- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.08.28
更新日
2025.08.28

心に響く英語ことわざ(592)道教の祖の老子の名言 Kindness in words creates confidence. Kindness in thinking creates profoundness. Kindness in giving creates love.(善因善果、悪因悪果)
“Kindness in words creates confidence. Kindness in thinking creates profoundness. Kindness in giving creates love.”
直訳は「言葉に優しさがあれば、信頼が生まれる。思考に優しさがあれば、深みが生まれる。与えることに優しさがあれば、愛が生まれる」で、似た意味のことわざに「善因善果、悪因悪果」があります。
老子(Lao Tzu)の名言 Kindness in words…の意味
この言葉は、古代中国の哲学者であり、道教の創始者とされる老子が、「優しさ」がもたらす深い影響について述べたものです。彼は、単なる行動としての優しさだけでなく、言葉や思考といった内面的な優しさが、私たち自身の内面と、他者との関係に大きな変化をもたらすと説いています。
この言葉が意味すること
この名言は、優しさが持つ3つの異なる側面と、その結果として生まれる価値を示しています。
- 「Kindness in words creates confidence.」(言葉に優しさがあれば、信頼が生まれる。) これは、私たちが使う言葉が、他者との関係を築く上でいかに重要であるかを示しています。優しい言葉は、相手に安心感を与え、心を開かせます。これにより、お互いの間に信頼(confidence)が生まれます。
- 「Kindness in thinking creates profoundness.」(思考に優しさがあれば、深みが生まれる。) これは、表面的な思考ではなく、他者への深い思いやりに基づいた思考が、私たち自身の人間的な深み(profoundness)を創り出すことを意味します。相手の立場に立って物事を考えることで、私たちはより多角的な視点を持つことができ、人生に対する深い洞察を得ることができます。
- 「Kindness in giving creates love.」(与えることに優しさがあれば、愛が生まれる。) これは、何かを与える行為の背後にある動機が重要であることを説いています。見返りを求めず、心から与える優しさが、愛(love)という最も深い絆を育みます。この愛は、単なる感情ではなく、他者との間に生まれる真の繋がりです。
まとめ
老子のこの言葉は、私たちに「優しさを習慣にすること」の重要性を教えてくれます。それは、他者を助けるだけでなく、私たち自身の内面を豊かにし、人生に深い意味と愛をもたらすのです。
似た意味の英語のことわざ
- “Kindness is the language which the deaf can hear and the blind can see.” (優しさは、耳の聞こえない人が聞くことができ、目の見えない人が見ることができる言葉である。) この言葉は、優しさには言葉や外見を超えた力があることを示しており、老子の「言葉の優しさ」の教えに通じます。
- “What goes around comes around.” (蒔いた種は自分で刈り取る。) これは、良い行いも悪い行いも、いずれ自分に返ってくるという意味です。これは、老子の言葉が持つ因果応報の考え方と共通しています。
- “Give a man a fish and you feed him for a day; teach a man to fish and you feed him for a lifetime.” (魚を与えれば、その日は食べられる。釣り方を教えれば、一生食べられる。) これは、与えることの重要性を説いていますが、老子の言葉が持つ「与えることの優しさ」という内面的な側面とは少し異なります。
似た意味の日本語のことわざ
- 「情けは人の為ならず」(なさけはひとのためならず) 人に親切にすることは、いずれ自分に良い報いとなって返ってくるという意味。これは、老子の教えを的確に表しています。
- 「善因善果、悪因悪果」(ぜんいんぜんか、あくいんあっか) 善い行いをすれば良い報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがあるという意味。これは、老子の言葉が持つ因果応報の思想と共通しています。
- 「和顔愛語」(わげんあいご) 穏やかな顔つきと優しい言葉。仏教の言葉で、老子の「言葉の優しさ」に直接通じるものです。
老子(Lao Tzu)の波乱万丈な生い立ち
老子(紀元前6世紀頃)は、古代中国の春秋時代に生きたとされる伝説的な思想家であり、道教の創始者とされています。彼の生涯については多くの謎に包まれており、実在した人物かどうかさえも議論されています。
伝説に彩られた生涯
老子は、本名を李耳(りじ)といい、周王朝の図書館の役人だったと伝えられています。彼は、世の中の混乱や人々の争いを深く憂い、真理を求めて旅に出たと言われています。 彼の教えは、『老子道徳経(ろうしどうとくきょう)』という短い書物にまとめられています。この書物は、「道(タオ)」という概念を説いています。道は、宇宙の根源であり、すべてのものの流れを司る、言葉では言い表せないものです。老子は、人為的な社会のルールや道徳に縛られるのではなく、この道の流れに身を任せ、自然体で生きる「無為自然(むいしぜん)」を説きました。
「無為自然」の思想
老子の思想は、儒教の教えとは対照的でした。儒教が人間が努力して徳を身につけることを重んじたのに対し、老子は、無理に何かをしようとせず、自然に任せる生き方を推奨しました。 彼の言葉は、逆説的で、深い洞察に満ちています。例えば、「柔よく剛を制す」という考え方は、力や権力に頼るのではなく、柔和で柔軟な姿勢こそが、最終的な勝利をもたらすという老子の哲学を表しています。
遺産
老子は、旅の途中で関所を通る際、番人から請われて自身の教えを書き記したとされ、それが『老子道徳経』になったと言われています。その後、彼は姿を消し、その後の行方は誰も知りません。 老子の生涯は、謎に満ちていますが、その思想は、中国の文化、芸術、そして人々の生き方に深く影響を与え続けています。彼の言葉は、競争や物質的な豊かさを追い求める現代社会において、私たちに心の平安と、よりシンプルな生き方を教えてくれています。
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心に響く英語ことわざ(591)古代イスラエルのソロモン王の名言 Your own soul is nourished when you are kind; it is destroyed when you are cruel.(因果応報)
https://www.eionken.co.jp/note/your-own-soul-is-nourished/
心に響く英語ことわざ(593)ロシアの文豪トルストイの名言 The two most powerful warriors are patience and time.(石の上にも三年)
https://www.eionken.co.jp/note/the-two-most-powerful-warriors/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など17冊がある。