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公開日
2025.08.27
更新日
2025.08.28

心に響く英語ことわざ(588)ドイツの文豪ゲーテの名言 Few people have the imagination for reality.(想像力は知識よりも重要だ)
“Few people have the imagination for reality.”
直訳は「現実に対する想像力を持つ人はほとんどいない」で、似た意味のことわざに「想像力は知識よりも重要だ」があります。
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe)の名言 Few people have the imagination for reality. の意味
この言葉は、ドイツの詩人、劇作家、小説家、自然科学者であるゲーテが、人間の想像力と現実の関係について述べたものです。彼は、多くの人々が、現実が持つ奇妙さ、複雑さ、そして予測不可能性を十分に理解するための「想像力」を持ち合わせていないと指摘しています。
この言葉が意味すること
この名言は、現実の奥深さと、それに対する私たちの認識の浅さを対比させています。
- 「the imagination for reality」(現実に対する想像力) これは、単に空想する能力ではありません。ゲーテは、私たちが日常的に経験する現実が、実は驚くほど複雑で、多様で、時には信じられないような出来事に満ちていることを理解する能力を指しています。多くの人は、現実を単純で退屈なものとして捉えがちですが、ゲーテは、その表面の下に広がる無限の可能性や矛盾、奇跡を見抜くことこそが、真の想像力であると説いているのです。
この言葉は、私たちに「現実を深く見つめ直すこと」の重要性を教えてくれます。物事を当たり前だと考えるのではなく、なぜそうなっているのか、他にどのような可能性があるのかを深く考えることで、私たちは初めて現実の持つ奥深さに気づくことができます。
似た意味の英語のことわざ
- “Truth is stranger than fiction.” (事実は小説よりも奇なり。) この言葉は、現実で起こる出来事が、作り話よりも奇妙で、信じがたいものであるという意味です。ゲーテの言葉と最も近い意味を持つことわざです。
- “The world is a stage, but the play is badly cast.” (世界は舞台だが、配役がひどい。) これは、イギリスの詩人ジョン・ホーガンによる言葉で、現実の不条理さや予測不可能性をユーモアを交えて表現しています。
- “There are more things in heaven and earth, Horatio, than are dreamt of in your philosophy.” (ホレイショー、天と地の間には、君の哲学が夢にも思わないことがたくさんある。) シェイクスピアの戯曲『ハムレット』の有名なセリフ。人間の知覚や想像力には限界があり、世界は私たちの理解を超えたもので満ちていることを示しています。
似た意味の日本語のことわざ
- 「現実は小説よりも奇なり」(げんじつはしょうせつよりもきなり) この言葉は、ゲーテの名言を的確に表す日本語です。
- 「人生万事塞翁が馬」(じんせいばんじさいおうがうま) 人生の幸不幸は予測できないという意味。これは、現実の不確実性や予測不可能性を肯定する考え方で、ゲーテの言葉が示す現実の奥深さとも通じます。
- 「想像力は知識よりも重要だ」 アインシュタインの名言。これは、知識だけでは新しい発見は生まれず、想像力こそが不可欠であると説いています。
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe)の波乱万丈な生い立ち
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(1749-1832)は、ドイツの作家、科学者、政治家であり、ドイツ古典主義を代表する偉大な人物です。彼は詩、小説、戯曲、自伝、科学論文など、多岐にわたる分野で膨大な作品を残しました。
幼少期と大学時代
1749年、ドイツのフランクフルトで裕福な家庭に生まれました。彼は幼い頃から語学や文学、絵画、音楽など、様々な分野に才能を発揮しました。 大学では法律を学びましたが、彼の興味は文学や芸術、そして自然科学にありました。この時期に彼は、ドイツ文学に新しい潮流をもたらした「シュトゥルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)」運動の中心人物となり、若き天才として名を馳せました。
ヴァイマル公国での活躍
1775年、26歳の時、ヴァイマル公国のカール・アウグスト公に招かれ、政治家としてのキャリアをスタートさせます。彼はこの地で、鉱山監督、財政担当官、文化担当大臣など、様々な公職を歴任し、公国の発展に尽力しました。 公務に忙しい一方で、彼は文学活動も継続し、『ファウスト』や『若きウェルテルの悩み』といった代表作を執筆しました。
イタリア旅行と『ファウスト』の完成
ゲーテは、政治から離れてイタリアへ旅をし、そこで古代ローマやギリシアの芸術と文化に触れました。この旅は、彼の人生観と創作活動に大きな影響を与え、古典的な美を追求する「ヴァイマル古典主義」へと移行するきっかけとなりました。 晩年まで創作活動を続け、彼のライフワークである『ファウスト』の第二部を完成させました。彼は90歳近くまで生き、その膨大な知識と経験を、詩や格言として後世に残しました。
遺産
1832年に82歳で亡くなりましたが、ゲーテはドイツ文学の象徴的な存在であり、彼の作品は今日でも世界中で読まれ続けています。彼の生涯は、一つの分野に留まらず、あらゆる学問と芸術を探求した「全人的な人間」の典型として、多くの人々に尊敬されています。
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心に響く英語ことわざ(587)ジャン=ジャック・ルソーの名言 I may be no better, but at least I am different.(個性は宝)
https://www.eionken.co.jp/note/i-may-be-no-better/
心に響く英語ことわざ(589)米国石油王ジョン・D・ロックフェラーの名言 The most important thing for a young man is to establish a credit… a reputation, character.(信なくば立たず)
https://www.eionken.co.jp/note/the-most-important-thing/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など17冊がある。