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公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.04

心に響く英語ことわざ(261)古代ギリシャ哲学者プラトンの名言 The first and best victory is to conquer self.(自分自身に打ち勝つ)
”The first and best victory is to conquer self.”
直訳は「最初で最高の勝利は自分自身に打ち勝つことだ」です。
プラトン(Plato)の名言「The first and best victory is to conquer self.」の意味
この名言は、古代ギリシャの哲学者プラトンが残した言葉で、真の勝利とは、自分自身の弱さや欲望に打ち勝つことであるということを意味しています。
自己征服の重要性
プラトンは、人間は生まれながらに理性と欲望という二つの側面を持っていると考えていました。
理性は、物事を論理的に判断し、正しい行動を選択する力です。
一方、欲望は、快楽を求め、自分の利益を優先しようとする力です。
プラトンは、真の幸福を手に入れるためには、欲望に打ち勝ち、理性を支配者として従わせることが必要であると考えました。
自分自身との戦い
自分自身に打ち勝つことは、簡単ではありません。
私たちは皆、様々な弱さや欲望を持っています。
怠惰、恐怖、怒り、嫉妬、傲慢など、様々な感情が、私たちの理性的な判断を曇らせ、間違った行動を取らせてしまうことがあります。
しかし、プラトンは、自分自身と向き合い、これらの弱さや欲望に打ち勝つ努力こそが、真の成長につながると信じていました。
真の勝利とは何か
外敵を倒して勝利を収めることは、確かに立派なことです。
しかし、それは一時的な勝利に過ぎません。
真の勝利とは、自分自身の弱さや欲望に打ち勝ち、より良い人間になることです。
これは、一生を通して続く戦いでもあります。
しかし、プラトンは、この戦いに勝利することができれば、真の幸福を手に入れることができると信じていました。
現代社会への示唆
プラトンの名言は、現代社会においてもなお、多くの示唆を与えてくれます。
私たちは皆、様々な誘惑や困難に直面しています。
しかし、自分自身に負けずに、これらの課題を乗り越えようと努力することが大切です。
自分自身に打ち勝つことができれば、より良い人生を送ることができるでしょう。
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conquerの意味、発音、用例
意味
他動詞:
(武力で) 征服する、制圧する、攻略する
(困難・障害などを) 克服する、克服する、打ち破る
(名声・敵意などを) (努力して) 獲得する、勝ち取る、射止める
発音
[ˈkɑːŋkər] (IPA表記)
用例
The company is trying to conquer a new market. (その会社は新たな市場を制圧しようとしている。)
He was determined to conquer his addiction. (彼は決意して依存症を克服した。)
その他
conquer は、「win」 (勝つ) と似ていますが、conquer は武力や努力によって勝利することを意味するのに対し、win はゲームや競争などにおいて勝利することを意味します。
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似た意味の英語のことわざ
“Know thyself.”
日本語訳: 自分自身を知れ。
意味: 真の勝利は、自分自身を深く理解することから始まる。
解説: このことわざは、自分自身の強みと弱み、価値観などを理解することが、自己征服への第一歩であることを表しています。
プラトンの名言と同様に、真の勝利は自分自身との戦いであることを示唆しています。
自分自身を深く理解することで、自分の弱さに打ち勝ち、より良い人間になるための道が開けます。
“He who conquers himself is the mightiest warrior.”
日本語訳: 自分自身に打ち勝つ者が、最も強大な戦士である。
意味: 外敵を倒すよりも、自分自身の弱さに打ち勝つ方が難しい。
解説: このことわざは、真の強さとは外見的な強さではなく、内面の強さであることを表しています。
プラトンの名言と同様に、自分自身の弱さに打ち勝つことが、真の勝利であることを強調しています。
外敵を倒すことは確かに難しいことですが、自分自身の弱さに打ち勝つことは、それ以上に難しいことです。
“Victory over oneself is the greatest victory of all.”
日本語訳: 自分自身への勝利は、全ての勝利の中で最も偉大な勝利である。
意味: 外敵に勝つよりも、自分自身の弱さに勝つ方が価値が高い。
解説: このことわざは、真の価値のある勝利とは、自分自身を成長させるものであることを表しています。
プラトンの名言と同様に、自分自身への勝利こそが、真の成長につながることを示唆しています。
外敵に勝つことは名誉なことですが、自分自身を成長させることは、それ以上に価値のあることです。
“The greatest battle is fought within.”
日本語訳: 最も偉大な戦いは、自分自身の内側で行われる。
意味: 真の敵は自分自身であり、自分自身と戦うことが最も難しい。
解説: このことわざは、自分自身と向き合い、自分の弱さに立ち向かうことが、最も重要な戦いであることを表しています。
プラトンの名言と同様に、真の勝利は自分自身との戦いであることを強調しています。
外敵との戦いは確かに厳しいものですが、自分自身との戦いは、それ以上に厳しいものです。
“To conquer oneself is the greatest victory for man.”
