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公開日
2025.09.15
更新日
2025.09.15

心に響く英語ことわざ(685)米国独立に貢献した初代大統領ジョージ・ワシントンの名言 Be courteous to all, but intimate with few, and let those few be well tried before you give them your confidence. (すべての人に礼儀正しくあれ)
“Be courteous to all, but intimate with few, and let those few be well tried before you give them your confidence.”
直訳は「すべての人に礼儀正しくあれ。しかし、親密になるのは少数にとどめ、その少数の人々には、信頼を置く前に、十分に試すこと」で、これは、人間関係における「礼儀」と「信頼」という、二つの側面を、ワシントンの深い洞察をもって表現したものです。
ジョージ・ワシントン(George Washington)の名言 Be courteous to all…の意味
この言葉は、アメリカ合衆国の初代大統領であるジョージ・ワシントンが、「人間関係の築き方」について述べたものです。彼は、他人と接する上での礼儀作法と、真に信頼できる友人を見つけるための慎重さという、二つの異なる原則を説いています。
この言葉が意味すること
この名言は、「公共の礼儀と個人的な信頼」を強調しています。
- 「Be courteous to all」(すべての人に礼儀正しくあれ) ワシントンは、この言葉で、「公平さ」の重要性を示しています。彼は、人が、どのような社会的地位や背景を持っていても、すべての人に、同じように敬意と礼儀をもって接するべきだと考えていました。この公平な態度は、社会的な調和と、リーダーとしての信頼性を築く上で不可欠なものです。
- 「but intimate with few」(しかし、親密になるのは少数にとどめ) この部分で、ワシントンは、「親密な関係」の範囲を制限するように促しています。彼は、すべての人が、私たちの真の友人や、秘密を打ち明けられる相手になれるわけではないことを示唆しています。
- 「and let those few be well tried before you give them your confidence.」(そしてその少数の人々には、信頼を置く前に、十分に試すこと) これが、この言葉の核心です。ワシントンは、「信頼(confidence)」という、最も貴重なものを与える前に、その相手が、本当に信頼に足る人物かどうかを、「十分に試す(well tried)」ように警告しています。この「試す」とは、その人の誠実さ、忠誠心、そして人柄を、時間をかけて見極めることを意味しています。
似た意味の英語のことわざ
- “A man’s friendships are one of the best measures of his worth.” (人の交友関係は、その人の価値を測る最も良い尺度の一つである。) これは、チャールズ・ダーウィンの名言で、ワシントンの言葉が持つ、「友人関係の質」が、その人の価値を反映するという思想と通じます。
- “Where there is a will, there is a way.” (意志あるところに道は開ける。) これは、強い意志や決意があれば、必ず成功への道が見つかるという意味で、良き友人は、その意志を支えてくれる存在です。
- “Better three hours too soon than a minute too late.” (1分遅れるよりも、3時間早く着く方が良い。) これはウィリアム・シェイクスピアの名言で、ワシントンの言葉とは直接的な関連性はありません。
似た意味の日本語のことわざ
- 「類は友を呼ぶ」(るいはともをよぶ) 気の合う者や、似た者同士は、自然と集まるという意味。
- 「朱に交われば赤くなる」(しゅにまじわればあかくなる) 人は、付き合う人によって、良くも悪くも影響を受けるという意味。
- 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」(みのるほどこうべをたれるいなほかな) 人格が高まり、教養が深まるにつれて、謙虚になるという意味。
ジョージ・ワシントン(George Washington)の波乱万丈な生い立ち
ジョージ・ワシントン(1732-1799)は、アメリカ合衆国の初代大統領であり、アメリカ独立戦争の総司令官を務めました。彼は、「アメリカ合衆国建国の父」として、最も尊敬されている人物の一人です。
幼少期と軍人への道
1732年、バージニア植民地の裕福な農場主の家庭に生まれました。彼は、正式な学校教育をほとんど受けず、独学で測量や軍事学を学びました。 彼は、その後、フランスとの戦争で、軍人として頭角を現しました。この経験が、彼のリーダーシップと軍事的才能を磨き上げました。
独立戦争と大統領への道
イギリスからの独立を目指す運動が始まると、ワシントンは、独立軍の総司令官に任命されました。彼は、その卓越した軍事的才能と、粘り強さで、圧倒的な戦力を持つイギリス軍と戦い、勝利を収めました。 戦争終結後、彼は、アメリカ合衆国の初代大統領に選出されました。彼は、大統領として、新しい国家の基礎を築き、8年間の任期を終えた後、故郷へ戻りました。
晩年と遺産
ワシントンは、1799年に67歳で亡くなりました。彼の生涯は、困難な状況で、国民をまとめ上げ、新しい国家を建設した物語です。 ジョージ・ワシントンの言葉は、私たちに、他人との関係を築く上で、礼儀と慎重さのバランスをとることの重要性を教えてくれます。
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心に響く英語ことわざ(684)ノーベル文学賞受賞アイルランドの劇作家ジョージ・バーナード・ショーの名言 Beware of false knowledge; it is more dangerous than ignorance.(偽りの知識は危険)
https://www.eionken.co.jp/note/beware-of-false-knowledge/
心に響く英語ことわざ(686)米国自動車王ヘンリー・フォードの名言 The competitor to be feared is one who never bothers about you at all, but goes on making his own business better all the time.(為すべきを為す)
https://www.eionken.co.jp/note/the-competitor-to-be-feared/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
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