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公開日
2025.08.28
更新日
2025.08.28

心に響く英語ことわざ(593)ロシアの文豪トルストイの名言 The two most powerful warriors are patience and time.(石の上にも三年)
“The two most powerful warriors are patience and time.”
直訳は「最も強力な二人の戦士は、忍耐と時間である」で、似た意味のことわざに「石の上にも三年」があります。
レオ・トルストイ(Leo Tolstoy)の名言 The two most powerful warriors…の意味
この言葉は、ロシアの小説家であり、思想家であるレフ・トルストイが、物事を成し遂げるための真の力について述べたものです。彼は、力ずくや短期間の努力ではなく、「忍耐」と「時間」という二つの要素こそが、人生のあらゆる困難や目標を克服するための最も強力な武器であると説いています。
この言葉が意味すること
この名言は、成功への道筋を、単なる競争ではなく、より深い時間の流れと精神的な強さから捉え直しています。
- 「patience」(忍耐) これは、困難や挫折に直面したときに、焦ったり、諦めたりすることなく、粘り強く努力を続ける精神的な強さを指します。トルストイは、多くの人々が、すぐに結果が出ないことに苛立ち、途中で挫折してしまう現実を見ていました。真の成功は、この忍耐という「戦士」によって勝ち取られると彼は言っています。
- 「time」(時間) 時間は、単なる経過ではなく、変化と成長をもたらす力です。トルストイは、どんなに大きな目標でも、それを達成するためには、必ず十分な時間が必要だと考えていました。時間は、私たちの努力を熟成させ、見えないところで物事を良い方向へと導いてくれる「戦士」なのです。
まとめ
レフ・トルストイのこの言葉は、私たちに「長期的な視点を持つこと」の重要性を教えてくれます。即座の結果を求める現代社会において、この教えは特に重要です。忍耐強く、時間を味方につけることで、私たちはどんなに困難な目標でも達成し、人生に大きな意味と深みをもたらすことができるのです。
似た意味の英語のことわざ
- “Rome wasn’t built in a day.” (ローマは一日にして成らず。) この言葉は、偉大なことを成し遂げるには、時間がかかり、日々の努力の積み重ねが必要であることを意味しており、トルストイの言葉が持つ「時間」と「忍耐」の要素を両方含んでいます。
- “Slow and steady wins the race.” (ゆっくり着実に進む者が競争に勝つ。) イソップ物語の『ウサギとカメ』から生まれたこの言葉は、速さよりも、粘り強さと忍耐が成功の鍵であることを示しています。
- “Good things come to those who wait.” (待つ者には良いことがやってくる。) これは、焦らずに忍耐強く待っていれば、良い結果が訪れるという意味です。
似た意味の日本語のことわざ
- 「継続は力なり」(けいぞくはちからなり) どんなことでも、継続して努力を続ければ、やがて大きな力となるという意味。トルストイの言葉を最も的確に表す日本語です。
- 「石の上にも三年」(いしのうえにもさんねん) 冷たい石の上でも三年座っていれば温まるという意味で、忍耐強く辛抱すれば、必ず報われるという教えです。
- 「塵も積もれば山となる」(ちりもつもればやまとなる) 小さなものでも、少しずつ積み重なれば、やがて大きなものになるという意味。これは、日々の努力と時間の積み重ねの重要性を示しています。
レオ・トルストイ(Leo Tolstoy)の波乱万丈な生い立ち
レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ(1828-1910)は、ロシアの小説家であり、『戦争と平和』や『アンナ・カレーニナ』といった文学史に残る傑作を著しました。彼は、文学だけでなく、キリスト教無政府主義を唱える思想家としても知られています。
貴族の家庭に生まれ、軍隊へ
1828年、ロシアの貴族の家庭に生まれました。彼は裕福な環境で育ち、カザン大学で法律と東洋言語を学びました。 大学を中退した後、彼は兄に誘われて軍隊に入隊し、クリミア戦争に従軍しました。この戦争体験は、彼に戦争の無意味さと、人間の苦しみを深く認識させ、後の作品に大きな影響を与えました。
作家としての成功と精神的な危機
軍を退役した後、トルストイは作家としてのキャリアを本格的にスタートさせました。彼は、貴族の生活や、社会の矛盾を鋭く描き出し、『戦争と平和』や『アンナ・カレーニナ』といった、傑作を次々と発表し、世界的な名声を得ました。 しかし、50歳を過ぎた頃から、彼は人生の意味や宗教について深く悩むようになり、深刻な精神的な危機に陥りました。彼は、これまでの裕福な生活や文学的な成功に虚無感を覚え、質素な農民の生活にこそ真の幸福があると考えるようになりました。
晩年と遺産
トルストイは、晩年、独自のキリスト教思想を唱え、私有財産を否定し、菜食主義を実践するなど、徹底した禁欲的な生活を送りました。彼は、自身の著作の著作権を放棄し、貧しい人々に分け与えようとしました。 1910年、彼は家族と家を捨て、放浪の旅に出ますが、旅の途中で肺炎を患い、アスターポヴォ駅で亡くなりました。彼の死は、ロシア中を悲しませました。 トルストイの生涯は、文学的な成功だけでなく、真理と幸福を求めて葛藤し続けた魂の旅でした。彼の言葉は、私たちに、物質的な豊かさではなく、精神的な豊かさと、人生の真の意味を問いかけ続けています。
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心に響く英語ことわざ(592)道教の祖の老子の名言 Kindness in words creates confidence. Kindness in thinking creates profoundness. Kindness in giving creates love.(善因善果、悪因悪果)
https://www.eionken.co.jp/note/kindness-in-words/
心に響く英語ことわざ(594)ルネサンス期イタリアの芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチの名言 Learning never exhausts the mind.(知は力なり)
https://www.eionken.co.jp/note/learning-never-exhausts-the-mind/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など17冊がある。