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公開日
2025.08.28
更新日
2025.08.29

心に響く英語ことわざ(600)アイルランドの劇作家オスカー・ワイルドの名言 We are all in the gutter, but some of us are looking at the stars.(希望は心の太陽)
“We are all in the gutter, but some of us are looking at the stars.”
直訳は「私たちは皆、どぶの中にいる。しかし、私たちの中には、星を見ている者もいる」で、似た意味のことわざに「希望は心の太陽」があります。
オスカー・ワイルド(Oscar Wilde)の名言 We are all in the gutter…の意味
この言葉は、アイルランドの作家、詩人、劇作家であるオスカー・ワイルドが、「人間の境遇と希望」について述べたものです。彼は、人生の厳しい現実や苦境を認めつつも、その中で希望や美を見出すことの重要性を詩的に表現しています。
この言葉が意味すること
この名言は、人間の二つの異なる生き方を象徴的に描いています。
- 「We are all in the gutter」(私たちは皆、どぶの中にいる) 「Gutter」は「どぶ」「溝」を意味し、人生の苦難、貧困、絶望、そして醜い現実を象徴しています。ワイルドは、どんな人も、多かれ少なかれ、人生の厳しい側面を経験する、という普遍的な真実を認めています。
- 「but some of us are looking at the stars」(しかし、私たちの中には、星を見ている者もいる) この部分が、この言葉の核心です。「Stars」は「星」を意味し、希望、夢、美、理想、そして人生の可能性を象徴しています。厳しい現実の中にいながらも、上を向き、希望を失わない人々がいることを示しています。彼らは、たとえ逆境にあっても、より良い未来を信じ、人生の美しさを見つけることができるのです。
まとめ
オスカー・ワイルドのこの言葉は、私たちに「希望を失わないこと」の重要性を教えてくれます。人生には避けられない苦難がありますが、その中で上を向き、光を見つけようと努力する姿勢こそが、人生を豊かにする鍵なのです。
似た意味の英語のことわざ
- “Look at the bright side.” (明るい面を見なさい。) この言葉は、どんな状況でも、良い側面や希望を見つけることの重要性を説いています。
- “Every cloud has a silver lining.” (どんな雲も銀色の縁取りがある。) これは、どんなに悪い状況でも、必ず良い側面や希望があるという意味で、ワイルドの言葉と非常に似ています。
- “Hope is the thing with feathers.” (希望とは、羽を持つもの。) アメリカの詩人エミリー・ディキンソンの言葉で、希望が魂の中でさえずり、決して止まらない、という思想を詩的に表現しています。
似た意味の日本語のことわざ
- 「希望は心の太陽」 希望を持つことは、人生を明るく照らす太陽のようなものだという意味。ワイルドの言葉が持つ精神を的確に表しています。
- 「雨降って地固まる」(あめふってじかたまる) 困難や揉め事があった後、かえって事態が落ち着き、以前よりも良い状態になるという意味。逆境が、その後の希望につながることを示しています。
- 「置かれた場所で咲きなさい」 どんな状況に置かれても、そこで最善を尽くし、自分らしく輝きなさいという意味。これは、ワイルドの言う「どぶの中でも星を見る」生き方と通じます。
オスカー・ワイルド(Oscar Wilde)の波乱万丈な生い立ち
オスカー・ワイルド(1854-1900)は、アイルランドの作家、詩人、劇作家であり、そのウィットに富んだ言葉と、唯美主義(美を人生の最高価値とする思想)を提唱したことで知られています。
華やかな社交界での成功
1854年、アイルランドのダブリンで、医者の家庭に生まれました。彼は、オックスフォード大学で古典を学び、その才能と知性、そして独創的なファッションセンスで、瞬く間に社交界の人気者になりました。 彼は、ロンドンで作家として活動を始め、『ドリアン・グレイの肖像』や『サロメ』といった作品を発表しました。特に、彼の戯曲は、その機知に富んだ会話と風刺で大成功を収め、彼は当時の文学界の寵児となりました。
裁判と没落
しかし、彼の人生は突然の悲劇に見舞われます。彼は、同性愛者であることが暴露され、当時の法律で「極めてひどい不道徳行為」として告発されました。裁判は世間の注目を集め、彼は有罪判決を受け、2年間の重労働刑に服しました。 この刑務所での生活は、彼の心身を深く蝕みました。彼は、この苦難の経験を詩『レディング牢獄のバラード』にまとめました。この作品は、彼の人生観の悲劇的な側面を映し出しています。
晩年と遺産
刑期を終えた後、ワイルドは名声と財産をすべて失い、パリに移住しました。彼は、本名ではなく「セバスチャン・メルモス」という偽名で、ひっそりと暮らしました。彼は再び作品を書こうとしましたが、心身ともに疲弊しており、かつての才能を取り戻すことはできませんでした。 1900年、46歳という若さで、貧困のうちに亡くなりました。 オスカー・ワイルドの生涯は、華やかな成功と、悲劇的な没落という両極端なものでした。しかし、彼の言葉は、人生のどん底にあっても、常に美と希望を追い求めた彼の精神を今に伝えています。
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https://www.eionken.co.jp/note/the-history-of-science-shows/
心に響く英語ことわざ(601)古代ギリシアの哲学者ソクラテスの名言 All men’s souls are immortal, but the souls of the righteous are immortal and divine.(積善の家に余慶あり)
https://www.eionken.co.jp/note/all-mens-souls-are-immortal/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など17冊がある。