- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.09.15
更新日
2025.09.15

心に響く英語ことわざ(684)ノーベル文学賞受賞アイルランドの劇作家ジョージ・バーナード・ショーの名言 Beware of false knowledge; it is more dangerous than ignorance.(偽りの知識は危険)
“Beware of false knowledge; it is more dangerous than ignorance.”
直訳は「偽りの知識に用心せよ。それは無知よりも危険である」で、これは、「中途半端な知識」が、何も知らない「無知」よりも、かえって大きな害をもたらすという、ショーの深い洞察を表現しています。
ジョージ・バーナード・ショー(George Bernard Shaw)の名言 Beware of false knowledge…の意味
この言葉は、アイルランドの劇作家であるジョージ・バーナード・ショーが、「知識の質」について述べたものです。彼は、間違った知識や、不完全な知識を持つことが、その人を誤った方向に導き、「無知」よりも、はるかに大きなリスクを伴うと説いています。
この言葉が意味すること
この名言は、「表面的な理解の危険性」を強調しています。
- 「ignorance」(無知) ショーは、この言葉で、「何も知らない」という状態を指しています。無知な人は、自分が知らないことを自覚しているため、学ぶ姿勢を持ち、他者の意見に耳を傾けることができます。
- 「false knowledge」(偽りの知識) この部分が、この言葉の核心です。ショーは、「間違った知識」や「中途半端な知識」を、無知よりも危険なものとしています。偽りの知識を持つ人は、自分が知っていると信じ込んでいるため、新しいことを学ぼうとせず、他者の意見を聞き入れません。その結果、彼は、間違った判断を下し、大きな失敗を招く可能性があります。
まとめ
ジョージ・バーナード・ショーのこの言葉は、私たちに「自分の知識を常に疑い、学び続けること」の重要性を教えてくれます。知識は、その量だけでなく、その質が重要であり、私たちは、常に真実を追求する姿勢を持つべきなのです。
似た意味の英語のことわざ
- “The greatest deception men suffer is from their own opinions.” (人間が被る最大の欺瞞は、自分自身の意見から来る。) レオナルド・ダ・ヴィンチの言葉で、自分の先入観や、中途半端な知識が、真実を正しく理解することを妨げるという点で、ショーの思想と通じます。
- “Where there is a will, there is a way.” (意志あるところに道は開ける。) これは、強い意志や決意があれば、必ず成功への道が見つかるという意味で、その道は、偽りの知識を捨て、真実を追求する姿勢から始まります。
- “To be a man is to be responsible for the self.” (人間であるとは、自分自身に責任を持つことである。) これは、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの言葉で、自分の知識に対する責任を持つことの重要性を示しています。
似た意味の日本語のことわざ
- 「生兵法は大怪我のもと」(なまびょうほうはおおけがのもと) 中途半端な知識や技術を持つと、かえって大きな失敗を招くという意味。ショーの言葉を最も的確に表す日本語です。
- 「蓼食う虫も好き好き」(たでくうむしもすきずき) 人の好みは様々であるという意味で、ショーの言葉とは直接的な関連性はありません。
- 「口は災いの元」(くちはわざわいのもと) 不用意な発言や嘘が、身の破滅を招く原因となるという意味。
ジョージ・バーナード・ショー(George Bernard Shaw)の波乱万丈な生い立ち
ジョージ・バーナード・ショー(1856-1950)は、アイルランドの劇作家、評論家であり、ノーベル文学賞とアカデミー賞の両方を受賞した、唯一の人物です。彼は、そのユーモアと、社会を鋭く風刺する視点で知られています。
幼少期と文学への情熱
1856年、アイルランドのダブリンで、公務員の家庭に生まれました。彼は、正規の学校教育に馴染めず、独学で様々な知識を身につけました。 彼は、その後、ロンドンへ渡り、貧困の中で、評論家や小説家として活動を始めました。
劇作家としての成功と晩年
ショーは、その後、劇作家として頭角を現しました。彼の戯曲は、当時の社会問題や、道徳的な偽善を、ユーモラスに描き出し、大きな反響を呼びました。 彼は、『ピグマリオン』や『聖ジョーン』といった、多くの傑作を次々と発表しました。 彼は、その後、ノーベル文学賞を受賞し、晩年には、そのユーモアと、社会への深い洞察で、世界中の人々に影響を与えました。彼は、1950年に94歳で亡くなりました。 ジョージ・バーナード・ショーの生涯は、貧困という逆境を乗り越え、その才能と、鋭い洞察力によって、社会の改革に貢献した物語です。彼の言葉は、私たちに、知識を、その質と真実性から見極めることの重要性を教えてくれます。
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https://www.eionken.co.jp/note/nature-is-often-hidden/
心に響く英語ことわざ(685)米国独立に貢献した初代大統領ジョージ・ワシントンの名言 Be courteous to all, but intimate with few, and let those few be well tried before you give them your confidence. (すべての人に礼儀正しくあれ)
https://www.eionken.co.jp/note/be-courteous-to-all/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
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