- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.05

心に響く英語ことわざ(385)世界的に有名な芸術家のピカソの名言 I paint objects as I think them, not as I see them.(心眼で見る)
“I paint objects as I think them, not as I see them.”
直訳は「私は物体を自分が見たままではなく、自分が考えたままに描く」で、似た意味の日本語のことわざに「心眼で見る」があります。
パブロ・ピカソの名言”I paint objects as I think them, not as I see them.”の意味
パブロ・ピカソ(Pablo Ruiz Picasso)のこの名言は、ピカソが自身の芸術観や創作過程について語った言葉として有名です。
より深く理解するために、この名言を構成する要素をそれぞれ掘り下げていきましょう。
「I paint objects」
「I paint」は「私は描く」という意味です。「objects」は「物体」を意味し、絵画の対象となるものを指します。ピカソはこの言葉で、自分が描いているのは単なる目に見える物体ではなく、それ以上の何かであることを示唆しています。
「as I think them」
「as I think them」は「自分が考えたままに」という意味です。つまり、ピカソは対象となる物体を、自分の主観や思考に基づいて表現していることを明らかにしています。
「not as I see them」
「not as I see them」は「自分が見たままではなく」という意味です。これは、ピカソが現実をありのままに描写するのではなく、独自の視点や解釈を加えて表現することを意味します。
全体像としての解釈
これらの要素を踏まえると、この名言は、ピカソが芸術作品を単なる視覚情報の模倣ではなく、自身の思考や感情、世界観を表現するものと考えていたことを示しています。
ピカソは、キュビズムをはじめとする革新的な芸術表現で知られており、常に新しい表現方法を模索していました。その背景には、現実にとらわれず、自由な発想で作品を生み出すという強い意志があったと言えるでしょう。
この名言は、芸術家だけでなく、すべての人にとって示唆的な言葉です。
私たちは日頃、様々な物事を見ていますが、常に自分の頭で考え、独自の視点を持つことが重要であることを、ピカソは私たちに教えてくれているのです。
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似た意味の英語のことわざ
“Beauty is in the eye of the beholder.”
直訳すると、「美しさは見る人の目の中に宿る」という意味です。このことわざは、美しさは客観的な基準ではなく、個人の主観によって決まるということを意味しています。ピカソの名言と同様に、芸術作品は作者の主観や思考によって形作られるという考え方を表しています。
“Art is the expression of one’s soul.”
直訳すると、「芸術は魂の表現である」という意味です。このことわざは、芸術作品は単なる技巧的なものではなく、作者の魂や内面を表現するものだという考え方を表しています。ピカソの名言と同様に、芸術作品には作者の個性や思想が反映されるという考え方を表しています。
“Think outside the box.”
直訳すると、「枠にとらわれずに考える」という意味です。このことわざは、固定観念にとらわれず、自由に発想することを奨励しています。ピカソの名言と同様に、芸術作品は既存の枠にとらわれず、新しい表現方法を追求するという考え方を表しています。
“There are no rules in art.”
直訳すると、「芸術にはルールがない」という意味です。このことわざは、芸術作品には決まったルールや正解はなく、作者の自由な表現が尊重されるべきだという考え方を表しています。ピカソの名言と同様に、芸術作品は作者の主観や創造性によって自由に形作られるという考え方を表しています。
“See the world through your own eyes.”
直訳すると、「自分の目で世界を見る」という意味です。このことわざは、人の意見や常識にとらわれず、自分の目で物事をしっかりと見ることの重要性を説いています。ピカソの名言と同様に、芸術作品は作者自身の視点や解釈に基づいて表現されるという考え方を表しています。
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似た意味の日本語のことわざ
心眼で見る
このことわざは、目で見えるものだけでなく、心で真実を見抜くことの大切さを説いています。ピカソの名言と同様に、芸術作品は表面的な描写ではなく、作者の深い思考や内面を表現するものであることを表しています。
絵は心の鏡
このことわざは、絵画が作者の内面を映し出すものであることを表しています。ピカソの名言と同様に、芸術作品は作者の主観や思考、感情を表現するものであり、作者の人格や思想を知る手がかりとなることを表しています。
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パブロ・ピカソの生い立ち
幼少期
1881年10月25日、スペイン南部アンダルシア地方のマラガ市で生まれる。
父ホセ・ルイス・イ・ブラスコは美術教師であり、ピカソに幼い頃から絵画を教えた。
8歳で初めて油彩画を描く。
才能を発揮したピカソは、11歳の時にラ・コルーニャ美術学校に入学。
1895年、バルセロナに移住し、美術学校に入学。
青年期
1900年、パリへ移住。
青の時代、バラ色の時代を経て、キュビズムを創始するなど、革新的な芸術活動を展開。
多くの芸術家や知識人と交流し、影響を受ける。
恋愛や結婚を繰り返し、子供ももうける。
晩年
スペイン内戦や第二次世界大戦などの激動の時代を経験。
ピカソは、20世紀を代表する最も偉大な芸術家の一人であり、その生い立ちは、彼の芸術活動と深く関わりを持っていると言えるでしょう。
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この記事もご覧ください。
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
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・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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