- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.08.27
更新日
2025.08.27

心に響く英語ことわざ(579)儒教の祖の孔子の名言 By three methods we may learn wisdom: First, by reflection, which is noblest; Second, by imitation, which is easiest; and third by experience, which is the bitterest.(経験は最良の教師)
“By three methods we may learn wisdom: First, by reflection, which is noblest; Second, by imitation, which is easiest; and third by experience, which is the bitterest.”
直訳は「私たちは三つの方法で知恵を学ぶことができる。第一に、最も高貴な省察によって。第二に、最も容易な模倣によって。そして第三に、最も苦い経験によってである」で、似た意味のことわざに「失敗は成功のもと」があります。
孔子(Confucius)の名言 By three methods we may learn wisdom…の意味
この言葉は、古代中国の思想家であり、儒教の祖である孔子が、知恵を習得するための三つの異なる方法について述べたものです。この名言は、単に知識を得るだけでなく、深い知恵を身につけるためには、それぞれの方法が持つ性質を理解することが重要だと説いています。
この言葉が意味すること
この名言は、知恵を学ぶための三つの段階と、それぞれの価値を示しています。
- 「by reflection, which is noblest」(最も高貴な省察によって) 「Reflection」とは、自ら深く考えること、内省することです。孔子は、この方法を最も高貴なものとしています。なぜなら、他者の助けを借りず、自らの頭で物事の本質や真理を深く探求する行為だからです。この方法は、最も労力を要しますが、最も深い理解と本物の知恵をもたらします。
- 「by imitation, which is easiest」(最も容易な模倣によって) 模倣は、他者の成功や行動を真似ることです。孔子は、この方法を最も容易なものとしました。他者の優れた点を真似ることは、知恵を素早く身につけるための近道です。しかし、この方法だけでは表面的な理解に留まり、本質的な知恵は得られないと示唆しています。
- 「by experience, which is the bitterest」(最も苦い経験によって) 「Experience」は、自ら実際に体験し、失敗から学ぶことです。孔子は、この方法を最も苦いものとしました。なぜなら、経験は時に痛みを伴い、失敗や挫折を経験するからです。しかし、その苦い経験から得られる教訓は、忘れがたいものであり、私たちを深く成長させます。
まとめ
孔子のこの言葉は、知恵を学ぶ道が一つではないことを教えてくれます。私たちは、まず他者から学び(模倣)、次に自分で考え(省察)、そして実践を通じて試行錯誤する(経験)ことで、真の知恵を身につけることができるのです。この三つの方法をバランスよく組み合わせることが、人生の成功と成長につながる鍵となります。
似た意味の英語のことわざ
- “Experience is the best teacher.” (経験は最良の教師である。) この言葉は、孔子の言う「経験」の重要性を強調しています。書物や人から学ぶことよりも、自らの体験から得られる教訓の方が、はるかに価値があるという考え方です。
- “Practice makes perfect.” (習うより慣れろ、練習は完璧を作る。) これは、知識を習得するだけでなく、実際に練習や実践を繰り返すことの重要性を強調しています。孔子の言う「経験」と「模倣」を組み合わせた学習法に通じます。
- “To err is human; to forgive, divine.” (過ちは人の常、許すは神の業。) この言葉は、人間は誰でも過ちを犯すものであることを認めています。過ち(経験)から学び、成長することの重要性を間接的に示しています。
似た意味の日本語のことわざ
- 「失敗は成功のもと」 失敗を経験することで、その原因を反省し、次への教訓とすれば、成功につながるという意味。これは、孔子の言う「最も苦い経験」が、実は最も価値ある学びとなることを的確に表しています。
- 「温故知新」(おんこちしん) 古きを温めて新しきを知るという意味で、過去の経験や知識を深く探求することで、新しい発見や知恵を得ることを指します。孔子の「省察」の重要性に通じます。
- 「人の振り見て我が振り直せ」 他人の行動や言動を見て、反省し、自分自身の言動を改めなさいという意味。これは、孔子の言う「模倣」を単なる真似で終わらせず、自身の成長につなげるための教訓です。
孔子(Confucius)の波乱万丈な生い立ち
孔子(紀元前551年頃-紀元前479年頃)は、古代中国の春秋時代に生きた思想家であり、儒教の祖とされています。彼の教えは、中国だけでなく、東アジアの文化や社会に深く影響を与え続けました。
貧しい家庭に生まれ、独学で学ぶ
孔子は、紀元前551年、魯国(現在の山東省)の貧しい家庭に生まれました。幼くして父を亡くし、母と二人で貧しい生活を送りました。正規の教育を受けることは困難でしたが、彼は独学で古くからの知識や儀礼を学びました。 彼は、青年時代に様々な職を経験し、社会の現実を肌で感じました。その中で、彼は混乱した社会を立て直し、理想的な政治を実現したいという強い思いを抱くようになりました。
弟子たちとの旅と教え
孔子は、30歳頃から弟子をとり、教えを説き始めました。彼の教えは、**「仁(じん)」と「礼(れい)」**を重んじるものでした。仁は「思いやり」や「人間愛」、礼は「社会秩序を保つための規範」を意味します。 彼は、理想的な社会を築くために、各地の諸侯に自分の政治思想を説いて回りましたが、その多くは受け入れられませんでした。彼は不遇な旅を続け、時には命の危険にさらされることもありました。しかし、彼は決して諦めず、弟子たちとともに学びの旅を続けました。
晩年と儒教の確立
晩年、孔子は故郷の魯国に戻り、教育と学問に専念しました。彼は、古代の歴史書や詩を編纂し、後世に伝えました。彼の教えは、弟子たちによって『論語(ろんご)』としてまとめられました。 彼は紀元前479年に72歳で亡くなりました。生前は必ずしもその思想が広く受け入れられたわけではありませんでしたが、彼の死後、弟子たちがその教えを広め、儒教は中国社会の思想的基盤となりました。 孔子の生涯は、自身の理想を追い求め、挫折を経験しながらも、決して学びと探求をやめなかった物語です。彼の言葉は、2500年以上経った今でも、私たちの生き方に深い示唆を与え続けています。
***
心に響く英語ことわざ(578)イギリスの文豪チャールズ・ディケンズの名言 Have a heart that never hardens, and a temper that never tires, and a touch that never hurts.(硬くなることのない心)
https://www.eionken.co.jp/note/have-a-heart-that-never-hardens/
心に響く英語ことわざ(580)イギリス近代科学の父フランシス・ベーコンの名言 The great end of life is not knowledge but action. (知識ではなく行動)
https://www.eionken.co.jp/note/not-knowledge-but-action/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など17冊がある。