- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.11.28
更新日
2025.11.28
心に響く英語ことわざ(871)相対性理論を構築したドイツの物理学者アルベルト・アインシュタインの名言 Never lose a holy curiosity.(聖なる好奇心を決して失うな)
“Never lose a holy curiosity.”
直訳は「聖なる好奇心を決して失うな」で、これは、理論物理学者アルベルト・アインシュタインが、「知的探求の精神と人生の原動力」について説いた、科学と精神に関する最も有名で力強い教訓の一つです。
この名言は、人間の持つ「好奇心(curiosity)」を単なる興味でなく、魂の根源に関わる「聖なる(holy)」ものと位置づけています。私たちを学習、発見、そして創造へと駆り立てるこの根源的な衝動を、何があっても失ってはならないという、知的な生き方への呼びかけを表現しています。
名言の意味:聖なる好奇心こそが、生きる喜びの源である
アインシュタインにとって、科学的な探求は、「なぜ宇宙はこのようになっているのか」という根源的な問いに立脚していました。彼は、この問いに対する真摯で純粋な情熱こそが、「holy」なものであると考えていました。
鍵となる表現
- Curiosity(好奇心) 新しいことを知りたい、物事の仕組みを理解したいという、人間に生まれ持った学習と探求の欲求です。彼にとって、思考を停止させず、常に疑問を抱く姿勢の源です。
- Holy(聖なる) 単に「強い」や「重要な」を超えて、宗教的な畏敬の念を伴う言葉です。アインシュタインは、宇宙の法則の美しさや深さに触れるときに感じる驚きと感動を「宇宙的な宗教感情」と呼びました。この好奇心は、単なる知識の獲得でなく、世界の神秘への畏敬の念に繋がっているため、「聖なる」と表現されています。
- Never Lose(決して失うな) 大人になるにつれて、日常の忙しさや常識に縛られ、この聖なる好奇心を見失いがちであることへの強い警告です。この好奇心を守り育むことが、創造性と生きる喜びを保ち続ける唯一の方法であると説いています。
類似の教訓
- “The important thing is not to stop questioning. Curiosity has its own reason for existence.” (重要なのは、質問することをやめないことだ。好奇心にはそれ自身の存在理由がある。) アインシュタインの別の名言で、好奇心の本質的な価値を強調しています。
- 「探求心」: 物事の真の姿や意味を尋ね、調べる心で、科学者や哲学者にとって不可欠な資質です。
- 「初心忘るべからず」(しょしんわするべかららず): 芸道における教えですが、最初の純粋な志や感動を失わないことの重要性が「Never lose」の精神に通じます。
アルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein)の生い立ち
アルベルト・アインシュタイン(1879-1955)は、ドイツ生まれの理論物理学者です。
彼の学問の原点は、幼い頃に父からもらったコンパスにあります。針が「見えない力」によって常に北を指すことに強い驚きと興味を抱き、この「なぜ?」という根源的な問いが生涯の探求の始まりとなりました。
彼は、既存の物理学が解き明かせなかった宇宙の謎(光と時間の関係など)に対して、常に子供のような純粋さと情熱(holy curiosity)を持ち続けました。この好奇心が、彼に相対性理論という歴史的な発見をもたらしたのです。彼は、創造的な生き方をするためには、この「聖なる」衝動を失ってはならないという、自らの人生から得た結論をこの名言に込めています。
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心に響く英語ことわざ(870)道教開祖の老子の名言 He who is contented is rich.(足るを知る)
https://www.eionken.co.jp/note/he-who-is-contented-is-rich/
心に響く英語ことわざ(872)米国独立に尽力したベンジャミン・フランクリンの名言 When you’re finished changing, you’re finished.(自己の変革に終わりはない)
https://www.eionken.co.jp/note/when-youre-finished-changing/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
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