしていて、日本語聴覚脳が構築されています。
しかし、英語発声特性は、日本語発声特性と大きく構造的に異なるため、日本語聴覚脳では発声された英音の意味をキャッチすることは難しくなります。発声された英音の意味をキャッチするにはまずは英音聴覚脳を構築する必要があります。
英音聴覚脳を構築する第一歩は、日本語と英語の発声特性の違いをきちんと理解することです。
英文音読をするにしても、日本語と英語の発声特性の違いを意識して実施することが極めて重要だからです。
英語音声学でもこのような比較分析を包括的網羅的に研究していますが、様々な科目を勉強しなければいけない大学受験生にとって、英語リスニングばかりを勉強している訳にはいきませんので、英語リスニング力が効率的・効果的に向上する重要ポイントに絞って理解することが重要となります。
しかし、日本語と英語の発声特性の違いを頭の中で理解しただけでは、英音聴覚脳は構築できません。
英音聴覚脳を構築するためには、英文音読が非常に効果的です。
大学受験生の方々の中には、英文音読が英語リスニング力向上のため役立つと聞いて、実行したことがある人も多いと思います。
そして今は止めている人も多いと思われます。
理由は簡単で、労力と時間をかけて英文音読をしても英語リスニング力の向上が感じられず、英語リスニングテストの点数も期待したほど伸びないからです。
なぜそうなってしまうのでしょうか?
それは日本語発声特性で英文音読練習をしてしまうからです。
日本語発声特性で英文音読練習をしても、英語聴覚脳を構築することはできず、時間と労力の無駄となってしまいます。
逆に英語発声特性でもって英文音読トレーニングを積むと英語聴覚脳が効率よく構築することができます。
しかし、日ごろ日本語環境で日常生活を送っている日本人は、当然ながら日本語発声特性で会話しているので日本語聴覚脳に戻りがちとなります。
ですので、日英の発声特性の構造的な違いをよほど意識して、毎回の英文音読トレーニングに活かすことが非常に重要となります。
英語音声学の研究成果である母音や子音の発声方法、英語フォニックス、強弱リズム、アクセントなども一度勉強したからと身につくものではなく、継続的に繰り返し発声練習をすることで音声を脳に刻みこむことにより、英語聴覚脳の構築が可能となります。
英音研学習サイトではそれらを簡単に数分間で毎日実行できるようにデイリープラクティスと称した発声トレーニングプログラムを用意しています。
数分間で良いので毎日粘り強く発声練習をしていただきたいと思います。
それが効率的・効果的な英語リスニング力向上の基盤となります。
英音研学習サイトではこれ以外にも英音発声スピードに対応するため、米国人ナレーターによる低速・中速・高速での英文読み上げコンテンツも用意しています。
高速英文音声に関しては音響機械を使って2倍速・3倍速として不自然な発声となっている教材もありますが、英音研サイトの高速英文音声は人間の肉声での高速発声となっていて、強弱リズムなどを含めてどこをどうすると速く発声できるのかも体感できるようになっていて、高速の英語音声ヒアリングテストにも対応できるようになっています。

大学入試おすすめの英語リスニング対策の問題集活用法の現状と課題
英語リスニング対策に関して、参考書が非常に少ない状況となっていますが、問題集はかなり多く出版されています。
英語リスニングが自分で十分できなくても、英語音声のスクリプトがありさえすれば英語リスニング問題を作るのは難しくはないですよね。
大学受験生の方々は大学入試の英語リスニングテストで得点の向上を狙うため、大学入試の英語リスニングテストの形式などに慣れておくことは非常に重要です。
学習開始最初は、英語リスニングテストの形式に慣れていないこともあり点数が低くなりがちですが、問題演習を繰り返すうちに出題形式にも慣れて得点も向上してきます。
しかし、ある時点で英語リスニングテストの得点は頭打ちとなりがちです。
残念ながら英語リスニングテストを数多くこなすことで英語リスニング力の向上は多くを望めません。
英語を聞き流すだけでは英語リスニング力が向上しないのと同じ理屈です。
そのことは高校や大学進学予備校の先生方も知っていて、ただ単にリスニング問題演習をするだけでなく、リスニング問題の英語音声を使ってディクテーションやリピーティングをやって英語リスニング力を高めなさいと指導されるケースもあるようです。
【ディクテーション】
ディクテーションに関しては、英語リスニングテストでディクテーションでの問題形式もありますので、その出題形式に慣れるという意味では実施する価値は大いにあります。
またディクテーションは、英語音声を単語単位でキャッチできたうえに、英単語のスペリングの正確性も要求されるので、その両面での英語力の評価には非常に有用です。
しかしながら、英語リスニング力を向上させると言う目的にためには厳しいものがあります。
ディクテーションを繰り返して、解答を見ることによって自分が認識できなかった英単語や英単語のスペリングを確認することは可能ですが、聞き取ることができない英単語は書き出しようがありません。
いくら英語音声に精神集中しようと、聞きとれないものは聞きとれないのです。
残念ながらディクテーションによって英語リスニング力の大幅な向上は見込めず、別の方法論が必要となります。
【リピーティング、シャドーイング】
リピーティング、シャドーイングによって英語リスニング力が向上すると聞いて、英語リスニング問題集を使って実行している大学受験生も多いことでしょう。
しかし、多くの大学受験生が労力と時間をかけている割に、英語リスニング力の向上を実感できていないと思われます。
理由は簡単です。日本語発声特性のまま、英語音声のリピーティング、シャドーイングを実施しても、英語聴覚脳を効率的・効果的に構築することは難しいからです。
英語聴覚脳を効率的・効果的に構築するためには、日英の発声特性を十分に理解し、英語発声特性をもってして英文音読練習をすることが必須です。
これにより英語聴覚脳を構築することが可能となります。英音研学習サイトではそのための英語音読のための理論とトレーニング教材を提供していますので、ぜひ実行してみてください。今までとは異なった世界が見えますよ。
【英語リスニング対策の問題集活用法】
このような感じで、英語リスニング対策の問題集は試験形式に慣れて、現在時点での英語リスニングの実力を評価するのには非常役立ちます。
しかしながら、問題演習をいくら繰り返しても英語リスニング力の劇的な向上は見込めません。
英語リスニング力を効率的・効果的に向上させるためには、英音発声特性に基づいて英文音読トレーニングを毎日15分間で良いので粘り強く継続して実行することです。
このことにより英語聴覚脳が構築でき、英語リスニング力が向上します。その成果を英語リスニング対策の問題集で確認すると言うサイクルを回すこと非常に重要です。

まとめ
多くの大学受験科目は、教科書・参考書で理屈や知識を学び、それを問題演習で定着させ、応用力をつけていくという方法論が確立されています。
しかし、英語リスニングに関しては、その能力を向上させるための方法論自体が普及していないため、問題演習が中心になり、得点が向上せず、悩んでいる大学受験生の方々が多いと思います。
ぜひ英音研学習サイトで、日英の発声特性の構造的な違いを理解し、英音発声はどのようにすべきなのかを学習してください。
そして理屈を理解するだけでなく、英音研学習サイトでの英文音読トレーニングプログラムを15分間毎日実践することにより、英音聴覚脳を構築してください。
これにより、大学入試の英語リスニング音声が楽に理解できるようになり、それほど英語リスニング学習に時間をかけないでも、点数を稼げるようになると思います。
浮いた時間は他の勉強にあてて、志望校への合格を果たされることを願っております。
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以下の記事もご覧ください。
大学入学共通テスト英語リスニング:本当の対策はこれです
https://www.eionken.co.jp/note/common-test-university-entrance-english-listening/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。