- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.11.17
更新日
2025.11.17
心に響く英語ことわざ(847)相対性理論を構築したドイツの物理学者アルベルト・アインシュタインの名言 To raise new questions, new possibilities, to regard old problems from a new angle, requires creative imagination and marks real advance in science. (創造的な想像力)
“To raise new questions, new possibilities, to regard old problems from a new angle, requires creative imagination and marks real advance in science.”
直訳は「新しい疑問、新しい可能性を提起すること、古い問題を新しい角度から見なすことは、創造的な想像力を必要とし、科学における真の進歩を特徴づける」で、これは、理論物理学者アルベルト・アインシュタインが、「科学的進歩の本質と創造性の役割」について説いた、知識と発見に関する最も重要な洞察の一つです。
この名言は、科学やあらゆる分野で真の「進歩(real advance)」を達成するためには、単に知識を蓄積するのではなく、既成概念を打ち破る「創造的な想像力(creative imagination)」が不可欠であるという真理を表現しています。
名言の意味:想像力が科学の原動力である
この言葉は、アインシュタイン自身の相対性理論の発見プロセスを反映しています。彼にとって、科学の進歩は、実験や計算の技術的な精度で決まるのではなく、「なぜ?」という根源的な問いを発する精神の自由さと、そこから生まれる新しい視点が不可欠であるという信念に基づいています。
鍵となる三つの行動と一つの要素
アインシュタインは、真の進歩の「特徴(marks)」を三つの知的な行動に定義し、それらを可能にする「要素」を指摘しています。
- To Raise New Questions, New Possibilities(新しい疑問、新しい可能性を提起すること) 既存の答えに満足せず、これまで誰も考えていなかった根本的な問いを立てる能動的な行為です。問いが変われば、得られる答えも変わります。
- To Regard Old Problems From a New Angle(古い問題を新しい角度から見なすこと) すべての問題が解決されたと思われている領域でも、視点を変えることで隠された側面を発見する試みです。(例:ニュートンの絶対時間を相対的なものとして捉え直すアインシュタインの思考)
- Creative Imagination(創造的な想像力) 上記の二つの行動を可能にする源です。論理や知識だけでは到達できない領域へと飛躍する直観的な力こそが、「真の進歩」に不可欠であるとアインシュタインは説きました。
類似の名言と教訓
似た意味の英語の名言
- “Imagination is more important than knowledge. Knowledge is limited. Imagination encircles the world.” (想像力は知識よりも重要である。知識には限界があるが、想像力は世界を包み込む。) これもアインシュタインの言葉であり、この名言が主張する「創造的な想像力」の絶対的な優位性をさらに強調しています。
- “The greatest obstacle to discovery is not ignorance—it is the illusion of knowledge.” (発見に対する最大の障害は無知ではない。それは知識の錯覚である。) ダニエル・ブーアスティンの言葉で、既存の知識に安住すること(古い問題を古い角度で見ること)の危険性を説いています。
似た意味の日本語のことわざ
- 「温故知新」(おんこちしん) 意味: 古いことを研究して、新しい知識や見解を得ることを意味します。古い問題(古)を新しい角度で見なすことによって新しい可能性(新)を開くという思想と共通しています。
アルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein)の生い立ち
アルベルト・アインシュタイン(1879-1955)は、ドイツ生まれの理論物理学者です。
彼は、幼少期から既存の権威や教育に疑問を呈し、常に「なぜ?」という根源的な問いを追求しました。彼が26歳で発表した「奇跡の年の論文」は、それまでの物理学の常識を覆すものでした。アインシュタインは、実験器具や膨大なデータに頼るのではなく、「光に乗って進むとどうなるか」といった「思考実験(Gedankenexperiment)」を通じて、自分の「創造的な想像力」を駆使して既存の物理学の限界に挑戦しました。彼のこの名言は、人類の知識を真に前進させる力は、計算力でなく、自由で大胆な想像力にあるという、彼の生涯の信念を示しています。
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心に響く英語ことわざ(846)オランダ出身のポスト印象派の画家ゴッホの名言 Even the knowledge of my own fallibility cannot keep me from making mistakes. Only when I fall do I get up again.(七転び八起き)
https://www.eionken.co.jp/note/even-the-knowledge-of-my-own-fallibility/
心に響く英語ことわざ(848)米国独立に尽力したベンジャミン・フランクリンの名言 Take time for all things: great haste makes great waste.(急がば回れ)
https://www.eionken.co.jp/note/take-time-for-all-things/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
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