- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.06

心に響く英語ことわざ(502)アップル創業者のスティーブ・ジョブズの名言 You can’t just ask customers what they want and then try to give that to them. By the time you get it built, they’ll want something new.(世の中は変わるものだ)
“You can’t just ask customers what they want and then try to give that to them. By the time you get it built, they’ll want something new.”
直訳は「顧客に何が欲しいか尋ねて、それを提供するだけではだめだ。製品が完成する頃には、顧客は何か新しいものを欲しがる」で、似た意味のことわざに「世の中は変わるものだ」があります。
スティーブ・ジョブズ(Steven Paul Jobs)の名言 You can’t just ask customers what they want and then try to give that to them. By the time you get it built, they’ll want something new.の意味
スティーブ・ジョブズのこの言葉は、一見すると顧客の声を無視しているように思えますが、実は深い意味が込められています。
顧客の潜在的なニーズを引き出す重要性:
顧客は、自分たちが本当に欲しいものを言葉で表現できないことが多いです。
企業は、顧客の言葉の奥底にある、まだ意識されていないニーズや欲求を読み解き、それを満たすような製品を提供する必要があります。
イノベーションの重要性:
常に新しいものを創造し、市場を牽引していくことが重要です。
顧客がまだ想像もしていないような製品やサービスを提供することで、新たな市場を開拓することができます。
顧客のニーズは常に変化する:
技術の進歩や社会の変化に伴い、顧客のニーズは常に変化し続けています。
企業は、常にアンテナを張り巡らせ、変化に対応していく必要があります。
この言葉が示唆すること
顧客の声を聞くだけでは不十分:
顧客の声を聞くことは大切ですが、それだけでは成功しません。
顧客のニーズを先読みする能力:
顧客がまだ気づいていないニーズを予測し、それに応えることが重要です。
イノベーションを恐れずに挑戦する精神:
新しい製品やサービスを生み出すためには、リスクを恐れずに挑戦する姿勢が必要です。
まとめ
ジョブズはこの言葉を通して、企業が成功するためには、顧客の表面的なニーズだけでなく、潜在的なニーズを読み解き、常に新しい価値を提供し続ける必要があるということを強調しています。これは、アップル社の革新的な製品を生み出す上で、ジョブズが常に意識していた考え方と言えるでしょう。
この言葉がビジネスや私たちの生活に与える示唆
新しいアイデアを恐れずに挑戦する: 常に見慣れたものにとらわれず、新しい視点から物事を考えることが重要です。
顧客の視点に立つ: 自分の製品やサービスが、顧客の生活をどのように豊かにできるのかを常に意識しましょう。
変化を恐れずに受け入れる: 社会は常に変化しています。変化を恐れずに、新しい状況に対応していく柔軟性が求められます。
この言葉は、ビジネスだけでなく、私たちの日常生活においても、何か新しいことを始める際のヒントになるでしょう。
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似た意味の英語のことわざ
If I had asked people what they wanted, they would have said faster horses. (ヘンリー・フォード)
「もし人々に何を欲しがっているか尋ねていたら、彼らはもっと速く走る馬が欲しいと言っただろう。」
意味: 顧客は、既存のものの延長線上にあるものを求める傾向があるが、本当に革新的な製品やサービスは、顧客の想像を超えるものである。
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似た意味の日本語のことわざ
「世の中は変わるものだ」
意味: 社会は常に変化しており、過去の成功体験にとらわれず、新しい状況に対応していく必要がある。
「顧客は神様」という言葉の裏には、「神様はわがまま」という言葉が隠されている」
意味: 顧客の意見は大切だが、顧客の要求に振り回されるのではなく、企業は独自の価値観に基づいて製品やサービスを提供するべき。
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スティーブ・ジョブズの波乱万丈な生い立ち
スティーブ・ジョブズは、20世紀を代表するイノベーターであり、アップル社の共同創業者として知られています。彼の革新的なアイデアとカリスマ性あふれるリーダーシップは、テクノロジー業界に革命をもたらしました。
養子としての人生のはじまり
生い立ち: 1955年2月24日、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコで、シリア人の父とアメリカ人の母のもとに生まれました。しかし、生後すぐに養子に出され、ポール・ジョブズとクララ・ジョブズ夫妻のもとで育てられます。
養父母の影響: 養父は機械工で、ジョブズに電子機器の修理を教えるなど、彼の技術への興味を育みました。養母は会計士で、ジョブズに秩序と規律を教え込みました。
青年期と起業
高校時代: リード大学に入学しますが、すぐに中退。インドへバックパッカーの旅に出ます。この旅で、東洋の精神世界に触れ、自身の価値観を見つめ直すきっかけとなります。
アップルの創業: 帰国後、スティーブ・ウォズニアックと共同でアップルコンピュータを創業。ガレージで自作したパソコン「Apple I」を販売し、大きな成功を収めます。
アップルでの成功と挫折: アップルIIのヒットにより、ジョブズは若くして億万長者となります。しかし、社内での対立や経営方針の違いからアップルを解雇されます。
ネクストとディズニー
ネクストの設立: アップルを去った後、ネクストコンピュータを設立。高性能ワークステーションを開発しますが、商業的には成功を収めません。
ピクサーの買収: ネクストが開発したコンピュータグラフィックス技術は、ピクサー・アニメーション・スタジオの成長に貢献し、ディズニーに買収されます。
アップルへの復帰とイノベーション
アップルの再生: 業績不振に陥っていたアップルに復帰。革新的な製品であるiMac、iPod、iPhoneなどを発表し、アップルを再び世界的な企業へと成長させます。
逝去: 2011年10月5日、膵臓がんのため逝去。
ジョブズの成功の秘訣
革新への情熱: 常に新しいものを創造し、既存の枠組みを打ち破ることを恐れませんでした。
完璧主義: 製品のデザインや機能に徹底的にこだわり、最高のものを作り出すことを目指しました。
カリスマ性: 人々を魅了し、共感させるカリスマ的なリーダーシップを発揮しました。
直観力: データだけでなく、直感や感覚を重視して決断を下すことが多かったと言われています。
まとめ
スティーブ・ジョブズは、養子という境遇から始まり、数々の挫折を経験しながらも、持ち前の才能と情熱で世界を変えた人物です。彼の生い立ちや経験は、私たちに多くの教訓とインスピレーションを与えてくれます。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(501)聖人マザー・テレサの名言 Be faithful in small things because it is in them that your strength lies.(塵も積もれば山となる)
https://www.eionken.co.jp/note/mother-teresa-d/
心に響く英語ことわざ(503)自己啓発作家のデール・カーネギーの名言 The successful man will profit from his mistakes and try again in a different way.(失敗は成功のもと)
https://www.eionken.co.jp/note/dale-breckenridge-carnegie-d/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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