- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.11.26
更新日
2025.11.27
心に響く英語ことわざ(868)「マイフェアレディ」の原作で有名なアイルランドの劇作家マイフェアレディジョージ・バーナード・ショーの名言 The possibilities are numerous once we decide to act and not react.(主体的に行動することで可能性が開かれる)
“The possibilities are numerous once we decide to act and not react.”
直訳は「私たちが反応するのではなく、行動することを決意したとき、可能性は無数にある」で、これは、ジョージ・バーナード・ショーが、「主体的な行動の力と、受動的な反応の限界」について説いた、意志と機会に関する哲学的な洞察です。
この名言は、人生や状況を受け身に捉える「反応(react)」の姿勢を捨てて、自らの意志で変化を作り出す「行動(act)」の姿勢に切り替えることの根本的な重要性を示しています。主体的に行動することで初めて、閉ざされていた無数の「可能性(possibilities are numerous)」が開かれるという力強いメッセージを表現しています。
名言の意味:行動は、新たな選択肢を生み出す
ショーは、人々が自らの状況に不満を持ちながらも、外部の出来事に対して単に「反応」しているだけであり、そこには進歩がないことを批判しています。真の変革は、自分の内側から始まる「行動」によってのみ可能であるという信念が根底にあります。
鍵となる二つの姿勢の比較
- React(反応する) 外部の刺激や状況に対して、無意識的に、あるいは感情的に反射する受動的な姿勢を指します。例えば、問題が起きたときに不満を言ったり、他人を責めたりすることは反応です。反応している限り、選択肢は限られ、状況は変わりません。
- Act(行動する) 自らの目的や価値観に基づいて、意識的に、目標達成に向かって主体的な一歩を踏み出す姿勢を指します。例えば、問題が起きたときに解決策を考えて実行することは行動です。この主体的な行動が、現状を打破し、「無数の可能性(numerous possibilities)」を開拓します。
この名言は、私たちの人生が「反応」の連鎖で終わるか、「行動」の連鎖で無限の可能性を創り出すかは、すべて「決意(decide)」一つにかかっているという、意志の力を強調しています。
類似の名言と教訓
- “Between stimulus and response there is a space. In that space is our power to choose our response. In our response lies our growth and our freedom.” (刺激と反応の間には、間隔がある。その間隔こそが、反応を選ぶ私たちの力である。私たちの反応の中に、成長と自由がある。) ヴィクトール・フランクルの言葉。「react」と「act」の間には選択の自由があり、それが成長の鍵であるという思想を裏付けています。
- 「打つ手は無限」(うつてはむげん) 意味: どんな困難な状況でも、諦めずに考え続ければ、解決策は無限に見つかるという意味で、「act」の姿勢が「numerous possibilities」に繋がることを示唆しています。
ジョージ・バーナード・ショー(George Bernard Shaw)の生い立ち 🎭
ジョージ・バーナード・ショー(1856-1950)は、アイルランドの劇作家、評論家であり、ノーベル文学賞を受賞しました。
- 社会批評の姿勢 ショーは、社会の慣習や偽善を皮肉とユーモアで暴き出す劇作を通して、人々に対して自らの頭で考え、行動することを求め続けました。彼にとって、現状に不満を抱きながらも何も変えようとしない大衆の受動的な態度は、社会進歩の最大の障害でした。
- 進歩への信念 彼は、歴史や社会の進化は、少数の「行動する人々」によってもたらされると信じていました。この名言は、彼の劇の登場人物たちが既存の道徳やルールに「反応」するのではなく、自らの人生を「行動」によって切り開いていく姿を通して描かれた哲学を個人のレベルに落とし込んだ言葉だと言えるでしょう。
***
心に響く英語ことわざ(867)儒教開祖の孔子の名言 To practice five things under all circumstances constitutes perfect virtue; these five are gravity, generosity of soul, sincerity, earnestness, and kindness.(五つの徳の実戦で完全な徳が完成する)
https://www.eionken.co.jp/note/to-practice-five-things-under-all-circumstances/
心に響く英語ことわざ(869)「ファウスト」で有名なドイツの文豪ゲーテの名言 We can’t form our children on our own concepts; we must take them and love them as God gives them to us.(子供の個性を活かす)
https://www.eionken.co.jp/note/we-cant-form-our-children/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート

お知らせ
英音研公式ブログ
お問い合わせ