- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 105. 英語リスニング脳 悩み解決
公開日
2025.04.15
更新日
2025.04.17

暗唱型のリピーティングは英語リスニング脳の構築にどうなのか?英文音読との合わせ技で非常に効果的
大学入試、TOEIC、英検などの受験生の方々が、英語リスニング力向上のために、暗唱型のリピーティングに取り組むべきなのかを解説したいと思います。
暗唱型のリピーティングのやり方・効果
英語学習の場合の暗唱型のリピーティングとは、英文テキストを見て(見なくて良いならそれでも可)、英語音声を一旦最初から最後まで聞き終えて、英語音声を一旦止めて、英文を見ずに聞いた英語音声をまねて声に出していく英語学習方法です。
これに対して、英語学習におけるシャドーイングとは、英語音声を聞きながら、音声よりも1~2単語遅れて、影(shadow)の様に英語音声をまねて、声に出して英語音声を追いかけていく英語学習方法です。
シャドーイングは英語音声を全部覚える必要がないですが、暗唱型のリピーティングは英語音声を覚えなければいけないので、その分、シャドーイングよりも学習難易度が高くなります。
ちなみに英文テキストを見ながら、英語音声を一旦最初から最後まで聞き終えて、音声を一旦止めて、英文テキストを見ながら英語音声をまねて声に出していく英語学習方法は、英文音読と呼ばれています。
英文音読は、英語音声を覚える必要がない分、暗唱型のリピーティングやシャドーイングよりも格段に学習負荷が下がります。
暗唱型のリピーティングのやり方は、いろいろ流儀があるようで、1つのやり方に確立されている訳ではないようですが、一般英語学習者向けにかなり簡単なやり方とて、以下のようなものが提示されています。
(1) 暗唱型のリピーティングを実施する英文テキストを文字で見て、知らない単語は調べるなどして、英文の意味するところを理解する。基本的には1文単位で学習します。
(2) 英文テキストを見て、一文の英語音声を一旦最初から最後まで聞き終えて、音声を一旦止めて、英文テキストをみずに英語音声をまねて声に出す。うまくリピーティングできない時は何度か繰り返す。
(3) 再度、英文テキストを見て、上手くリピーティングができなかったり、上手く発音できなかった英単語を確認する。
このような感じですが、1文の英単語数が多かったり、知らない英単語が多い英文だったりすると、なかなか英語音声を聞いただけで、記憶することができず、リピーティングがうまくできないケースが発生し、場合によっては、結構、学習難易度が高いものがあります。

大学入試、TOEIC、英検などの受験生の方々が、英語リスニング力向上のために、暗唱型のリピーティングに取り組むべきか?
このような暗唱型のリピーティングという英語学習方法ですが、大学入試、TOEIC、英検などの受験生の方々が、英語リスニング力向上のために、暗唱型リピーティングを取り入れるべきでしょうか?
暗唱型のリピーティングはやってみればすぐに判りますが、英文テキストを見ないので、聞いた英語音声を記憶に基づいて再生できるかできないかというところがポイントで、そこがちゃんとできるかが非常に気になり、英語音声の発声トレーニングという側面がおろそかになります。
そのため、まずは英文テキストを見ながら、英語音声を一旦最初から最後まで聞き終えて、音声を一旦止めて、英文テキストを見ながら英語音声をまねて声に出していく英文音読を実施し、その後、英文を暗唱して声に出すのが良いと考えています。
英文を暗唱することで、英文の主語、動詞、目的語など英文の構造を頭の中で認識し、発声することで、英文構造が刻みこまれ、英語リスニング脳の構築に非常に役立つと考えられます。加えて、鏡に写った自分の顔や人形などに向かって暗唱した英文を話しかけるようにして発声することで英語スピーキング脳の構築にも役立つと考えられます。

大学入試、TOEIC、英検などの受験生の方々が、英語リスニング力向上のために、取り組むべき英音発声方法
大学入試、TOEIC、英検などの受験生の方々が、英語リスニング力向上のために、どのように勉強すれば良いのでしょうか?
日本人が、英語リスニングを苦手とする理由は、英文法力の不足、英単語・英熟語力の不足なども大きいですが、それは、別途、学習して頂くとして、それを除くと、大きな要因としては英音認識力不足が挙げられます。
そもそも日本語と英語とでは発声特性が構造的に大きく異なるため、日本語リスニング脳では英語音声を単語単位で意味を認識することが難しく、単なる音の流れとしか認識できません。
英語リスニング脳を効率よく構築するためには、英語発声特性を十分に加味した英文音読が有効な勉強方法となります。
英文音読は英文テキストを見つつ英語音声を聞いたあと、英語音声はいったん止めて、英文テキストみながら英語音声をまねて発声する勉強方法です。
英文音読は、英語リスニング力を向上させるのに有効など聞いてトライした方も多いと思います。そして止めてしまっていると思います。
理由は簡単で、英文音読に労力と時間をかけても期待したほど英語リスニング力が向上しないからです。
なぜ、英文音読をしても英語リスニング力が思ったほど伸びないのでしょうか?
それは日本語発声特性で英文音読をしてしまうからです。
日本語発声特性で英文音読をいくらしても英語リスニング脳を構築することはできません。
英語リスニング脳を構築するには、英語発声特性を十分発揮して、英文音読や暗唱型リピーティングをすることが必須です。
日本語と英語の発声特性の違いがどこにあるのか、それを踏まえて、日本人はどのように英語発声すべきなのかは、英音研学習サイトにて詳しく説明していますので、そちらをご覧ください。
そして、英語リスニング脳を構築し、英語リスニング力を向上させるためには、日本語と英語の発声特性の違いを理屈として理解するだけでは不十分で、英語発声特性を十分に加味した英文音読・暗唱型リピーティングトレーニングを継続的に積む必要があります。
そのトレーニング教材も英音研学習サイトで提供していますので、ぜひともトライしてみてください。
これまでとは違った世界を体験することができますよ。

まとめ
暗唱型のリピーティングという英語学習方法は、英文の暗記に労力と時間をかける必要がありますが、英文音読で正確な発声を身に着けた後、英文暗記をし、英文を見ないで発声することにより、英文構造を脳に刻み込みやすくなり、英語リスニング脳の構築がしやすくなり、英語リスニング力が向上するものと考えられ、大学入試、TOEIC、英検などの受験生の方々は英語リスニング力向上のために取り組むべきで学習方法であると考えます。
以下の記事もご覧ください。
英文音読学習は英語リスニング力の向上にどうなのか?やり方しだいで抜群の効果が出ます。
https://www.eionken.co.jp/note/english-read-aloud-listening/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
Amazon.co.jp: 山下長幸: 本、バイオグラフィー、最新アップデート