- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.06

心に響く英語ことわざ(545)米国鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの名言 The first man gets the oyster, the second man gets the shell.(先んずれば人を制す)
“The first man gets the oyster, the second man gets the shell.”
直訳は「最初の人は牡蠣(かき)を手に入れ、二番目の人は殻を手に入れる」で、似た意味のことわざに「先んずれば人を制す」があります。
アンドリュー・カーネギー(Andrew Carnegie)の名言 The first man gets the oyster, the second man gets the shell.の意味
アンドリュー・カーネギーは、19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍したアメリカの鉄鋼王であり、慈善家としても知られています。彼のこの名言は、ビジネスの世界だけでなく、人生全般においても深い意味を持つ言葉として捉えられています。
この言葉は、ビジネスにおける先行者利益を端的に表しています。つまり、ある分野や市場に最初に参入し、成功を収めた者は、莫大な利益を得ることができるが、後から参入した者は、すでに市場が成熟しており、利益を得る余地が限られていることを意味しています。
より具体的に言うと、この名言は以下のようなことを示唆しています。
先駆者の優位性:
新しい市場やアイデアをいち早く捉え、実行に移すことで、競合他社よりも大きなアドバンテージを得ることができる。
機会の損失:
先駆者の成功を見て、後から同じようなビジネスに乗り出そうとしても、既に市場が飽和状態になっている可能性が高く、大きな利益を得るのは難しい。
ビジネスの残酷さ:
ビジネスの世界は競争が激しく、常に新しいアイデアや技術が求められるため、常に先頭を走ることが重要である。
なぜこの名言が重要なのか
この名言は、ビジネスの世界だけでなく、人生全般においても当てはまる普遍的な真理と言えるでしょう。例えば、新しい事業を始める場合や、新しいスキルを習得する場合など、何事においても、早い段階で行動を起こすことが重要です。
また、この名言は、「成功するためには、常に新しいことに挑戦し続けなければならない」というメッセージも同時に含んでいます。
現代社会におけるこの名言の意味
現代社会は、情報化が進み、変化が激しい時代です。新しいビジネスモデルや技術が次々と生まれ、市場は常に変動しています。このような時代において、カーネギーの名言は、依然として有効な教訓と言えるでしょう。
まとめ
アンドリュー・カーネギーのこの言葉は、ビジネスにおける先行者利益の重要性を示すだけでなく、人生全般においても、早い段階で行動を起こし、常に新しいことに挑戦し続けることの大切さを教えてくれます。この名言を心に留めて、日々の生活に活かしてみてはいかがでしょうか。
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似た意味の英語のことわざ
The early bird gets the worm.(早起きは三文の得)
早い行動を起こす者が、より良い結果を得られるという意味です。
Strike while the iron is hot.(鉄は熱いうちに打て)
好機を逃さず、行動を起こすことの重要性を説いています。
First come, first served.(早い者勝ち)
最初に来た人が優先されるという原則で、先着順の重要性を示しています。
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似た意味の日本語のことわざ
先んずれば人を制す: 先手を打つことで、競合に打ち勝つことができるという意味です。
早者勝ち: 最初に動いた人が有利になるという意味で、カーネギーの名言と直接的に結びつくことわざです。
鉄は熱いうちに打て: 好機を逃さず、すぐに行動を起こすことの重要性を説いています。
千に一つの幸運: 機会は誰にでも平等に訪れるわけではないため、チャンスを掴むためには迅速な行動が必要であることを示唆しています。
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アンドリュー・カーネギーの生い立ち
アンドリュー・カーネギーの波瀾万丈な生い立ちと鉄鋼王への道
アンドリュー・カーネギーは、19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍したアメリカの鉄鋼王として知られていますが、その生い立ちは決して華やかなものではありませんでした。むしろ、貧しい家庭に生まれ、幼少期から働き始めるなど、多くの困難を乗り越えて成功を掴んだのです。
スコットランド生まれの貧しい少年
スコットランドでの誕生: 1835年、スコットランドのダンファームリンで手織り職人の息子として生まれました。
貧しい生活: 家庭は貧しく、幼い頃から働き始めました。8歳から綿紡績工場で働き、厳しい労働環境の中でたくましく育ちました。
アメリカへの移住と新たなスタート
アメリカへの移住: 家族とともにアメリカに移住し、ペンシルベニア州ピッツバーグに落ち着きました。
様々な職を転々とする: 綿紡績工場の仕事から始まり、電信技士、鉄道会社での勤務など、様々な職を転々とし、その間も学びを続けました。
鉄道業界での活躍と製鉄業への転身
ペンシルベニア鉄道での活躍: ペンシルバニア鉄道で働き始め、その勤勉さが認められ、西部地区監督にまで昇進。鉄道建設の経験を積むとともに、経営手腕を磨きました。
製鉄業への投資: 鉄道建設を通して鉄鋼の重要性を認識し、製鉄業への投資を開始。優れた経営手腕と先見の明を発揮し、短期間のうちに大成功を収めました。
鉄鋼王としての地位確立
垂直統合: 製鉄の原料となる鉄鉱石から製品の販売まで、一貫した生産体制を構築する垂直統合を行い、生産効率を大幅に向上させました。
コスト削減: 最新の技術を導入し、生産コストを削減することで競争力を高めました。
慈善活動: 莫大な富を築いた後には、その多くを教育や平和運動などに寄付し、慈善家としても知られるようになりました。
カーネギーの成功の秘訣
カーネギーの成功には、以下の要素が挙げられます。
勤勉さ: 幼少期から働き始め、常に努力を惜しまなかった。
学び続ける姿勢: 様々な職を経験しながら、常に学び続け、知識と経験を積んだ。
先見の明: 将来を見据え、新たなビジネスチャンスを捉えることができた。
リーダーシップ: 組織をまとめ、目標に向かって突き進むことができる能力を持っていた。
慈善心: 富を社会のために役立てようとする高い意識を持っていた。
まとめ
アンドリュー・カーネギーは、貧しい家庭に生まれながらも、たゆまぬ努力と才能によって、世界的な鉄鋼王へと上り詰めた人物です。彼の生い立ちと成功は、私たちに多くのことを教えてくれます。
夢を諦めない大切さ: どんな状況でも、自分の夢を追い続けること。
努力の重要性: 成功するためには、たゆまぬ努力が必要であること。
学び続ける姿勢: 常に新しい知識やスキルを身につけること。
社会への貢献: 富を社会のために役立てること。
カーネギーの物語は、私たちに勇気を与え、どんな困難な状況でも、努力し続ける限り、夢を実現できることを教えてくれます。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(544)米国自動車王のヘンリー・フォードの名言 Anyone who stops learning is old, whether at 20 or 80. Anyone who keeps learning stays young. The greatest thing in life is to keep your mind young.(新しいことを学ぶのに遅すぎるということはない)
https://www.eionken.co.jp/note/henry-ford-g/
心に響く英語ことわざ(546)ドイツの文豪ゲーテの名言 Man errs as long as he strives.(失敗は成功のもと)
https://www.eionken.co.jp/note/johann-wolfgang-von-goethe-h/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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