- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.06

心に響く英語ことわざ(569)Appleの創業者スティーブ・ジョブズの名言 Stay hungry. Stay foolish.(幸運は大胆な者を好む)
“Stay hungry. Stay foolish.”
直訳は「渇望する愚か者であれ」で、似た意味のことわざに「幸運は大胆な者を好む」があります。
スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)の名言 Stay hungry. Stay foolish.の意味
スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式スピーチで述べた「Stay hungry. Stay foolish.」は、直訳だけではその深い意味を捉えきれません。
この言葉が意味すること
この言葉は、単に「お腹を空かせろ、愚か者であれ」という意味ではありません。ジョブズが伝えたいのは、以下の様なことです。
常に学び続け、成長し続けろ:
「ハングリー」は、知識や経験に対する飽くなき探求心を意味します。常に新しいことを学び、成長し続ける姿勢が大切ということです。
常識にとらわれず、新しいことに挑戦し続けろ:
「愚か」は、常識にとらわれず、新しいアイデアや考え方を恐れずに受け入れることを意味します。既存の枠にとらわれず、革新的な発想を持つことが重要ということです。
情熱を持ち続けろ: 何事にも情熱を持ち、夢を追いかけ続けることの大切さを表しています。
この言葉が示唆すること
この言葉は、私たちに以下のようなことを示唆しています。
現状に満足せず、常に高みを目指そう:
安住することなく、常に新しい目標を設定し、成長し続けることが大切です。
失敗を恐れず、挑戦し続けよう:
失敗は成功へのステップであり、新しいことを学ぶチャンスです。
自分自身の心に従い、生きていこう:
周りの意見に振り回されず、自分の心に従って、やりたいことを追求することが大切です。
まとめ
「Stay hungry. Stay foolish.」という言葉は、単なる言葉ではなく、ジョブズが生涯をかけて実践し、成功を収めた哲学と言えるでしょう。この言葉は、私たちに、常に学び、成長し、新しいことに挑戦し続けることの大切さを教えてくれます。
具体的な行動につなげるために
この言葉を参考に、具体的な行動に繋げてみましょう。
新しいことを学ぶ: 本を読んだり、新しいスキルを習得したり、興味のある分野を深く掘り下げてみましょう。
新しいことに挑戦する: 普段やらないことに挑戦してみたり、新しい場所に行ってみたりしましょう。
失敗を恐れずに、行動する: 失敗を恐れることなく、新しいアイデアを試してみましょう。
情熱を持ち続ける: 自分が本当にやりたいことを考え、それに情熱を注ぎ込んでみましょう。
ジョブズの言葉「Stay hungry. Stay foolish.」を心に留め、自分自身の人生を豊かにしましょう。
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似た意味の英語のことわざ
“Never rest on your laurels.” 決して満足してはいけません。
現状に満足せず、常に前進し続けることを意味し、「Stay hungry」の考え方と非常に近いです。
“Fortune favors the bold.” 幸運は大胆な者を好む。
挑戦することを恐れない勇気を称える言葉で、「Stay foolish」の精神と通じるものがあります。
If you are not willing to risk the unusual, you will have to settle for the ordinary.(普通のことしかしたくないなら、平凡な人生を送るしかない。)
このことわざは、新しいことに挑戦することの重要性を強調しています。ジョブズの「愚かであれ」という言葉と通じるもので、既成概念にとらわれず、新しいことに挑戦することで、より豊かな人生を送れることを示唆しています。
The only way to do great work is to love what you do.(素晴らしい仕事をする唯一の方法は、自分の仕事が大好きになることだ。)
このことわざは、情熱を持って仕事に取り組むことの重要性を示しています。ジョブズの言葉と同様に、何かを成し遂げるためには、強い情熱と好奇心を持つことが大切だという考え方を表しています。
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似た意味の日本語のことわざ
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」
危険を恐れずに挑戦することの重要性を表現しており、「Stay foolish」の精神と通じるものがあります。
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スティーブ・ジョブズの波乱万丈な生い立ち
スティーブ・ジョブズは、20世紀後半から21世紀初頭にかけて、テクノロジー業界に革命をもたらした人物として知られています。Apple社の創業者の一人であり、iPhoneやiPadなど、私たちの生活を大きく変えた製品を生み出しました。彼の革新的なアイデアとカリスマ性あふれるリーダーシップは、多くの人々に影響を与え続けています。
生まれた背景と幼少期
1955年2月24日、スティーブ・ジョブズはアメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコで生まれました。シリア人の父とアメリカ人の母のもとに生まれたものの、生後すぐに養子に出され、ポール・ジョブズとクララ・ジョブズ夫妻のもとで育てられます。
養父母は、カリフォルニア州の働き者の中流階級の家庭でした。ジョブズは、この家庭で愛されながら育ちますが、同時に、自分のルーツや出自について複雑な感情を抱くことになります。
若き日の探求心と起業
高校時代から電子機器に興味を持ち、友人と自作の電子機器を作るなど、技術への探求心を抱いていました。リード大学には入学したものの、すぐに中退し、インドへ旅立ちます。インドでの体験は、ジョブズの精神世界に大きな影響を与え、彼の人生観を大きく変えることになります。
インドから帰国後、スティーブ・ウォズニアックと出会い、共にApple Computerを創業します。1976年のことです。Apple IIなどのパーソナルコンピューターが大ヒットし、ジョブズは若くして億万長者となります。
会社を去り、NeXTを設立
しかし、Apple社内での対立などもあり、ジョブズはAppleを去ることになります。その後、NeXT Computerを設立し、高性能ワークステーションの開発に取り組みます。NeXTは商業的には成功しませんでしたが、ここで開発された技術は、後にAppleがMacintoshを復活させる上で重要な役割を果たします。
Appleへの復帰と革新
その後、Appleは経営難に陥り、ジョブズは再びAppleに戻ってCEOに就任します。ジョブズは、Appleを立て直すため、革新的な製品を次々と発表します。iMac、iPod、iPhone、iPadなど、これらの製品は、テクノロジー業界だけでなく、私たちの生活様式をも大きく変えました。
晩年と死
ジョブズは、膵臓がんと診断され、闘病生活を送ります。しかし、病に倒れるまで、Appleの革新的な製品開発を牽引し続けました。2011年10月5日、56歳でこの世を去りました。
ジョブズの遺産
スティーブ・ジョブズは、単なるビジネスマンにとどまらず、20世紀後半から21世紀初頭にかけて最も影響力のある人物の一人として評価されています。彼の革新的なアイデアとカリスマ性あふれるリーダーシップは、数多くの企業や人々に影響を与え、私たちの生活を豊かにしました。
ジョブズの生い立ちや経験は、私たちに多くのことを教えてくれます。困難な状況でも諦めずに挑戦し続けること、自分の心に従って生きること、そして、革新的なアイデアを世の中に広めることの大切さ。彼の言葉や行動は、これからも多くの人々にインスピレーションを与え続けるでしょう。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(568)「人を動かす」の著作で有名な自己啓発作家のデール・カーネギーの名言 Let’s not imitate others. Let’s find ourselves and be ourselves.(己の道を行く)
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心に響く英語ことわざ(1)A bad carpenter quarrels with his tools. 下手の道具調べ
https://www.eionken.co.jp/note/a-bad-carpenter-quarrels-with-his-tools/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストンコンサルティンググループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズにおいて9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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