- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.06

心に響く英語ことわざ(504)米国鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの名言 Children of honest poverty have the most precious of all advantages over those of wealth.(窮すれば通る)
“Children of honest poverty have the most precious of all advantages over those of wealth.”
直訳は「正直で貧困の子供たちは、裕福な子供たちに比べて最も貴重な利点を持っている」で、似た意味のことわざに「窮すれば通る」があります。
アンドリュー・カーネギー(Andrew Carnegie)の名言 Children of honest poverty have the most precious of all advantages over those of wealth.の意味
この言葉は、一見すると矛盾しているように思えますが、カーネギーが伝えたいのは、貧困の中で育つことは、一見すると不利な状況に見えますが、実は豊かな経験や強みを育むことができるという意味です。
名言が示すこと
逆境が育む強さ:
貧困という逆境は、子供たちに強い精神力や忍耐力を養う機会を与えます。
自立心の育成:
経済的に恵まれない環境では、早い段階から自立心を養う必要があり、それが将来の成功につながる可能性があります。
感謝の心:
貧困を経験することで、物事への感謝の気持ちを育み、より豊かな人生を送ることができるようになります。
創造性:
貧困の中で、与えられたもので最大限に楽しむ工夫や、創造性を育む経験をすることがあります。
カーネギーが伝えたいこと
カーネギー自身、貧しいスコットランドの家庭に生まれ、アメリカに移住して鉄鋼王となりました。彼は、自分の経験から、貧困が必ずしも不幸ではないこと、むしろ、そこから大きな力を得ることができることを確信していたのでしょう。この名言は、彼の自伝的な要素も強く、読者に希望と勇気を与えるものです。
この名言が私たちに与える示唆
この名言は、現代社会においても、私たちに重要な示唆を与えてくれます。
物質的な豊かさだけが幸せではない:
物質的な豊かさだけでなく、心の豊かさや人間関係の大切さを教えてくれます。
逆境を乗り越える力:
困難な状況に直面したとき、この名言を思い出すことで、立ち直るための力を得ることができます。
教育の大切さ:
貧困の子供たちにも、教育の機会を与えることの重要性を改めて認識させてくれます。
まとめ
アンドリュー・カーネギーの名言は、貧困をネガティブな側面から捉えるのではなく、むしろ、そこから生まれる強みや可能性に焦点を当てています。この名言は、私たちに、どんな状況でも諦めずに前向きに生きていくことの大切さを教えてくれます。
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似た意味の英語のことわざ
Adversity makes a man, and prosperity makes a fool.(逆境は人を作り、繁栄は人を愚かにする。)
It is not the man who has too little, but the man who craves more, that is poor.(貧しいのは、持っているものが少ない人ではなく、もっと欲しがる人のことだ。)
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似た意味の日本語のことわざ
窮すれば通る: 窮地に追い込まれると、新しい道が開ける。
貧乏を恥と思うなかれ: 貧しいことを恥ずかしいと思わないでほしい。
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アンドリュー・カーネギーの生い立ち
アンドリュー・カーネギーは、19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍したスコットランド生まれのアメリカの実業家です。鉄鋼王として知られ、莫大な富を築き上げた人物として有名ですが、その生い立ちには、後の成功につながる多くの要素が隠されています。
貧しい家庭での生い立ち
スコットランド生まれ: 1835年、スコットランドのダンファームリンで、手織り職人の息子として生まれました。
貧困: 家族は貧しく、カーネギー自身も幼い頃から働き始め、工場で働いたり、電信配達員をしたりしました。
教育の機会: 貧しかったため、正規の学校教育を受ける機会はほとんどありませんでしたが、独学で様々な知識を身につけました。
アメリカへの移住と働き始め
アメリカへの移住: 13歳の時に家族とともにアメリカに移住し、ペンシルベニア州ピッツバーグで働き始めました。
様々な職種: 綿紡績工場、電信会社など、様々な職を転々とし、その中で機械やビジネスに関する知識を深めました。
鉄道業界との出会い: ペンシルバニア鉄道で働き始め、鉄道建設や経営に関わることで、ビジネス感覚を磨きました。
鉄鋼王への道
製鉄業への参入: 鉄道で得た経験と資金を基に、製鉄業に進出しました。
技術革新: 製鉄の効率化を図るための新しい技術を導入し、コスト削減に成功しました。
垂直統合: 鉄鉱山から製鉄所、そして輸送までを一貫して行う垂直統合を行い、生産コストを大幅に削減しました。
莫大な富: これらの戦略が成功し、カーネギーは莫大な富を築き上げ、鉄鋼王と呼ばれるようになりました。
富の活用と慈善活動
富の再分配: 莫大な富を築き上げた後、その一部を社会に還元することに力を注ぎました。
図書館の設立: 公共図書館の建設に多額の資金を提供し、多くの人々に教育の機会を与えることに貢献しました。
平和運動: 平和運動にも積極的に参加し、国際平和のための活動を行いました。
まとめ
アンドリュー・カーネギーの生い立ちを振り返ると、彼の成功には以下の要素が大きく影響していることがわかります。
勤勉さ: 幼い頃から働き始め、常に努力を惜しみませんでした。
学習意欲: 正式な教育を受けていないにも関わらず、独学で多くの知識を身につけました。
革新的な考え方: 製鉄業において、新しい技術や経営手法を導入し、業界を革新しました。
社会貢献: 莫大な富を社会に還元し、多くの人々に貢献しました。
アンドリュー・カーネギーは、貧しい家庭に生まれながらも、自身の努力と才能によって、アメリカを代表する実業家の一人となりました。彼の生い立ちと業績は、私たちに多くのインスピレーションを与えてくれます。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(503)自己啓発作家のデール・カーネギーの名言 The successful man will profit from his mistakes and try again in a different way.(失敗は成功のもと)
https://www.eionken.co.jp/note/dale-breckenridge-carnegie-d/
心に響く英語ことわざ(505)ヘンリー・フォードの名言 If there is any one secret of success, it lies in the ability to get the other person’s point of view and see things from that person’s angle as well as from your own.(二人なら一人より良い考えが浮かぶ)
https://www.eionken.co.jp/note/henry-ford-d/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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