- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 204.心に響く英語ことわざ2
公開日
2025.10.02
更新日
2025.10.02

心に響く英語ことわざ(736)仏教開祖のブッダの名言 With fools, there is no companionship. Rather than to live with men who are selfish, vain, quarrelsome, and obstinate, let a man walk alone.(悪い交友関係を断つべき)
With fools, there is no companionship. Rather than to live with men who are selfish, vain, quarrelsome, and obstinate, let a man walk alone.”
直訳は「愚者との間には交わりはない。利己的で、虚栄心が強く、口論好きで、頑固な人々と共に生きるよりも、人は一人で歩むべきである」で、これは、精神的な成長と心の平和を追求する上で、「孤独を選ぶ」こと、そして「悪い交友関係を断つ」ことの重要性を説く、ブッダ(仏陀)の深い洞察を表現しています。
ブッダ(Buddha)の名言 With fools, there is no companionship…の意味
この言葉は、仏教の開祖であるブッダ(釈迦、ガウタマ・シッダールタ)が、「賢明な交友関係」と「孤独の価値」について述べたものです。これは、個人の精神的な進歩にとって、「誰と時間を過ごすか」という選択が、極めて重要であるという教えです。
この言葉が意味すること
この名言は、「悪友を避け、孤独を恐れないこと」を強調しています。
- 「With fools, there is no companionship.」(愚者との間には交わりはない。) ブッダは、「愚者(fools)」を、単に知性が低い人ではなく、道徳や真理に対する洞察力がない人、つまり、「利己的で、虚栄心が強く、口論好きで、頑固(selfish, vain, quarrelsome, and obstinate)」な性質を持つ人を指しています。彼は、そのような人々との関係は、真の「交わり(companionship)」、すなわち相互の精神的成長を伴う関係にはならないと断言しています。
- 「Rather than to live with men who are selfish, vain, quarrelsome, and obstinate, let a man walk alone.」(利己的で、虚栄心が強く、口論好きで、頑固な人々と共に生きるよりも、人は一人で歩むべきである。) この部分が、この言葉の核心です。ブッダは、「悪友」との交わりによって堕落したり、無駄な争いに巻き込まれたりするよりも、「一人で歩む(walk alone)」こと、つまり孤独を選ぶ方が、精神的な平静と自己の道を保つ上で、はるかに賢明な選択であると説いています。
似た意味の英語のことわざ
- “Associate with men of good quality if you esteem your own reputation; for it is better to be alone than in bad company.” (もし自分の評判を重んじるならば、良識ある人々と付き合いなさい。なぜなら、悪い仲間といるよりは、一人でいるほうがましだからだ。) これはジョージ・ワシントンの名言であり、ブッダの教えと「悪い交友関係を避けるべき」という点で完全に一致します。
- “Where there is a will, there is a way.” (意志あるところに道は開ける。) これは、強い意志や決意があれば、必ず成功への道が見つかるという意味で、その道は、精神的な成長の道を選ぶ意志から開かれます。
- “A journey of a thousand miles begins with a single step.” (千里の道も一歩から。) これは、どんなに大きな目標でも、最初の一歩から始まるという意味で、その一歩は、孤独を選ぶという小さな行動かもしれません。
似た意味の日本語のことわざ
- 「朱に交われば赤くなる」(しゅにまじわればあかくなる) 人は、付き合う人によって、良くも悪くもなるという意味で、悪友を避けるべきという教訓と通じます。
- 「蓼食う虫も好き好き」(たでくうむしもすきずき) 人の好みは様々であるという意味で、ブッダの言葉とは直接的な関連性はありません。
- 「為すべきを為す」(なすべきをなす) 目先の利益や欲望を気にせず、自分がすべきだと信じる正しいことを行う、という意味。
ブッダ(Buddha)の波乱万丈な生い立ち
ブッダ(ガウタマ・シッダールタ、紀元前563年頃 – 紀元前483年頃)は、古代インドの思想家であり、仏教の開祖です。彼は、王子として生まれながら、苦悩の現実を知り、出家して悟りを開きました。
幼少期と出家
紀元前6世紀頃、現在のネパール南部で、シャカ族の王子として生まれました。彼は、若くして、「生・老・病・死」という、人間の避けられない苦悩を目の当たりにし、その解決を求めて、王子の地位を捨て、出家しました。 彼は、その後、苦行を試みましたが、それが真の悟りへの道ではないと知り、中道という、苦行と快楽の極端を避ける道を歩みました。
悟りと教えの伝播
彼は、その後、菩提樹の下で瞑想に没頭し、ついに悟りを開き、「仏陀(目覚めた人)」となりました。 彼は、その後の約45年間、インド各地を旅し、「四諦(したい)」や「八正道(はっしょうどう)」といった、仏教の基本的な教えを説き、多くの弟子を導きました。彼の教えは、「苦からの解放」を目指すものでした。
晩年と遺産
ブッダは、紀元前483年頃に80歳で亡くなりました。 ブッダの生涯は、一人の人間が、その才能と、真理への探求心によって、いかに精神的な平和と、悟りを達成できるかを示す物語です。彼の言葉は、私たちに、人生の道を選ぶ上で、誰と交わるか、そして孤独を恐れないことの重要性を教えてくれます。
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心に響く英語ことわざ(735)アメリカ建国に貢献したベンジャミン・フランクリンの名言 Tricks and treachery are the practice of fools, that don’t have brains enough to be honest.(正直さこそが最も賢明な行動である)
https://www.eionken.co.jp/note/tricks-and-treachery-are-the-practice/
心に響く英語ことわざ(737)儒教開祖の孔子の名言 To see the right and not to do it is cowardice.(正しいと知ったら、臆病にならず行動せよ)
https://www.eionken.co.jp/note/to-see-the-right/
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など26冊がある。
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