- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.09.21
更新日
2025.09.21

心に響く英語ことわざ(703)「ロミオとジュリエット」で有名なイギリスの文豪ウィリアム・シェイクスピアの名言 Love sought is good, but given unsought, is better.(無償の愛)
“Love sought is good, but given unsought, is better.”
直訳は「求められた愛は良いが、求められずに与えられた愛は、より良い」で、これは、見返りを求めない、無償の愛こそが、最も価値があるという、ウィリアム・シェイクスピアの深い洞察を表現しています。
ウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare)の名言 Love sought is good…の意味
この言葉は、イギリスの劇作家、詩人であるウィリアム・シェイクスピアが、「愛の本質」について述べたものです。彼は、愛が、求められて与えられるとき、それは、確かに価値があるが、相手が求めていないときに、自ら与える愛は、より高貴なものであると説いています。
この言葉が意味すること
この名言は、「無償の愛」を強調しています。
- 「Love sought is good」(求められた愛は良い) シェイクスピアは、この言葉で、「見返りを期待する愛」を指しています。例えば、誰かが、愛を求めて、それに答えるという関係は、「与えること」と「受け取ること」が、相互に結びついた、良い関係です。しかし、彼は、この愛が、まだ、真の愛の最高の形ではないと考えていました。
- 「but given unsought, is better.」(しかし、求められずに与えられた愛は、より良い) この部分が、この言葉の核心です。シェイクスピアは、「求められずに(unsought)」与えられる愛に、最高の価値を見出しています。この愛は、相手が、感謝や、何かを返してくれることを期待せず、ただ純粋に、相手のために行動することです。
まとめ
ウィリアム・シェイクスピアのこの言葉は、私たちに「見返りを求めない愛」の重要性を教えてくれます。真の愛は、相手の心に、そっと寄り添い、何も期待せずに、与えることによって、その美しさを発揮するのです。
似た意味の英語のことわざ
- “The greatest good is the knowledge of oneself.” (最大の善は、自己を知ることである。) これはソクラテスの言葉で、シェイクスピアの言葉が持つ、「内面的な真理を探求する」という精神と通じます。
- “Where there is a will, there is a way.” (意志あるところに道は開ける。) これは、強い意志や決意があれば、必ず成功への道が見つかるという意味で、その道は、無償の愛から生まれます。
- “A journey of a thousand miles begins with a single step.” (千里の道も一歩から。) これは、どんなに大きな目標でも、最初の一歩から始まるという意味で、その一歩は、無償の愛という小さな行動かもしれません。
似た意味の日本語のことわざ
- 「蓼食う虫も好き好き」(たでくうむしもすきずき) 人の好みは様々であるという意味で、シェイクスピアの言葉とは直接的な関連性はありません。
- 「口は災いの元」(くちはわざわいのもと) 不用意な発言や嘘が、身の破滅を招く原因となるという意味。
- 「為すべきを為す」(なすべきをなす) 目先の利益や欲望を気にせず、自分がすべきだと信じる正しいことを行う、という意味。
ウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare)の波乱万丈な生い立ち
ウィリアム・シェイクスピア(1564-1616)は、イギリスの劇作家、詩人であり、「イングランドの国民詩人」として、最も偉大な作家の一人と見なされています。彼は、『ハムレット』や『ロミオとジュリエット』といった、多くの不朽の名作を生み出し、英語と、世界の文学に、深い影響を与えました。
幼少期と文学への道
1564年、イングランドのストラトフォード・アポン・エイヴォンで、裕福な家庭に生まれました。彼は、文法学校で、ラテン語や、古典文学を学びました。 彼は、その後、ロンドンへ渡り、俳優として、そして劇作家として、頭角を現しました。彼は、その卓越した言葉の才能で、多くの観客を魅了しました。
劇作家としての成功と晩年
シェイクスピアは、その後、グローブ座という劇場を共同で所有し、多くの傑作を次々と発表しました。彼の戯曲は、人間の愛、憎しみ、そして運命といった、普遍的なテーマを深く描き出しており、世界中の人々に感動を与えました。 彼は、晩年、故郷へ戻り、そこで、『テンペスト』といった、最後の傑作を執筆しました。彼は、1616年に52歳で亡くなりました。 ウィリアム・シェイクスピアの生涯は、一人の人間が、その才能と、人間の本質に対する深い洞察によって、いかに文学を豊かにすることができるかを示す物語です。彼の言葉は、私たちに、愛の最高の形は、見返りを求めないことにあるという、普遍的な教訓を与え続けています。
***
心に響く英語ことわざ(702)「レ・ミゼラブル」で有名なフランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーの名言 Initiative is doing the right thing without being told.(能動的な精神に真の価値がある)
https://www.eionken.co.jp/note/initiative-is-doing-the-right-thing/
心に響く英語ことわざ(704)相対性理論を構築したドイツの物理学者アルバート・アインシュタインの名言 He who can no longer pause to wonder and stand rapt in awe, is as good as dead; his eyes are closed.(探求心と畏敬の念が人間には重要)
https://www.eionken.co.jp/note/he-who-can-no-longer-pause/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート