- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.09.24
更新日
2025.09.24

心に響く英語ことわざ(712)ノーベル文学賞を受賞したアイルランド出身の劇作家ジョージ・バーナード・ショーの名言 Some men see things as they are, and say why. I dream of things that never were, and say why not.(新しい可能性を追求)
“Some men see things as they are, and say why. I dream of things that never were, and say why not.”
直訳は「ある人々は、物事をありのままに見て、『なぜか?』と言う。私は、まだ存在しない物事を夢見て、『なぜそうならないのか?』と言う」で、これは、現状に満足するのではなく、新しい可能性を追求するという、ジョージ・バーナード・ショーの深い洞察を表現しています。
ジョージ・バーナード・ショー(George Bernard Shaw)の名言 Some men see things as they are…の意味
この言葉は、アイルランド出身の劇作家、批評家であるジョージ・バーナード・ショーが、「革新と現状」について述べたものです。彼は、大多数の人々が、「現状(as they are)」を、当然のものとして受け入れ、その理由を問うのに対し、自分は、「まだ存在しないもの(things that never were)」を、「なぜそうならないのか?(why not)」という、挑戦的な視点で見ていると説いています。
この言葉が意味すること
この名言は、「創造性と挑戦」を強調しています。
- 「Some men see things as they are, and say why.」(ある人々は、物事をありのままに見て、『なぜか?』と言う) ショーは、この言葉で、「保守的な人々」を指しています。彼は、そのような人々が、現状を分析し、その理由を理解しようとすることは、良いことだと認めています。しかし、彼は、その姿勢が、「変化」や「革新」を妨げることがあると考えていました。
- 「I dream of things that never were, and say why not.」(私は、まだ存在しない物事を夢見て、『なぜそうならないのか?』と言う) この部分が、この言葉の核心です。ショーは、「まだ存在しないもの(things that never were)」を「夢見る(dream)」という、創造的な姿勢を称賛しています。そして、彼は、その夢を、「なぜそうならないのか?(why not)」という、積極的な問いかけに変えることで、新しい現実を創造しようとすることを強調しています。
似た意味の英語のことわざ
- “The only way to do great work is to love what you do.” (素晴らしい仕事をする唯一の方法は、自分のやっていることを愛することだ。) これはスティーブ・ジョブズの名言で、ショーの言葉が持つ、「創造的な情熱」が、偉大な功績につながるという思想と通じます。
- “Where there is a will, there is a way.” (意志あるところに道は開ける。) これは、強い意志や決意があれば、必ず成功への道が見つかるという意味で、その道は、新しい可能性を追求する意志から開かれます。
- “A journey of a thousand miles begins with a single step.” (千里の道も一歩から。) これは、どんなに大きな目標でも、最初の一歩から始まるという意味で、その一歩は、「なぜそうならないのか?」という問いかけから生まれます。
似た意味の日本語のことわざ
- 「現状維持は退歩」(げんじょういじはたいほ) 現状に満足して、何もしなければ、それは後退しているのと同じだという意味。ショーの言葉を最も的確に表す日本語です。
- 「蓼食う虫も好き好き」(たでくうむしもすきずき) 人の好みは様々であるという意味で、ショーの言葉とは直接的な関連性はありません。
- 「口は災いの元」(くちはわざわいのもと) 不用意な発言や嘘が、身の破滅を招く原因となるという意味。
ジョージ・バーナード・ショー(George Bernard Shaw)の波乱万丈な生い立ち
ジョージ・バーナード・ショー(1856-1950)は、アイルランド出身の劇作家、批評家、そして政治活動家であり、ノーベル文学賞を受賞しました。彼は、そのユーモアと、社会を鋭く風刺する視点で、20世紀の文学に大きな影響を与えました。
幼少期と文学への道
1856年、アイルランドのダブリンで、貧しい家庭に生まれました。彼は、正規の学校教育をほとんど受けず、独学で、多くの知識を身につけました。 彼は、その後、ロンドンへ渡り、ジャーナリスト、そして批評家として、その才能を発揮しました。彼は、特に、音楽や、演劇の批評で、有名になりました。
劇作家としての成功と晩年
ショーは、その後、劇作家として、成功を収めました。彼の戯曲は、『ピグマリオン』や『聖ジョーン』といった、多くの傑作で知られています。彼の戯曲は、社会の偽善、そして道徳的な問題を、ユーモアと、鋭い風刺で、描き出しました。 彼は、その後、ファビアン協会という、社会主義組織に積極的に関わり、社会改革に貢献しました。 彼は、1950年に94歳で亡くなりました。 ジョージ・バーナード・ショーの生涯は、一人の人間が、その才能と、飽くなき探求心によって、いかに社会の改革に貢献することができるかを示す物語です。彼の言葉は、私たちに、現状を打ち破り、新しい可能性を追求することの重要性を教えてくれます。
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心に響く英語ことわざ(711)近代科学の祖で英国の哲学者フランシス・ベーコンの名言 Who ever is out of patience is out of possession of their soul.(忍耐が大事)
https://www.eionken.co.jp/note/who-ever-is-out-of-patience/
心に響く英語ことわざ(713)アメリカ独立に貢献した初代大統領ジョージ・ワシントンの名言 Associate with men of good quality if you esteem your own reputation; for it is better to be alone than in bad company.(朱に交われば赤くなる)
https://www.eionken.co.jp/note/associate-with-men-of-good-quality/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
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