日本語訳: 人間の最大の勝利は、自分自身を征服することである。
意味: 人間は自分自身を克服することによって、真の成長を遂げる。
解説: このことわざは、人間にとって最も重要なことは、自分自身を成長させることであることを表しています。
プラトンの名言と同様に、自分自身への勝利こそが、真の成長につながることを示唆しています。
人間は生まれながらに様々な可能性を秘めていますが、自分自身を克服することによって、その可能性を最大限に発揮することができます。
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似た意味の日本語のことわざ
「苦あれば楽あり」
意味: 苦労の後に楽が来る。
解説: このことわざは、人生には苦しみと喜びが交互に訪れるものであることを表しています。
プラトンの名言と同様に、真の勝利を得るためには、困難や苦痛を乗り越える必要があることを示唆しています。
しかし、努力を続ければ、必ず報われるものであることを強調しています。
「艱難汝を強す」
意味: 困難は人を強くする。
解説: このことわざは、困難を乗り越えることで人は成長できることを表しています。
プラトンの名言と同様に、自分自身と向き合い、弱さに立ち向かうことが、真の成長につながることを示唆しています。
困難を恐れずに挑戦し続けることが大切です。
「継続は力なり」
意味: 何かを成し遂げるためには、継続することが大切である。
解説: このことわざは、目標を達成するためには、努力を続けることが重要であることを表しています。
プラトンの名言と同様に、自分自身への勝利も、継続的な努力によって得られるものであることを示唆しています。
一時的な努力ではなく、長期的な視点で取り組むことが大切です。
「千里の道も一歩から」
意味: どんな長い道のりでも、最初の一歩を踏み出すことが大切である。
解説: このことわざは、目標を達成するためには、最初の一歩を踏み出すことが重要であることを表しています。
プラトンの名言と同様に、自分自身への勝利も、最初の一歩を踏み出すことから始まることを示唆しています。
何事も完璧を求めずに、まずは行動することが大切です。
「石の上にも三年」
意味: どんな困難でも、根気よく続ければ必ず乗り越えられる。
解説: このことわざは、どんな困難でも、根気よく努力すれば必ず乗り越えられるものであることを表しています。
プラトンの名言と同様に、自分自身への勝利も、根気強い努力によって得られるものであることを示唆しています。
諦めずに挑戦し続けることが大切です。
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プラトンの生い立ち
誕生と家系
プラトンは、紀元前428年または紀元前427年、古代ギリシャのアテネに生まれました。
父親は、アリストクレスという名前の裕福な貴族で、母親はペリクレイテスという名前の女性でした。
ペリクレイテスは、アテネの政治家であるペリクレスの遠縁にあたるとされています。
幼少期
プラトンは幼い頃から非常に知性が高く、様々なことを学んだと言われています。
彼は、詩、音楽、体操、弁論術など、当時アテネで教育されていた様々な科目を学びました。
また、哲学者ソクラテスとの出会いも、プラトンの思想形成に大きな影響を与えました。
青年期
プラトンは20歳頃にソクラテスの弟子となり、哲学を学びました。
ソクラテスは、問答法を用いて、弟子たちに真理を追求するよう導きました。
プラトンはソクラテスの教えに深く感銘を受け、自身も哲学の探求に情熱を注ぎました。
アカデメイアの設立
紀元前387年、プラトンはアテネにアカデメイアと呼ばれる哲学学校を設立しました。
アカデメイアは、西洋における高等教育機関の最初のひとつであり、多くの哲学者や科学者がここで学びました。
プラトンはアカデメイアで、倫理学、政治学、形而上学、自然科学など、様々な分野の講義を行いました。
プラトンの功績
プラトンは、西洋哲学史上最も重要な哲学者の一人です。
彼は、ソクラテス法、イデア論、国家論など、様々な哲学思想を提唱しました。
彼の思想は、後の哲学者や思想家に大きな影響を与え、現代社会においてもなお、多くの研究者によって研究されています。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(260)古代ギリシャ哲学者アリストテレスの名言 The roots of education are bitter, but the fruit is sweet.(学問は苦楽を伴う)
https://www.eionken.co.jp/note/aristotle-2/
フランスの数学者パスカルの名言(262)Man is but a reed, the most feeble thing in nature, but he is a thinking reed.(人間は考える葦)
https://www.eionken.co.jp/note/blaise-pascal-2/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
Amazon.co.jp: 山下長幸: 本、バイオグラフィー、最新アップデート