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公開日
2025.08.29
更新日
2025.08.30

心に響く英語ことわざ(606)オランダ出身の画家ゴッホの名言 As we advance in life it becomes more and more difficult, but in fighting the difficulties the inmost strength of the heart is developed.(試練は魂を鍛える)
“As we advance in life it becomes more and more difficult, but in fighting the difficulties the inmost strength of the heart is developed.”
直訳は「人生を歩むにつれて、それはますます困難になる。しかし、その困難と戦う中で、心の奥底にある強さが育まれる」で、似た意味のことわざに「試練は魂を鍛える」があります。
フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent Van Gogh)の名言 As we advance in life…の意味
この言葉は、オランダ出身の画家フィンセント・ファン・ゴッホが、「人生の苦難と精神的な成長」について述べたものです。彼は、人生は決して楽なものではなく、年齢を重ねるごとに新たな困難に直面するが、その苦闘こそが、私たち自身の内面を強くしていくと説いています。
この言葉が意味すること
この名言は、困難をネガティブなものとして捉えるのではなく、成長の機会として見なす哲学を提示しています。
- 「As we advance in life it becomes more and more difficult」(人生を歩むにつれて、それはますます困難になる) ゴッホは、人生の現実を冷静に受け止めています。彼は、年を重ねるごとに、肉体的な衰え、人間関係の複雑さ、経済的な問題など、様々な困難に直面することを経験から知っていました。
- 「but in fighting the difficulties the inmost strength of the heart is developed」(しかし、その困難と戦う中で、心の奥底にある強さが育まれる) この部分がこの言葉の核心です。「inmost strength of the heart」は、「心の奥底にある強さ」、すなわち、逆境に立ち向かう精神的な力、忍耐力、そして回復力を指しています。ゴッホは、この「強さ」が、安穏とした生活からは決して得られず、困難という試練と真剣に「戦う」ことで初めて育まれると考えました。
似た意味の英語のことわざ
- “What doesn’t kill you makes you stronger.” (あなたを殺さないものは、あなたをより強くする。) この言葉は、困難な経験が、かえってその人を強くするという考え方を示しており、ゴッホの言葉と非常に似ています。
- “Adversity introduces a man to himself.” (逆境は、その人を自分自身に引き合わせてくれる。) これは、困難な状況に置かれたときにこそ、自分自身の本当の強さや、知られざる一面に気づくことができるという意味です。
- “Smooth seas do not make skillful sailors.” (穏やかな海は、熟練した船乗りを育てない。) これは、困難な状況を経験することで、初めて真の能力やスキルが身につくことを示唆しています。
似た意味の日本語のことわざ
- 「試練は魂を鍛える」(しれんはたましいをきたえる) 困難や苦労を経験することで、精神が強く、たくましくなるという意味。ゴッホの言葉を的確に表す日本語です。
- 「雨降って地固まる」(あめふってじかたまる) 困難や揉め事があった後、かえって事態が落ち着き、以前よりも良い状態になるという意味。
- 「艱難(かんなん)汝(なんじ)を玉にす」 苦難を乗り越えることで、人は宝石のように価値ある人間になる、という意味。
フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent Van Gogh)の波乱万丈な生い立ち
フィンセント・ウィレム・ファン・ゴッホ(1853-1890)は、オランダ出身の画家であり、ポスト印象派を代表する人物です。彼は、生前はほとんど評価されませんでしたが、死後、その情熱的な色彩と独特な筆致が評価され、西洋美術史に不朽の足跡を残しました。
孤独な青年時代と画家への道
1853年、オランダの小さな村で牧師の家庭に生まれました。彼は、画商として働いたり、教師をしたり、伝道師を目指したりと、様々な職業を転々としましたが、どれも成功しませんでした。 27歳で画家になることを決意しましたが、彼は正規の美術教育をほとんど受けていませんでした。彼は、独学で絵を描き始め、最初は暗い色彩で貧しい農民の生活を描いていました。
パリへの移住と色彩の発見
1886年、彼は弟テオが住むパリに移り住み、そこで印象派や新印象派の画家たちと出会いました。彼らの影響を受け、ゴッホの絵は、暗い色調から明るく鮮やかな色彩へと劇的に変化しました。 しかし、パリの都会生活に馴染めなかった彼は、南フランスのアルルに移り住みました。
アルルとサン=レミでの苦闘
アルルでは、『ひまわり』や『夜のカフェテラス』といった彼の最も有名な作品が描かれました。彼は、芸術家村を作ることを夢見て、ゴーギャンを招きましたが、二人の関係はうまくいかず、口論の末に彼は自らの耳を切り落とすという有名な事件を起こしました。 その後、彼は精神病院に入院し、苦しみながらも絵を描き続けました。『星月夜』もこの時期に描かれたものです。
悲劇的な最期と遺産
1890年、ゴッホはパリ近郊のオーヴェル=シュル=オワーズに移り住みますが、精神状態は安定せず、ピストルで自らを撃ち、37歳という若さで命を絶ちました。 彼の生涯は、孤独、貧困、精神的な苦悩に満ちたものでしたが、彼はその苦しみを芸術へと昇華させました。彼の言葉は、人生の困難と戦うことで、私たちはより深く、より強い人間になるという、彼の人生そのものの哲学を映し出しています。
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心に響く英語ことわざ(605)フランスの小説家ヴィクトル・ユゴーの名言 There is nothing like a dream to create the future.( 夢は心の太陽)
https://www.eionken.co.jp/note/there-is-nothing-like-a-dream/
心に響く英語ことわざ(607)英国の文豪ウィリアム・シェイクスピアの名言 Love all, trust a few, do wrong to none.(誰にも悪事を働かない)
https://www.eionken.co.jp/note/love-all-trust-a-few/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など17冊がある。