- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.04

心に響く英語ことわざ(300)ロシアの文豪ツルゲーネフの名言 One needs unhappiness, or poverty or sickness, or else one gets conceited directly.(艱難汝を成す)
” One needs unhappiness, or poverty or sickness, or else one gets conceited directly.”
直訳は「不幸、貧困、病気などの苦難を経験しなければ、人は傲慢になってしまう」で、似た日本語のことわざに「艱難汝を成す」(かんなんなんじをなす)があります。
ツルゲーネフの名言”One needs unhappiness, or poverty or sickness, or else one gets conceited directly.”の意味
ツルゲーネフ(Ivan Sergeevich Turgenev)のこの名言は、ツルゲーネフの小説「前夜」の一節に登場します。主人公の女性が、自分の幸福に満足して慢心している友人を諭すために語った言葉です。
ツルゲーネフはこの名言を通して、人間は苦難を通して成長するという考えを伝えています。苦難は決して望ましいものではありませんが、人は苦難を経験することで、自分の弱さや限界を知り、真の謙虚さを身につけることができるというのです。
一方で、幸福や成功に恵まれた人は、慢心して周囲を見下したり、努力を怠ったりするようになりやすいという指摘も含まれています。
この名言は、人間にとって幸福と苦難は表裏一体であるという考えを表現しています。苦難は決して喜ばしいものではありませんが、人間を成長させる力を持っています。私たちは、苦難を乗り越えることで、より強い人間になることができるのです。
この名言は、現代社会にも通じる普遍的なメッセージと言えるでしょう。私たちは、日々の生活の中で、様々な困難や試練に直面します。しかし、それらの困難を乗り越えることで、私たちはより良い人間へと成長していくことができるのです。
以下は、この名言に関するいくつかの解釈です。
苦難は、人間を謙虚にする。
幸福や成功に恵まれた人は、慢心して周囲を見下したり、努力を怠ったりするようになりやすい。しかし、苦難を経験することで、人は自分の弱さや限界を知り、真の謙虚さを身につけることができる。
苦難は、人間を強くする。
苦難は、私たちをより強く、より忍耐強い人間へと鍛えてくれる。困難を乗り越えることで、私たちは自信と勇気を持つことができる。
苦難は、人間を成長させる。
苦難は、私たちに新しいことを学ばせ、より良い人間へと成長させてくれる。困難を経験することで、私たちは人生の真の意味を理解することができる。
この名言は、私たちに人生における苦難の意味について考えさせてくれます。苦難は決して喜ばしいものではありませんが、人間を成長させる力を持っています。私たちは、苦難を乗り越えることで、より強い人間になることができるのです。
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似た意味の英語のことわざ
Pride comes before a fall.”
(傲慢は転落の前兆)
このことわざは、傲慢な人はいつか失敗するという意味です。人は成功や幸運に恵まれたとき、慢心して周囲を見下したり、努力を怠ったりするようになりやすいものです。しかし、そのような態度が続くと、失敗を招く可能性が高くなります。
“A smooth sea never made a skilled sailor.”
(穏やかな海では熟練した船乗りは育たない)
このことわざは、困難は人を成長させるという意味です。人は困難を経験することで、様々なことを学び、成長することができます。困難な状況を乗り越えることで、人は自信と勇気を持つことができるのです。
“What doesn’t kill you makes you stronger.”
(殺さなければ強くする)
このことわざは、苦難は人を強くするという意味です。人は困難を経験することで、より強い人間へと鍛えられます。困難を乗り越えることで、人は困難に立ち向かう力と忍耐力を身につけることができるのです。
“No pain, no gain.”
(痛みなくして、利益なし)
このことわざは、努力なしには成功は得られないという意味です。人は何かを成し遂げるためには、努力と忍耐が必要です。困難な状況にも諦めずに努力することで、人は目標を達成することができます。
“Every cloud has a silver lining.”
(どんな雲にも銀の縁がある)
このことわざは、どんな悪いことにも良い面があるという意味です。人は困難に直面したとき、希望を失いやすいものです。しかし、困難な状況にも、必ず良い面があります。困難な状況を乗り越えることで、人は新しいことに気づいたり、成長することができるのです。
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似た意味の日本語のことわざ
「苦あれば楽あり」
このことわざは、苦しみと喜びは表裏一体であるという意味です。人は人生において、様々な苦難を経験します。しかし、その苦難を乗り越えることで、喜びを味わうことができるのです。
「艱難汝を成す」
このことわざは、困難は人を成長させるという意味です。人は困難を経験することで、様々なことを学び、成長することができます。困難な状況を乗り越えることで、人は自信と勇気を持つことができるのです。
「禍福はあざなえる縄の如し」
このことわざは、人生における幸運と不運は偶然に訪れるという意味です。人はいつどのような状況に陥るかわかりません。しかし、幸運も不運も、人生の一部であることを受け入れることが大切です。
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イワン・ツルゲーネフの生い立ち
貴族の家庭で生まれる
イワン・セルゲーエヴィチ・ツルゲーネフは、1818年11月9日(旧暦10月27日)、ロシア帝国オリョール県(現在のオリョール州)のスパスコエ村で生まれました。
ツルゲーネフの父は、セルゲイ・ニコラエヴィチ・ツルゲーネフという裕福な貴族で、多くの農奴を所有していました。母は、ヴァレーリヤ・ペトロヴナ・ルーツカヤという女性で、美しく教養のある人物でした。
ツルゲーネフは、幼い頃から家庭教師からフランス語、ドイツ語、英語、ラテン語などを学びました。また、読書にも親しみ、ロシア文学や西欧文学の古典作品を読みました。
モスクワ大学とペテルブルク大学で学ぶ
1833年、ツルゲーネフはモスクワ大学に入学しました。モスクワ大学では、哲学や文学を学びました。
1834年、ツルゲーネフはペテルブルク大学に転学しました。ペテルブルク大学では、歴史学や言語学を学びました。
大学卒業後は、内務省に勤めました。しかし、官僚仕事には興味がなく、すぐに辞職しました。
文学活動の開始
1840年、ツルゲーネフは最初の作品である詩「セレナーデ」を発表しました。その後、短編小説や戯曲を発表し、作家としての名声を得ました。
ツルゲーネフの代表作には、「猟人日記」、「父と子」、「ルージン」、「あひゞき」などがあります。これらの作品は、ロシアの社会や政治を鋭く批判した内容で、多くの読者を獲得しました。
西欧への移住
1856年、ツルゲーネフはロシア政府の検閲に嫌気がさし、西欧に移住しました。
西欧では、フランス、ドイツ、イギリスなどを転々とし、多くの作家や芸術家と交流しました。
西欧滞在中に、ツルゲーネフは小説「父と子」、「ルージン」、「あひゞき」などを発表しました。これらの作品は、ヨーロッパでも高い評価を受けました。
ツルゲーネフは、19世紀ロシアを代表する作家の一人です。彼の作品は、ロシア文学だけでなく、世界文学にも大きな影響を与えました。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(299)「人間喜劇」で有名なフランス人作家バルザックの名言 Reading brings us unknown friends.(本は知識の扉を開く鍵)
https://www.eionken.co.jp/note/honore-de-balzac-2/
心に響く英語ことわざ(301)「ドン・キホーテ」で有名なスペイン人作家セルバンテスの名言 He who loses wealth loses much; he who loses a friend loses more; but he that loses his courage loses all.(勇気は人の宝なり)
https://www.eionken.co.jp/note/cervantes/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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