- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.05

心に響く英語ことわざ(396)第二次世界大戦中に英国首相を務めたチャーチルの名言 It is a mistake to try to look too far ahead. The chain of destiny can only be grasped one link at a time.(地道な努力が実を結ぶ)
“It is a mistake to try to look too far ahead. The chain of destiny can only be grasped one link at a time.”
直訳は「先を見すぎてはいけない。運命の糸は一度に一本しかつかめないのだ」で、似た意味の日本語のことわざに「地道な努力が実を結ぶ」があります。
“destiny”は「運命、宿命」などを意味し、発音は“déstəni”、音節は“des・ti・ny”です。
“grasp”は「握る、つかむ、理解する」などを意味し、発音は“grǽsp”です。
チャーチルの名言”It is a mistake to try to look too far ahead. The chain of destiny can only be grasped one link at a time.”の意味
チャーチル(Winston Leonard Spencer Churchill)のこの名言は、未来のことはわからないので、目の前のことに集中して努力することが大切であるという意味が込められています。
未来のことをあれこれと考えすぎてしまうと、不安や心配に駆られて、本来やるべきことができなくなってしまうことがあります。しかし、未来は誰にもわからないものです。
大切なのは、目の前のことに集中して最善を尽くすことです。 そうすれば、自然と良い方向へ進んでいくことができるでしょう。
この名言は、人生の様々な場面で役立つ教訓となります。例えば、以下のような場面で役に立つでしょう。
目標を達成したいとき
困難に直面しているとき
不安や心配を感じているとき
目の前のことに集中して努力することで、必ず道は開けます。焦らず、一歩ずつ着実に進んでいきましょう。
なお、この名言は、チャーチル自身が第二次世界大戦中に経験したことからもたらされたと考えられます。
第二次世界大戦中、イギリスはドイツ軍の侵攻に脅かされていました。チャーチルは首相として、国民を鼓舞し、戦争を勝利に導くために全力を尽くしました。
しかし、戦争の行方は常に不透明であり、チャーチルも常に不安や心配を抱えていたことでしょう。
それでも、チャーチルは目の前のことに集中して努力し続けました。その結果、イギリスは戦争に勝利し、チャーチルは英雄として称賛されることになりました。
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似た意味の英語のことわざ
One day at a time.
意味: 一度に一日のみ考えよう。
解説: このことわざは、未来のことをあれこれと考えすぎてしまうと、不安や心配に駆られて、本来やるべきことができなくなってしまうことがあるという考えに基づいています。
Don’t count your chickens before they hatch.
意味: 孵化する前に鶏の数を数えるな。
解説: このことわざは、まだ実現していないことをあたかも実現したかのように考えるのは愚かなことであるという考えに基づいています。
Cross that bridge when you come to it.
意味: その橋に来るまでその橋を渡らない。
解説: このことわざは、まだ起こっていない問題について心配するのは無駄であるという考えに基づいています。
Slow and steady wins the race.
意味: 遅くても着実に進めばレースに勝てる。
解説: このことわざは、焦らず、一歩ずつ着実に努力することで、最終的には成功できるという考えに基づいています。
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似た意味の日本語のことわざ
急がば回れ
意味: 焦って近道しようとすると、かえって遠回りになることがある。
解説: このことわざは、物事を急ぐあまり、手順を無視したり、慎重さを欠いたりすると、かえって失敗してしまうことがあるという教訓を表しています。
一歩ずつ登れ
意味: 焦らず、一歩ずつ着実に努力することで、目標を達成できる。
解説: このことわざは、大きな目標を達成するためには、長い時間と努力が必要であり、焦らず、一歩ずつ着実に努力していくことが大切であるという教訓を表しています。
地道な努力が実を結ぶ
意味: 派手さはないが、コツコツと努力を続けることで、必ず成果が得られる。
解説: このことわざは、目立った成果がすぐに現れない地道な努力でも、継続することで必ず成果が得られるという教訓を表しています。
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チャーチルの生い立ち:名門貴族の家に生まれ、波乱万丈な人生を歩む
貴族の家に生まれる
ウィンストン・レオナルド・スペンサー・チャーチルは、1874年11月30日、イギリスのオックスフォードシャー州にあるブレナム宮殿で生まれました。
父親のランドルフ・チャーチル卿は政治家、母親のジェニー・ジェロームはアメリカ人の富豪令嬢でした。チャーチルは名門貴族の家に生まれ、裕福な幼少期を過ごしました。
学校生活と青年時代
チャーチルは、学習障害のため、学校生活には苦労しました。しかし、読書には興味があり、歴史や政治に関する多くの本を読みました。
1893年、チャーチルはイギリス陸軍士官学校サンドハーストに入学しました。卒業後は、騎兵連隊に配属され、インドやスーダンで軍務に就きました。
また、特派員記者としてキューバ独立戦争やボーア戦争を取材し、戦争に関する記事を執筆しました。
政治家としてのキャリア
1900年、チャーチルは保守党から下院議員に当選しました。その後、自由党に移籍し、海軍大臣や商務大臣などの閣僚職を歴任しました。
第一次世界大戦中は、海軍大臣としてガリポリ作戦の失敗という責任を負い、政界を離れました。しかし、その後政界に復帰し、1924年に再び保守党に入党しました。
第二次世界大戦と首相就任
1939年、第二次世界大戦が勃発すると、チャーチルは海軍大臣に任命されました。1940年、ドイツ軍の侵攻が迫る中、ネヴィル・チェンバレン首相が辞任し、チャーチルが首相に就任しました。
首相就任後、チャーチルは国民に力強い演説を行い、イギリス国民の士気を高めました。また、アメリカ合衆国との同盟関係を強化し、連合国軍の勝利に貢献しました。
戦後の晩年
1945年、第二次世界大戦が終結すると、チャーチルは労働党に敗北し、首相を辞任しました。その後も政界に残り、1951年から1955年まで再び首相を務めました。
1955年、チャーチルは政界を引退し、著述活動に専念しました。1953年には、ノーベル文学賞を受賞しました。
チャーチルは、波乱万丈な人生を歩んだ政治家でした。
彼は、優れたリーダーシップと雄弁さで、第二次世界大戦中にイギリスを勝利に導きました。また、作家としても才能を発揮し、多くの歴史書や自伝を残しました。
チャーチルは、20世紀最も重要な人物の一人として称賛されています。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(395)米国キング牧師の名言 Even though we face the difficulties of today and tomorrow, I still have a dream.(艱難汝を強す)
https://www.eionken.co.jp/note/martin-luther-king-jr-3/
心に響く英語ことわざ(397)米国独立宣言を起草したベンジャミン・フランクリンの名言 He that is good for making excuses is seldom good for anything else.(言い訳の多い者は、責任を負わぬ)
https://www.eionken.co.jp/note/benjamin-franklin-4/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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