- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.06

心に響く英語ことわざ(561)アップル創業者のスティーブ・ジョブズの名言 Don’t be trapped by dogma – which is living with the results of other people’s thinking.(自分の頭で考えろ)
“Don’t be trapped by dogma – which is living with the results of other people’s thinking.”
直訳は「定説に囚われるな。それは他人の思考の結果で生きているようなものだ」で、似た意味のことわざに「自分の頭で考えろ」があります。
スティーブ・ジョブズ(Steven Paul Jobs)の名言 Don’t be trapped by dogma – which is living with the results of other people’s thinking.の意味
ドグマとは何か
ドグマとは、疑うことなく受け入れるべき教義や信条、固定観念のことです。宗教的な教義だけでなく、社会的な常識や慣習、あるいは過去の成功体験に基づいた固定観念なども含まれます。
なぜドグマに囚われることが危険なのか
ドグマに囚われると、自分自身の思考を停止し、他人の考え方をそのまま受け入れてしまうことになります。これでは、新しいアイデアを生み出すことができず、変化や成長の機会を逃してしまう可能性があります。
ジョブズの意図
ジョブズは、この言葉を通じて、私たちに「自分自身の頭で考え、新しいことに挑戦する」ことの大切さを訴えています。つまり、過去の成功体験や常識にとらわれず、常に新しい視点から物事を捉え、革新的なアイデアを生み出すことを促しているのです。
この言葉が持つ意味
この言葉は、私たちに以下のことを教えてくれます。
自分自身の考えを持つことの重要性
固定観念にとらわれないことの大切さ
常に新しいことに挑戦する精神
創造性と革新性の重要性
ジョブズの生き方とこの言葉の関係
ジョブズは、アップルコンピュータを創業し、革新的な製品を生み出すことで、世界を変えた人物です。彼は、常に新しいことに挑戦し、既存の価値観を打ち破ることを恐れませんでした。この言葉は、彼の生き方そのものを表していると言えるでしょう。
現代社会におけるこの言葉の意味
現代社会は、情報過多の時代であり、私たちは常に様々な情報に囲まれています。その中で、自分自身の考えを持つことはますます難しくなってきています。しかし、ジョブズの言葉は、私たちに「自分自身で考え、判断すること」の重要性を改めて教えてくれます。
まとめ
スティーブ・ジョブズのこの言葉は、単なる言葉ではなく、彼の生き方そのものを表すものであり、私たちに深い感動と勇気を与えてくれます。この言葉を心に留め、自分の人生をより豊かにするために、常に新しいことに挑戦し、自分自身の考えを持つようにしましょう。
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似た意味の英語のことわざ
Think for yourself.(自分で考えろ)
このことわざは、最も直接的にジョブズの言葉の意味を捉えています。他人任せにせず、自分で考えて行動することの大切さを強調しています。
Question everything.(全てに疑問を持ちなさい)
これは、既存の考え方を鵜呑みにせず、常に批判的な視点を持つことの重要性を説いています。ジョブズの言葉が、ドグマに囚われるなと言っているように、このことわざも固定観念を疑うことを促します。
The unexamined life is not worth living.(省察されない人生は生きる価値がない)
これは、ソクラテスの言葉ですが、自分自身の考えを深く掘り下げることの大切さを表しています。他人と同じように考えるのではなく、自分自身の価値観を持つことの重要性を示唆しています。
Innovation distinguishes between a leader and a follower.(革新こそがリーダーとフォロワーを分ける)
この言葉は、リーダーシップとイノベーションの関係を示しています。ジョブズが革新的な製品を生み出したように、新しいアイデアを生み出すことがリーダーの重要な役割であることを示しています。
If you can dream it, you can do it.(夢見ることさえできれば、それを実現できる)
この言葉は、可能性を信じることの大切さを教えてくれます。ジョブズの言葉が、固定観念にとらわれないことを促しているように、このことわざも、夢に向かって挑戦することを奨励しています。
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似た意味の日本語のことわざ
「自分の頭で考えろ」: 他人の意見や常識に囚われずに、自分の頭で考えることを強調しています。
「自分の信じる道を行け」: 他人の意見に左右されず、自分の信念を持って行動することの重要性を伝えています。
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スティーブ・ジョブズの波乱万丈な生い立ち
スティーブ・ジョブズは、20世紀後半から21世紀にかけてテクノロジー業界に革命をもたらした人物として知られています。Appleを共同設立し、iPhoneやiPadなどの革新的な製品を生み出した彼の生涯は、ドラマティックで多くの人の心を捉えました。
複雑な出生と養子
1955年2月24日、スティーブ・ジョブズはアメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコで生まれました。彼の両親は未婚の大学生であり、経済的な理由から、ジョブズは生後すぐにポール・ジョブズとクララ・ジョブズ夫妻に養子に出されます。
養父母は、カリフォルニア州の働き者の中産階級の夫婦でした。ジョブズは、養父母から愛情深く育てられましたが、同時に厳格な規律の下で生活を送りました。養父は機械工で、ジョブズは父親のガレージで電子機器を分解したり組み立てたりする中で、テクノロジーへの興味を深めていきました。
高校時代と大学中退
高校時代、ジョブズは電子回路の実験やプログラミングに熱中し、その才能を早くから開花させました。その後、リード大学に入学しますが、カリキュラムに満足できず、半年で中退してしまいます。
大学を中退後、ジョブズはインドへバックパッカーとして旅立ち、東洋の思想や哲学に触れます。この経験は、彼の思考に大きな影響を与え、後のApple製品のデザイン哲学にもつながっていくことになります。
アップルの創業と成功
インドから帰国したジョブズは、スティーブ・ウォズニアックと出会い、共にアップルコンピュータを創業します。1976年のことです。
初期のAppleは、ガレージで手作りされたパソコンを販売する小さな会社でしたが、革新的なデザインと操作性の高い製品で急速に成長しました。特に、1984年に発表されたMacintoshは、パーソナルコンピューターの歴史に新たな章を開く画期的な製品となりました。
アップルからの離脱とネクスト
しかし、ジョブズは社内の権力闘争に巻き込まれ、1985年にAppleを解雇されてしまいます。その後、ネクストという新しいコンピュータ会社を設立しますが、商業的には成功を収めることができませんでした。
アップルへの復帰とiPhoneの誕生
1996年、Appleは経営危機に陥り、ネクストを買収します。ジョブズは再びAppleのCEOに就任し、倒産寸前の会社を立て直します。そして、2007年に発表されたiPhoneは、スマートフォン市場に革命を起こし、Appleを世界最大の企業へと成長させました。
病気と死
しかし、ジョブズの健康は徐々に悪化し、膵臓がんと診断されます。闘病生活を送る中で、ジョブズは後継者を育成し、Appleの未来を託しました。2011年10月5日、56歳でこの世を去りました。
ジョブズの遺産
スティーブ・ジョブズは、テクノロジー業界だけでなく、私たちの生活様式そのものを大きく変えました。彼の革新的なアイデアと情熱は、多くの人々にインスピレーションを与え続け、彼の名は永遠に人々の記憶に残ることでしょう。
まとめ
スティーブ・ジョブズの生涯は、困難を乗り越え、成功を掴み、そして多くの人々に影響を与えたドラマティックな物語です。彼の生い立ちや経験は、私たちに多くの教訓と勇気を与えてくれます。
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この記事もご覧ください。
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心に響く英語ことわざ(562)「人を動かす」の著作で有名な自己啓発作家のデール・カーネギーの名言 Instead of worrying about what people say of you, why not spend time trying to accomplish something they will admire.(行動は人を感動させる)
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英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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