- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.05

心に響く英語ことわざ(411)フランスの哲学者・小説家サルトルの名言 Commitment is an act, not a word.(行動は言葉よりも雄弁)
“Commitment is an act, not a word.”
直訳は「真の深い関与は言葉ではなく、行動によって示される」で、似た意味のことわざに「行動は言葉よりも雄弁」があります。
“commitment”は「傾倒、献身、深い関与、責任、専念、約束」などを意味し、発音“kəmítmən”、音節は“com・mit・ment”です。
サルトルの名言”Commitment is an act, not a word.”の意味
サルトル(Jean-Paul Sartre)のこの名言は、サルトルの実存主義哲学に基づいています。実存主義では、人は自由であり、自分の存在を選択する責任を負っていると考えられています。そのため、コミットメントも単なる言葉ではなく、具体的な行動によって示される必要があるのです。
サルトルはこの名言を通して、真のコミットメントとは、困難な状況でも自分の信念を貫き、目標に向かって行動し続けることであると訴えています。
具体的には、以下のことが真のコミットメントを示す行動となります。
目標に向かって努力する
困難があっても、諦めずに目標に向かって努力し続けることが重要です。
責任を果たす
自分が引き受けた責任を最後まで果たすことが重要です。
自分の信念を貫く
周囲の反対意見があっても、自分の信念を貫き通すことが重要です。
行動を起こす
考えやアイデアを単に口にするだけでなく、実際に行動に移すことが重要です。
サルトルは、真のコミットメントは決して簡単ではないことを理解していました。しかし、真のコミットメントこそが、人生に意味と価値を与えるものであると信じていました。
この名言は、人生において真の意味で何かにコミットメントしたいと考えている人にとって、大きな励みとなるでしょう。
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似た意味の英語のことわざ
Actions speak louder than words.
(行動は言葉よりも雄弁である)
このことわざは、言葉よりも行動の方が人の真意を伝えるという意味です。人は誰でも簡単に嘘をついたり、約束を破ったりすることができます。しかし、行動は嘘をつくことができません。真のコミットメントをしている人は、自分の言葉と一致する行動を取ります。
Words are cheap, but deeds are dear.
(言葉は安いが、行動は尊い)
このことわざは、言葉は簡単に言えるが、行動には価値があるという意味です。人は誰でも簡単に言葉を並べることができます。しかし、行動するには時間と労力が必要です。真のコミットメントをしている人は、自分の言葉を実現するために努力します。
A promise is a debt to be paid.
(約束は果たすべき借金である)
このことわざは、約束は果たすべき義務であるという意味です。約束は単なる言葉ではなく、責任です。真のコミットメントをしている人は、自分がした約束を必ず守ります。
Put your money where your mouth is.
(自分の言葉に責任を持つ)
このことわざは、自分の言葉に責任を持つという意味です。人は誰でも簡単に自分の意見を言うことができます。しかし、自分の言葉に責任を持つためには、行動が必要です。真のコミットメントをしている人は、自分の言葉と一致する行動を取ります。
Walk the talk.
(自分の言っていることを実行する)
このことわざは、自分の言っていることを実行するという意味です。人は誰でも簡単に自分の目標や信念を語ることができます。しかし、目標を達成したり、信念を貫いたりするには、行動が必要です。真のコミットメントをしている人は、自分の言葉を実現するために努力します。
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似た意味の日本語のことわざ
口は腹の異なり
(口で言うことと実際に行うことが違う)
このことわざは、人が言うことと実際に行うことが違うという意味です。人は誰でも簡単に嘘をついたり、約束を破ったりすることができます。真のコミットメントをしている人は、自分の言葉と一致する行動を取ります。
言行不一致
(言うことと行うことが一致していない)
このことわざは、人が言うことと実際に行うことが違うという意味です。人は誰でも簡単に嘘をついたり、約束を破ったりすることができます。真のコミットメントをしている人は、自分の言葉と一致する行動を取ります。
実行は伴わない
(行動が伴わない)
このことわざは、行動が伴わないという意味です。人は誰でも簡単に計画を立てたり、目標を掲げたりすることができます。しかし、計画を実行したり、目標を達成したりするには、行動が必要です。真のコミットメントをしている人は、自分の目標を実現するために努力します。
口先だけ
(言葉だけ)
このことわざは、言葉だけという意味です。人は誰でも簡単に言葉を並べることができます。しかし、真のコミットメントとは、単に何かを言うことではなく、それを実現するために具体的な行動を起こすことです。
形だけ
(見た目だけ)
このことわざは、見た目だけという意味です。人は誰でも簡単に建前を繕うことができます。しかし、真のコミットメントとは、建前ではなく本音で行動することです。
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サルトルの生い立ち
ジャン=ポール・サルトルは、20世紀を代表するフランスの哲学者、小説家、劇作家です。1905年6月21日、フランスのパリに生まれました。
幼少期
サルトルは、海軍将校であった父親が生まれて15ヶ月後に亡くなり、母方の祖父に育てられました。
幼い頃から知的好奇心旺盛で、読書に明け暮れました。
リセ・ルイ=ル=グラン、アンリ4世高等学校を経て、1924年に高等師範学校に入学しました。
高等師範学校では哲学を専攻し、シモーヌ・ド・ボーヴォワールと出会いました。
青年期
1929年に高等師範学校を卒業し、哲学の教師となりました。
1933年から1934年にかけて、ドイツ留学中に現象学を学びました。
1935年には、小説『嘔吐』を発表し、一躍脚光を浴びました。
1938年には、哲学論文『存在と無』を発表し、実存主義哲学の代表的な著作となりました。
第二次世界大戦
第二次世界大戦中は、フランス軍に召集されましたが、捕虜となりました。
捕虜収容所の中で、戯曲『ハエの神』などを執筆しました。
1941年に釈放され、レジスタンス運動に参加しました。
戦後
戦後は、哲学、小説、戯曲など幅広い分野で活躍しました。
1945年には、雑誌『レ・タン・モデルヌ』を創刊し、知識人の政治参加を訴えました。
1964年には、ノーベル文学賞を受賞しましたが、自らの意志で辞退しました。
サルトルの思想
サルトルは、実存主義哲学の代表的な哲学者として知られています。実存主義とは、人間の存在は本質を持たず、自由であり、自分で自分の存在を選択する責任を負っているという考え方です。
サルトルは、著書や論文の中で、自由、責任、選択、悪、他者との関係など、様々なテーマについて論じました。
サルトルの思想は、20世紀の思想界に大きな影響を与えました。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(410)「我思う、故に我あり」で有名なフランスの哲学者デカルトの名言 To know what people really think, pay regard to what they do, rather than what they say.(言葉よりも行動が雄弁)
https://www.eionken.co.jp/note/rene-descartes/
心に響く英語ことわざ(412)ドイツの哲学者ショーペンハウアーの名言 Wealth is like sea-water; the more we drink, the thirstier we become; and the same is true of fame.(持てば持つほど、もっと欲しくなる)
https://www.eionken.co.jp/note/arthur-schopenhauer/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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