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公開日
2025.08.27
更新日
2025.08.27

心に響く英語ことわざ(571)米国大統領エイブラハム・リンカーンの名言 Give me six hours to chop down a tree and I will spend the first four sharpening the axe.(段取り八分)
“Give me six hours to chop down a tree and I will spend the first four sharpening the axe.”
直訳は「木を切り倒すのに6時間もらえるなら、最初の4時間を斧を研ぐのに費やすだろう」で、似た意味のことわざに「計画を立てる者は成功し、計画を立てない者は失敗する」があります。
エイブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)の名言 Give me six hours to chop down a tree and I will spend the first four sharpening the axe. の意味
この言葉は、アメリカ合衆国第16代大統領であるエイブラハム・リンカーンが、準備と計画の重要性を説いたものです。目の前のタスクにすぐ取りかかるのではなく、事前の準備に時間をかけることが、結果的に効率を高め、より良い成果をもたらすという深い洞察を示しています。
この言葉が意味すること
この名言は、「準備こそが成功の鍵である」という考え方を、非常に分かりやすい比喩で表現しています。
- 斧を研ぐこと(Sharpening the axe): これは、入念な事前準備を象徴しています。計画を立てる、情報を集める、必要なスキルを磨く、問題を分析するなど、タスクを始める前にすべきすべてのことを指します。
- 木を切り倒すこと(Chop down a tree): これは、最終的な目標やタスクの実行そのものを意味します。
リンカーンは、6時間のうち4時間という大部分を準備に費やすことで、残りの2時間で効率的に木を切り倒せると言っています。これは、無計画にタスクに取りかかるよりも、徹底した準備をすることで、実行段階での労力や時間を大幅に節約できるという教えです。
まとめ
この言葉は、現代のビジネスや日常生活においても非常に重要な教訓を与えてくれます。私たちはしばしば、目の前の仕事に急いで取りかかってしまいがちですが、リンカーンは「急がば回れ」の精神を説いています。成功を収めるためには、焦らずに準備段階に十分な時間を投資することが、最も賢明な方法であることを教えてくれるのです。
似た意味の英語のことわざ
- “Failing to plan is planning to fail.” (計画を立てないのは、失敗を計画しているようなものだ。) この言葉は、リンカーンの名言と同じく、計画の欠如が失敗に直結することを強く警告しています。事前の計画がいかに重要であるかを簡潔に示しています。
- “An ounce of prevention is worth a pound of cure.” (一オンスの予防は、一ポンドの治療に値する。) 問題が起こってから対処するよりも、未然に防ぐための努力がはるかに価値があるという意味です。これは、リンカーンの「斧を研ぐ」という行為が、後の困難を避けるための予防策であることを示唆しています。
- “Look before you leap.” (跳ぶ前に見よ。) 行動を起こす前に、慎重に状況を検討し、危険がないか確認することの重要性を説いています。これは、衝動的な行動ではなく、計画的な行動が成功につながるというリンカーンの教えと一致します。
似た意味の日本語のことわざ
- 「段取り八分」 物事の成否は、事前の準備や段取りで8割が決まるという意味。リンカーンの言葉と全く同じ考え方で、実行そのものよりも、その前の準備がいかに重要であるかを表しています。
- 「備えあれば憂いなし」 日頃から準備を怠らなければ、いざという時に心配することがないという意味。緊急事態や困難な状況に直面しても、事前の備えがあれば乗り越えられることを示しています。
- 「石橋を叩いて渡る」 物事を慎重に進めることのたとえ。リンカーンの言葉が示す、時間をかけてでも確実な方法を選ぶ姿勢に通じるものがあります。
エイブラハム・リンカーンの波乱万丈な生い立ち
エイブラハム・リンカーン(1809-1865)は、アメリカ合衆国史上最も偉大な大統領の一人として広く尊敬されています。南北戦争という国家の危機を乗り越え、奴隷制を廃止し、国家を統一した功績は、アメリカの歴史を形作りました。
貧困からの出発
1809年、ケンタッキー州の丸太小屋で貧しい農家の息子として生まれました。正規の教育はほとんど受けず、独学で読み書きや数学を学びました。彼は幼い頃から読書を好み、本から得た知識を貪欲に吸収しました。 肉体労働で生計を立てながらも、法律への興味を深め、やがて独学で法律を学び、弁護士になりました。彼は、その誠実さから「正直なエイブ」として知られるようになります。
政治家への道と南北戦争
弁護士として成功を収めた後、イリノイ州議会議員を経て、連邦議会議員に選出されます。しかし、奴隷制をめぐる問題がアメリカ国内を二分し、国家は分裂の危機に瀕していました。 1860年、リンカーンは共和党から大統領選挙に出馬し、当選します。しかし、彼の当選をきっかけに南部州が次々と連邦を脱退し、南北戦争が勃発します。
大統領としての功績
リンカーンは、南北戦争を指揮する困難な任務を担いました。戦争が長引く中、1863年に「奴隷解放宣言」を発表し、南部連合の奴隷を解放することを宣言します。これは、戦争の目的を連邦の維持だけでなく、奴隷制廃止へと広げる重要な転換点となりました。 1865年、北軍が勝利し、南北戦争は終結。リンカーンは国家の再建に取り組み始めましたが、その直後、暗殺されてしまいます。
リンカーンの遺産
彼の死はアメリカ全土に深い悲しみをもたらしましたが、その功績は永遠に語り継がれています。彼は、民主主義の理想を体現し、「人民の、人民による、人民のための政治」という有名な言葉を残しました。 リンカーンの人生は、貧しい出自から大統領にまで上り詰めた「アメリカン・ドリーム」の象徴であり、彼の言葉や行動は、今なお多くの人々に勇気と希望を与え続けています。
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心に響く英語ことわざ(570)アルベルト・アインシュタインの名言 Learn from yesterday, live for today, hope for tomorrow.(昨日から学び、今日を生き、明日を希望に満ちて)
https://www.eionken.co.jp/note/hope-for-tomorrow/
心に響く英語ことわざ(572)古代マケドニアのアレクサンドロス大王の名言 There is nothing impossible to him who will try.(意志あるところに道は開ける)
https://www.eionken.co.jp/note/nothing-impossible-to-him/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など17冊がある。