- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.09.04
更新日
2025.09.05

心に響く英語ことわざ(632)マーク・トウェインの名言 The secret of getting ahead is getting started.(思い立ったが吉日)
“The secret of getting ahead is getting started.”
直訳は「先に進む秘訣は、始めることだ」で、似た意味のことわざに「思い立ったが吉日」があります。
マーク・トウェイン(Mark Twain)の名言 The secret of getting ahead…の意味
この言葉は、アメリカの小説家、ユーモア作家であるマーク・トウェインが、「行動することの重要性」について述べたものです。彼は、成功の鍵は、完璧な計画を立てることや、才能を持っていることではなく、「とにかく始めること(getting started)」にあると説いています。
この言葉が意味すること
この名言は、「行動の第一歩が、最も重要である」という哲学を強調しています。
- 「The secret of getting ahead」(先に進む秘訣) 「Getting ahead」は、文字通り「前に進む」という意味ですが、ここでは、人生やキャリアにおいて成功したり、目標を達成したりすることを指します。トウェインは、この成功への道には、何か特別な秘密があるかのように表現し、読者の興味を引いています。
- 「is getting started」(始めることだ) この部分が、この言葉の核心です。私たちは、新しいことを始めようとするとき、多くの不安や懸念を抱きます。
- 「どうすればいいのかわからない」
- 「失敗したらどうしよう」
- 「完璧な準備ができていない」 トウェインは、これらの懸念に囚われて立ち止まるのではなく、不完全な状態であっても、とにかく最初の一歩を踏み出すことが、最も重要であると教えています。
似た意味の英語のことわざ
- “The journey of a thousand miles begins with a single step.” (千里の道も一歩から。) これは、どんなに大きな目標でも、最初の一歩から始まるという意味で、トウェインの言葉と完全に一致します。
- “Better to be a doer than a talker.” (話し手であるよりも、実行者である方が良い。) これは、口先だけの人間ではなく、実際に行動する人間の重要性を説いています。
- “Don’t let the perfect be the enemy of the good.” (完璧を善の敵にするな。) これは、完璧主義に陥るあまり、行動を起こせなくなることを戒める言葉です。
似た意味の日本語のことわざ
- 「思い立ったが吉日」(おもいたったがきちじつ) 何かをしようと思ったら、すぐに始めるのが良いという意味。トウェインの言葉を最も的確に表す日本語です。
- 「為せば成る」(なせばなる) やろうと思えば何事も成し遂げられるという意味で、この言葉には、目標に向かってひたむきに努力を続けるという精神が含まれています。
- 「千里の道も一歩から」(せんりのみちもいっぽから) どんなに遠い道のりでも、最初の一歩から始まるという意味。
マーク・トウェイン(Mark Twain)の波乱万丈な生い立ち
マーク・トウェイン(1835-1910)は、アメリカの作家、ユーモア作家、そしてジャーナリストであり、『トム・ソーヤーの冒険』や『ハックルベリー・フィンの冒険』といった不朽の名作を生み出しました。彼の本名は、サミュエル・ラングホーン・クレメンズです。
幼少期と蒸気船パイロットとしての経験
1835年、ミズーリ州の小さな村で生まれました。彼は、幼い頃からユーモアの才能を発揮しました。 20代前半、彼はミシシッピ川の蒸気船のパイロットとして働きました。この経験が、彼の後の作品に大きな影響を与え、特に『ハックルベリー・フィンの冒険』では、ミシシッピ川が重要な舞台となっています。この「マーク・トウェイン」というペンネームは、蒸気船で使われる水深を表す言葉(「水深2ファゾム(約3.7メートル)」)からきています。
作家としての成功と晩年の苦闘
彼は、パイロットを辞めた後、ジャーナリストとして働き始め、各地を旅しました。1865年に発表した短編小説『ジム・スマイリーの跳び蛙』が成功し、作家としてのキャリアをスタートさせました。 その後、彼は、『トム・ソーヤーの冒険』や『ハックルベリー・フィンの冒険』といった児童文学の傑作を発表しました。これらの作品は、ユーモラスな物語の中に、人種差別や社会の偽善といった、アメリカ社会の深刻な問題を風刺的に描き出しています。 しかし、彼の晩年は、投資の失敗や、愛する家族の死によって、苦難に満ちたものでした。
遺産
マーク・トウェインは、1910年に74歳で亡くなりました。彼の生涯は、冒険とユーモア、そして人生の苦悩に満ちたものでした。彼の言葉は、私たちに、行動を起こすことの重要性と、人生は、ただ見ているだけでは何も始まらないという、普遍的な教訓を与え続けています。
***
心に響く英語ことわざ(631)マハトマ・ガンジーの名言 There is a sufficiency in the world for man’s need but not for man’s greed.(足るを知る者は富む)
https://www.eionken.co.jp/note/time-stays-long-enough/
心に響く英語ことわざ(633)フランス皇帝ナポレオン・ボナパルトの名言 Great ambition is the passion of a great character…(諸刃の剣)
https://www.eionken.co.jp/note/great-ambition-is-the-passion/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート