- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.05

心に響く英語ことわざ(409)古代ギリシアの哲学者プラトンの名言 Do not train a child to learn by force or harshness; but direct them to it by what amuses their minds, so that you may be better able to discover with accuracy the peculiar bent of the genius of each.(無理強いは禁物、興味が原動力)
“Do not train a child to learn by force or harshness; but direct them to it by what amuses their minds, so that you may be better able to discover with accuracy the peculiar bent of the genius of each.”
直訳は「子供に無理矢理勉強させようとするな。むしろ、彼らの興味を引くような方法で学習へと導き、それぞれの個性や才能を正確に発見できるようにせよ」で、似た意味の日本語のことわざに「無理強いは禁物、興味が原動力」があります。
“harshness”は「厳しさ、とげとげしさ」などを意味し、発音は”hɑ́ːrʃnəs”、音節は“harsh・ness”です。
“accuracy”は「正確さ、的確さ」などを意味し、発音は”ǽkjurəsi”、音節は“ac・cu・ra・cy”です。
“peculiar”は「奇妙な、特有の、変な」などを意味し、発音は”pikjúːljər”、音節は“pe・cu・liar”です。
プラトンの名言”Do not train a child to learn by force or harshness; but direct them to it by what amuses their minds, so that you may be better able to discover with accuracy the peculiar bent of the genius of each.”の意味
プラトン(Plato)は、教育において強制や厳しさは逆効果だと考えていました。子供に嫌な思いをさせながら勉強させても、真の理解や成長には繋がらないと考えたのです。
子供の興味や関心を引き出すことが重要だとプラトンは主張しました。子供たちが楽しみながら学べる環境を作ることで、自然と学習意欲が高まり、才能や個性を発揮しやすくなると考えたのです。
この名言には、以下の3つの重要なポイントが含まれています。
子供の主体性を尊重する
子供の意思や興味を尊重し、無理強いせずに学習へと導くことが大切です。
遊びを通して学ぶ
子供にとって遊びは学習の重要な要素です。遊びを通して自然と興味や知識を広げられるような環境を作りましょう。
個性を伸ばす
子供一人ひとりに個性や才能があることを理解し、その個性を伸ばせるような教育を行うことが大切です。
現代社会においても、プラトンのこの名言は教育を考える上で非常に重要な示唆を与えてくれます。子供たちの個性を尊重し、主体的に学習できる環境を作ることで、より良い教育を実現することができるでしょう。
補足
この名言は、プラトンの著作『法律篇』の中で述べられています。
プラトンは、ソクラテス法と呼ばれる問答形式の教育方法を提唱しました。ソクラテス法は、子供たちの主体的な思考を促し、真の理解を導く効果があるとされています。
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似た意味の英語のことわざ
You can lead a horse to water, but you can’t make it drink.
日本語訳: 馬を水辺に連れて行くことはできるが、水を飲むことはできない。
意味: 人に何かを教えようとしても、その人がそれを受け入れなければ、意味がない。
類似点: このことわざは、子供の学習は強制ではなく、自発的なものであるべきであることを示唆しています。子供が自ら学びたいと思うように導くことが大切です。
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似た意味の日本語のことわざ
無理強いは禁物、興味が原動力
意味: 子供に無理に勉強させようとするよりも、子供の興味や関心を引き出すことが大切です。子供たちが楽しみながら学べる環境を作ることで、自然と学習意欲が高まり、才能や個性を発揮しやすくなります。
遊びの中から学び、学びから遊びへ
意味: 遊びは子供の学習にとって非常に重要です。遊びを通して自然と興味や知識を広げられるような環境を作りましょう。
青竹を踏むべからず
意味: 子供に対しては、厳しすぎる態度や体罰は避けましょう。子供を尊重し、優しく導くことが大切です。
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プラトンの生い立ち
出生と家系
プラトンは紀元前428年頃、アテネの名門貴族の家に生まれました。彼の本名はアリストクレイトスですが、祖父の名前アリストンにちなんで「プラトン」 (幅広い、広い) というあだ名が付けられました。
プラトンの父親はニコマコス、母親はペリタナという名前でしたが、彼らについての詳細な情報はほとんど残っていません。しかし、プラトンの家族は裕福で、彼に最高の教育を与えられたことは明らかです。
教育
プラトンは幼い頃から様々な教育を受けました。彼は音楽、体育、文学、数学、哲学など、幅広い科目を学びました。特に、ソクラテスの思想に深く影響を受け、彼を師と仰ぎました。
ソクラテスとの出会い
プラトンが20歳頃、ソクラテスと出会いました。ソクラテスは当時、アテネで最も有名な哲学者の一人であり、その問答形式の教育法で知られていました。
プラトンはソクラテスの教えに魅了され、彼のもとで哲学を学びました。ソクラテスは、プラトンに批判的思考の重要性や、真の知識とは何かを問いかけました。
アカデメイア設立
紀元前387年、プラトンはアテネ郊外にアカデメイアと呼ばれる学園を設立しました。アカデメイアは、西洋高等教育機関の最初のひとつであり、哲学、数学、科学など様々な分野の研究が行われました。
プラトンはアカデメイアの指導者として、多くの学生を育てました。その中には、後にアリストテレスと呼ばれることになる著名な哲学者も含まれています。
政治活動
プラトンは、哲学者としてだけでなく、政治家としても活動しました。彼は理想的な国家の実現を目指し、シケリア島の僭主ディオニシウス2世に政治顧問として仕えたこともありました。
しかし、プラトンの政治活動は挫折に終わりました。彼は理想と現実のギャップに苦しみ、最終的には政治から身を引きました。
晩年
プラトンは晩年までアカデメイアで教鞭をとり、哲学研究に励みました。
プラトンの功績
プラトンは西洋哲学史上最も重要な哲学者の一人です。彼はソクラテス法、イデア論、国家論など、数多くの重要な思想を残しました。
プラトンの思想は、後の哲学者や思想家に大きな影響を与え、現代社会にもなお影響を与え続けています。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(408)古代ギリシアの哲学者アリストテレスの名言 Happiness depends upon ourselves.(心持ち次第)
https://www.eionken.co.jp/note/aristotle/
心に響く英語ことわざ(410)「我思う、故に我あり」で有名なフランスの哲学者デカルトの名言 To know what people really think, pay regard to what they do, rather than what they say.(言葉よりも行動が雄弁)
https://www.eionken.co.jp/note/rene-descartes/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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