- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.09.15
更新日
2025.09.15

心に響く英語ことわざ(686)米国自動車王ヘンリー・フォードの名言 The competitor to be feared is one who never bothers about you at all, but goes on making his own business better all the time.(為すべきを為す)
“The competitor to be feared is one who never bothers about you at all, but goes on making his own business better all the time.”
直訳は「恐れるべき競争相手とは、あなたのことをまったく気にせず、ただひたすら自分の事業を常により良くし続ける者である」で、似た意味のことわざに「為すべきを為す」があります。
ヘンリー・フォード(Henry Ford)の名言 The competitor to be feared…の意味
この言葉は、アメリカの実業家であり、フォード・モーター社の創設者であるヘンリー・フォードが、「真の競争力」について述べたものです。彼は、ライバルを気にしてばかりいる企業よりも、自社の改善に集中し続ける企業こそが、最も手ごわい競争相手であると説いています。
この言葉が意味すること
この名言は、「内なる成長」を強調しています。
- 「The competitor to be feared is one who never bothers about you at all」(恐れるべき競争相手とは、あなたのことをまったく気にしない者である) フォードは、この言葉で、「ライバルに固執しないこと」の重要性を示しています。彼は、ライバルを意識しすぎると、自社の改善がおろそかになり、エネルギーが分散してしまうと考えていました。真に強い企業は、他社をベンチマークするのではなく、自らのビジョンと目標に集中します。
- 「but goes on making his own business better all the time.」(しかし、ただひたすら自分の事業を常により良くし続ける) この部分が、この言葉の核心です。フォードは、「絶え間ない改善(making his own business better all the time)」こそが、競争優位を築くための唯一の方法であると説いています。彼は、フォード・モーター社で、生産ラインを導入し、自動車の大量生産を可能にしました。この絶え間ない改善への情熱が、彼を、自動車業界のリーダーへと押し上げました。
似た意味の英語のことわざ
- “Focus on your own work.” (自分の仕事に集中せよ。) これは、特定の誰かの名言ではありませんが、フォードの言葉を簡潔にまとめたものです。
- “Where there is a will, there is a way.” (意志あるところに道は開ける。) これは、強い意志や決意があれば、必ず成功への道が見つかるという意味で、その意志は、自身の事業をより良くするという、内なる目標から生まれます。
- “Better three hours too soon than a minute too late.” (1分遅れるよりも、3時間早く着く方が良い。) これはウィリアム・シェイクスピアの名言で、フォードの言葉とは直接的な関連性はありません。
似た意味の日本語のことわざ
- 「為すべきを為す」(なすべきをなす) 目先の利益や欲望を気にせず、自分がすべきだと信じる正しいことを行う、という意味。フォードの言葉は、その行動が、内なる成長につながることを示唆しています。
- 「継続は力なり」(けいぞくはちからなり) 何事も続けていれば、それが力となり、やがて成功につながるという意味。
- 「他山の石」(たざんのいし) 他人の良くない言動も、自分を戒める助けになるという意味で、フォードの言葉とは、異なる視点から競争を捉えています。
ヘンリー・フォード(Henry Ford)の波乱万丈な生い立ち
ヘンリー・フォード(1863-1947)は、アメリカの実業家であり、T型フォードの大量生産を可能にした生産ラインを導入しました。彼は、自動車を、一部の富裕層だけのものではなく、一般大衆にも手の届くものにしました。
幼少期と技術への情熱
1863年、ミシガン州の農場で、アイルランド系移民の家庭に生まれました。彼は、幼い頃から、機械いじりが大好きでした。 彼は、その後、機械工として働き始め、エジソン・イルミネーション社に入社しました。彼は、そこで、トーマス・エジソンと出会い、彼の発明に対する情熱に触発されました。
フォード・モーター社の創設とT型フォード
1903年、彼は、フォード・モーター社を設立しました。彼は、「T型フォード」という、安価で信頼性の高い自動車を開発しました。 彼は、生産ラインという、画期的な製造システムを導入し、T型フォードの生産コストを大幅に削減しました。これにより、彼は、自動車の価格を、一般大衆にも手の届くものにすることができました。
晩年と遺産
フォードは、晩年、自動車業界のリーダーとして、世界中に影響を与えました。彼は、1947年に83歳で亡くなりました。 ヘンリー・フォードの生涯は、一人の人間が、その才能と、絶え間ない改善への情熱によって、いかに世界を変えることができるかを示す物語です。彼の言葉は、私たちに、外部の競争相手を気にするよりも、内なる成長に集中することの重要性を教えてくれます。
***
心に響く英語ことわざ(685)米国独立に貢献した初代大統領ジョージ・ワシントンの名言 Be courteous to all, but intimate with few, and let those few be well tried before you give them your confidence. (すべての人に礼儀正しくあれ)
https://www.eionken.co.jp/note/be-courteous-to-all/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート