- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.04

心に響く英語ことわざ(251)英国首相だったウィンストン・チャーチルの名言 Kites rise highest against the wind – not with it.(艱難汝を玉にす)
Kites rise highest against the wind – not with it.
直訳は「凧が最も高く上がるのは逆風に対してであって、順風に対してではない」で、似た意味の日本のことわざに「艱難汝を玉にす」(かんなんなんじをたまにす)があります。
英国首相だったウィンストン・チャーチル(Winston Churchill)の名言 Kites rise highest against the wind – not with it.の意味
逆境にこそ成長のチャンスがある
この名言は、イギリスの首相を務めたウィンストン・チャーチルが、第二次世界大戦の最中に演説の中で述べた言葉として有名です。当時、イギリスはドイツ軍の猛攻を受けており、非常に厳しい状況にありました。
チャーチルはこの言葉で、逆風のような困難な状況こそ、自分自身を成長させるチャンスであると訴えたかったのです。凧は、風に流されるのではなく、風に向かって抗うことによって高く上がることができます。
困難を乗り越えるために必要な要素
困難を乗り越え、成長するためには、以下の要素が重要であるとチャーチルは考えていました。
勇気: 困難に立ち向かう勇気
忍耐: 困難に耐え忍ぶ忍耐力
決意: 目標を達成する強い決意
これらの要素を備えることで、人は逆境を乗り越え、より高いレベルへと成長することができるのです。
現代社会への教訓
チャーチル首相の名言は、現代社会においてもなお、多くの人々に勇気を与え続けています。仕事や人間関係など、様々な場面で困難に直面したとき、この言葉を思い出して、諦めずに努力を続けることが大切です。
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似た意味の英語のことわざ
Smooth seas do not make skillful sailors.
穏やかな海では、熟練した船乗りは育たない。
困難を経験することで、人は成長し、強くなる。
Adversity makes man wise.
逆境は人を賢くする。
困難を経験することで、人は多くのことを学ぶことができる。
For every cloud, there is a silver lining.
どんな雲にも、銀色の裏地がある。
どんな困難な状況にも、良い面がある。
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似た意味の日本語のことわざ
逆風こそ帆を張る時
困難な状況こそ、自分の力を発揮し、成長できるチャンスである。
艱難汝を玉にす
厳しい困難は、あなたを貴重な宝石のように磨き上げる。
困難を経験することで、人はより優れた人物へと成長できるという意味です。
苦楽は人生の伴侶
人生には、苦しみと喜びが常に伴っている。
このことわざは、人生には良いことも悪いことも両方あることを表しており、困難は人生の一部であり、そこから学ぶことが大切であることを示しています。
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英国首相だったウィンストン・チャーチル(Winston Churchill)の生い立ち
貴族の家に生まれた幼少期
ウィンストン・レナード・スペンサー・チャーチルは、1874年11月30日、イギリス貴族の家に生まれました。父は政治家のランドルフ・チャーチル、母はアメリカ人の社交界の名士ジェニー・ジェロームでした。
幼少期のチャーチルは、病弱で成績も優れませんでしたが、読書と文章を書くことを好みました。また、絵を描く才能にも恵まれていました。
サンハースト王立陸軍士官学校への入学と兵士としての経験
1894年、チャーチルはサンハースト王立陸軍士官学校に入学しました。士官学校では騎兵科を専攻し、優秀な成績を収めました。卒業後は、イギリス陸軍に入隊し、インドやキューバなど様々な場所で兵士として勤務しました。
ジャーナリストとして活躍
兵士としての経験を積んだチャーチルは、ジャーナリストとして活動を始めました。戦場からのルポルタージュや政治記事などを執筆し、高い評価を得ました。
政界入りと保守党議員としての歩み
1900年、チャーチルは保守党から下院議員に当選し、政界入りを果たしました。その後、商務大臣や海軍大臣などの閣僚職を歴任し、政治家としてのキャリアを築きました。
第一次世界大戦と政治家としての苦難
第一次世界大戦中、チャーチルは海軍大臣として活躍しましたが、ガリポリ作戦の失敗などの責任を問われ、一時的に政権から離れました。
第二次世界大戦と首相としてのリーダーシップ
