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公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.04

心に響く英語ことわざ(213)Clever hawks conceal their claws. 能ある鷹は爪を隠す
Clever hawks conceal their claws.
直訳は「賢い鷹(たか)は爪を隠す」で、似た意味の日本のことわざに「能ある鷹は爪を隠す」があります。
このことわざは、自分の能力や才能をひけらかさず、控えめに振る舞うことの大切さを説いたものと言えるでしょう。
タカは、鋭い爪と嘴を持ち、獲物を捕らえるのに優れています。
しかし、その爪や嘴を相手に見せびらかすことは、決してしません。
むしろ、獲物が気づかないように、素早く静かに近づいて、一瞬で捕らえてしまいます。
このことわざは、タカのこのような行動を、人間社会における賢明な振る舞いとして捉えたものと言えるでしょう。
例えば、仕事で成果を上げている人は、その成果をひけらかすことなく、控えめに振る舞うことが大切です。そうすることで、周囲からの信頼を得ることができ、さらに活躍の場を広げることができるでしょう。
また、何かを成し遂げた人は、その成功を自慢するのではなく、謙虚に振る舞うことが大切です。そうすることで、周囲からさらに尊敬される存在になることができるでしょう。
このことわざは、日常生活の中で、自分を過信することなく、控えめに振る舞うことの大切さを思い出させてくれるものと言えるでしょう。
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英語のことわざ”Clever hawks conceal their claws.”と似た意味を持つ英語のことわざとしては、以下のようなものが挙げられます。
“Pride goes before a fall.”
(高慢は失敗の前兆だ。)
このことわざは、自分を過信すると、失敗することになるということを説いたものです。つまり、自分の能力や才能をひけらかすことは、かえって周囲からの信頼を失い、失敗につながる可能性があるということを意味しています。
“Humility is the key to success.”
(謙虚さは成功の鍵だ。)
このことわざは、謙虚な姿勢が、成功につながることを説いたものです。つまり、自分の能力や才能をひけらかすことなく、控えめに振る舞うことが、周囲からの信頼を得ることにつながり、さらに活躍の場を広げることにつながるということを意味しています。
“Never show your cards.”
(自分の手札を明かさない。)
このことわざは、自分の考えや意図を相手に悟られないようにすることの大切さを説いたものです。つまり、自分の能力や才能をひけらかすことで、相手に警戒心を抱かせたり、逆に手を握らせたりする可能性を高めてしまうということを意味しています。
これらのことわざは、いずれも自分の能力や才能をひけらかさず、控えめに振る舞うことの大切さを説いたものと言えるでしょう。
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このことわざと反対の意味を持つ英語のことわざとしては、以下のようなものが挙げられます。
“Fools rush in where angels fear to tread.”
(愚者は天使が恐れるところへ突入する。)
このことわざは、無謀な行動は、失敗につながることを説いたものです。つまり、自分の能力や才能を過信して、無理な挑戦をすることは、かえって失敗につながる可能性があるということを意味しています。
“He who boasts of his courage is not brave.”
(勇気を自慢する者は、勇敢ではない。)
このことわざは、自分の能力や才能を自慢する人は、実際にはそれほど能力や才能がないということを説いたものです。つまり、自分の能力や才能をひけらかすことは、かえって周囲からの信頼を失い、失敗につながる可能性があるということを意味しています。
“Pride goeth before destruction, and an haughty spirit before a fall.”
(高慢は滅びの前に行き、傲慢な霊は倒れる前に来る。)
このことわざも、自分を過信することは、失敗につながることを説いたものです。
これらのことわざは、自分の能力や才能を過信することの危険性を説いたものと言えるでしょう。
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日本語のことわざ「能ある鷹は爪を隠す」は、「本当に実力がある人は、それをひけらかすようなことはしない」という意味です。
鷹は、鋭い爪で獲物を捕らえますが、普段はその爪を足の内側に隠しています。
そして獲物に近づいた瞬間にさっと爪を出し、身動きがとれないような力でがつっと刺し掴むのです。もし、鷹が常に鋭い爪を出していたら、獲物になるネズミなどの小動物も警戒し、捕獲が難しくなるはずです。
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では、なぜ、本当に実力がある人は、それをひけらかすようなことはしないでしょうか?
その理由は、いくつか考えられます。
自信の表れ
実力のある人は、自分の能力に自信を持っているため、それをわざわざアピールする必要がありません。実力があることを知ってほしいという欲求よりも、目の前のことに集中し、結果を出すことに重きを置いているのです。
謙虚さ
実力のある人は、自分の能力を過信せず、常に謙虚な姿勢を忘れません。自分の能力をひけらかすことは、傲慢な態度と捉えられかねないため、それを避けるためにあえて隠すのです。
無駄な争いを避ける
実力のある人は、自分の能力をひけらかすことで、周囲から嫉妬や反感を買ってしまうことを懸念します。そのため、無用な争いを避けるために、あえて実力を隠すのです。
真の価値を見抜く人
本当に価値のある人材を見抜く人は、表面的な能力ではなく、その人の内面や行動をよく観察します。そのため、実力のある人は、あえて自分の能力をひけらかすことなく、真に価値を見抜いてくれる人との出会いを待つのです。
実力とは目に見えないもの
真の「実力」とは、単に知識や技術を持っているだけではなく、経験や洞察力、人間性など、様々な要素が複合的に絡み合ったものです。そのような目に見えない「実力」は、外見や言葉で簡単に表現することはできないため、あえて隠すことで、その深みや奥行きを感じさせることができるのです。
このように、「能ある鷹は爪を隠す」という考え方には、自信、謙虚さ、無駄な争いを避けるための知恵、真の価値を見抜く人との出会いを待つ姿勢、そして実力とは目に見えないものであるという深い洞察が込められているのです。
この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(212)You must reap what you have sown. 自業自得
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心に響く英語ことわざ(214)Man’s extremity is God’s opportunity. 艱難汝を玉に成す
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英音研noteページ
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