1939年、第二次世界大戦が勃発すると、チャーチルは再び首相に就任しました。圧倒的なドイツ軍の勢力に直面しながらも、国民に力強い演説を行い、イギリスを鼓舞しました。彼のリーダーシップは、連合国の勝利に大きく貢献しました。
戦後の政界引退と晩年
1945年、第二次世界大戦が終結すると、チャーチルは首相を辞任しました。その後も政界に留まり、1951年から1955年まで再び首相を務めました。
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第二次世界大戦におけるウィンストン・チャーチルの功績
ウィンストン・チャーチルは、第二次世界大戦におけるイギリスの首相として、連合国の勝利に大きく貢献した人物として知られています。彼の功績は多岐にわたりますが、特に以下の点が重要です。
強力なリーダーシップと国民の鼓舞:
ドイツ軍の猛攻に直面し、絶望的な状況にあったイギリス国民を鼓舞するために、力強い演説を繰り返し行いました。「決して諦めない」「勝利するまで戦い続ける」という彼のメッセージは、国民に希望を与え、戦意を高める大きな力となりました。
卓越した外交手腕と同盟国の結束:
アメリカ合衆国やソビエト連邦など、他の連合国と緊密な関係を築き、協調して戦争を遂行するために尽力しました。彼の外交手腕は、連合国の勝利を支える重要な柱となりました。
的確な戦略判断と戦術立案:
軍事指導者としても優れた能力を発揮し、ノルマンディー上陸作戦など、重要な作戦の立案・実行に貢献しました。彼の判断力は、戦局を有利に導く大きな役割を果たしました。
困難な状況における冷静沈着な判断:
戦争中に様々な困難に直面しましたが、常に冷静沈着な判断を下し、危機を乗り越えました。彼の胆力と決断力は、イギリス国民に大きな安心感を与えました。
歴史に残る演説:
「ダンケルクの演説」「我々は決して屈服しない演説」など、数々の名演説を残しました。これらの演説は、後世の人々にも勇気と希望を与え続けています。
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ウィンストン・チャーチルによる「我々は決して屈服しない演説」とはどのようなものだったか?
演説概要
「我々は決して屈服しない演説」は、イギリス首相ウィンストン・チャーチルが1940年5月19日、下院で行った演説です。第二次世界大戦中のナチス・ドイツによる侵攻の危機に直面していたイギリス国民を鼓舞するために、力強い言葉を述べました。
演説の背景
1940年5月、ドイツ軍はフランスを占領し、イギリス本土への侵攻が迫っていました。イギリスは孤立無援の状況に追い込まれ、降伏の瀬戸際に立たされていました。
演説の内容
チャーチルは、この演説の中で以下のような点を訴えました。
イギリスは決して降伏せず、最後まで戦い続ける
ドイツ軍は必ず敗北する
イギリスは自由と民主主義を守るために戦い続ける
演説の重要性
この演説は、絶望的な状況に置かれていたイギリス国民に大きな勇気と希望を与えました。チャーチルの力強い言葉は、国民の戦意を高め、連合国全体の士気を鼓舞する大きな役割を果たしました。
演説の有名なフレーズ
この演説には、以下のような有名なフレーズが含まれています。
「我々は海岸で戦う。我々は水際で戦う。我々は野原と街頭で戦う。我々は丘で戦う。我々は決して降伏しない。」
「我々は勝利するまで戦い続ける。勝利は確信している。なぜなら、我々の大義は正しいからだ。」
「我々は決して諦めない。」
演説の影響
この演説は、第二次世界大戦におけるイギリスの勝利に大きく貢献しました。チャーチルは、この演説によって国民の支持を得て、首相として戦争を遂行することができました。
現代における評価
「我々は決して屈服しない演説」は、歴史上最も有名な演説の一つとして評価されています。この演説は、困難に直面しても決して諦めないことの大切さを教えてくれます。
この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(250)米国キング牧師(Martin Luther King Jr.)の名言 You are not only responsible for what you say, but also for what you do not say.(言わぬ善より行う善)
https://www.eionken.co.jp/note/martin-luther-king/
心に響く英語ことわざ(252)米国独立宣言起草委員だったベンジャミン・フランクリン(Benjamin Franklin)の名言 Having been poor is no shame, but being ashamed of it, is.(貧乏は心の持ちよう)
https://www.eionken.co.jp/note/benjamin-franklin-2/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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