- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.05

心に響く英語ことわざ(357)米国鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの名言 No man will make a great leader who wants to do it all himself or get all the credit for doing it.(衆知を集めれば山をも動かせる)
“No man will make a great leader who wants to do it all himself or get all the credit for doing it.”
直訳は「真のリーダーは、すべてを自分でやり遂げようとしたり、功績を独り占めしようとしたりするような人物ではない」で、似た日本語のことわざに「衆知を集めれば山をも動かせる」があります
アンドリュー・カーネギー(Andrew Carnegie)の名言”No man will make a great leader who wants to do it all himself or get all the credit for doing it.”の意味
カーネギーは、自身が築いた巨大な企業や慈善事業の経験から、真のリーダーシップの本質について深く理解していました。
真のリーダーは、以下の資質を持っていると考えられています。
ビジョンを持つ:
明確なビジョンを持ち、周囲の人々をそのビジョンに向かって導くことができる。
人を鼓舞する: 周囲の人々のやる気や能力を引き出し、最高の成果を引き出すことができる。
協調性がある:
異なる意見や価値観を持つ人々と協力し、共通の目標に向かって取り組むことができる。
謙虚である:
自分の功績よりも、チーム全体の成果を重視し、周囲の人々に感謝の気持ちを忘れない。
カーネギーはこの名言を通して、真のリーダーは自分自身よりも、チーム全体の成功を優先するべきであると訴えているのです。
以下、この名言から得られる教訓をいくつか紹介します。
リーダーは、自分の能力や功績に固執するのではなく、周囲の人々の力を最大限に引き出すことに重点を置くべきである。
チームワークと協調性は、組織の成功にとって不可欠である。
リーダーは、常に謙虚な姿勢を忘れず、周囲の人々に感謝の気持ちを忘れない。
この名言は、リーダーを目指す人だけでなく、すべての人にとって大切な教訓を与えてくれます。
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似た意味の英語のことわざ
A leader is one who knows the way, goes the way, and shows the way.
意味: 真のリーダーは、自ら道を切り開き、周囲の人々を導くことができる人物である。
解説: このことわざは、リーダーは単に指示を出すだけでなく、自ら率先して行動し、模範となるべきであることを示唆しています。 カーネギーの名言と同様に、リーダーは自分の功績よりも、チーム全体の成功を優先すべきであるという考えが含まれています。
None but the brave deserve the fair.
意味: 勇敢な者だけが美しいものを手に入れることができる。
解説: このことわざは、真のリーダーは困難な状況にも立ち向かう勇気を持っていることを示唆しています。 困難を恐れない姿勢は、周囲の人々を鼓舞し、目標達成へと導く力となります。 カーネギー自身も、多くの困難を乗り越えて成功を収めた人物であり、このことわざの言葉を体現しています。
Too many cooks spoil the broth.
意味: 料理人が多すぎると、スープがまずくなる。
解説: このことわざは、リーダーは最終的な意思決定を行う責任を持ち、指示を明確にすることが重要であることを示唆しています。 指示が曖昧だったり、責任の所在が不明確だったりすると、チーム全体の混乱を招き、目標達成を妨げてしまいます。 カーネギーは、自身が経営する企業において、明確なビジョンと指示を伝えることで、組織の成功を導きました。
A good leader takes a little more than his share of the blame, a little less than his share of the credit.
意味: 優れたリーダーは、責任は自分よりも多く、功績は自分よりも少なく取る。
解説: このことわざは、リーダーは常に謙虚な姿勢を忘れず、周囲の人々に感謝の気持ちを忘れないべきであることを示唆しています。 カーネギー自身も、自身の成功は周囲の人々のおかげであることを常に認識し、慈善活動などを通じて社会に貢献しました。
A great leader is one who inspires others to do their best.
意味: 優れたリーダーは、周囲の人々に最高の成果を引き出すことができる人物である。
解説: このことわざは、リーダーは周囲の人々の能力を信じ、個々の可能性を引き出すことができるべきであることを示唆しています。 カーネギーは、自身が経営する企業において、従業員の能力を最大限に引き出すことで、組織の成長と発展に貢献しました。
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似た意味の日本語のことわざ
一人天下は長続きしない
意味: どんなに優秀な人物でも、一人で全てを成し遂げることはできない。
解説: このことわざは、リーダーは周囲の人々の協力を得ることが重要であることを示唆しています。 カーネギーは、自身が経営する企業において、優秀な人材を積極的に登用し、チームワークを重視することで、組織の成長と発展に貢献しました。
衆知を集めれば山をも動かせる
意味: 多くの人々の知恵を結集すれば、どんな困難な課題も克服できる。
解説: このことわざは、リーダーは多様な意見を取り入れ、周囲の人々の力を最大限に引き出すことが重要であることを示唆しています。 カーネギーは、自身が設立した慈善団体において、様々な分野の専門家と協力し、多くの社会貢献活動を行いました。
偉大なリーダーは、人々を偉大にする
意味: 優れたリーダーは、周囲の人々に能力や可能性を信じさせ、最高の成果を引き出すことができる。
解説: このことわざは、リーダーは人々にインスピレーションを与え、モチベーションを高めることが重要であることを示唆しています。 カーネギーは、自身の経営理念や成功体験を積極的に共有することで、多くの人々に夢や希望を与えました。
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アンドリュー・カーネギーの生い立ち:貧しい織工の子から鉄鋼王へ
織工の息子として生まれる
アンドリュー・カーネギーは、1835年11月25日、スコットランドのダンファームリンで、手織り職人のウィリアム・カーネギーと妻マーガレット・モリスンの間に生まれました。生家は貧しく、幼い頃から家族を助けるために働かなければなりませんでした。8歳の時には地元の織物工場で働き始め、12歳の時にはダンファームリンのリンネル工場で働きました。
アメリカへの移住
1848年、カーネギー一家はアメリカ合衆国ペンシルベニア州ピッツバーグへ移住しました。 当時、アメリカは産業革命の真っ只中にあり、多くの移民たちが新しい生活を求めて渡っていました。カーネギー一家も例外ではなく、より良い生活を求めてアメリカへやってきたのです。様々な職場で働く
アメリカ移住後、カーネギーは様々な職場で働きました。 織物工場、ボイラー係、鉄道会社など、様々な職種を経験しました。これらの経験を通して、カーネギーはビジネスに関する知識や経験を積み重ねていきました。
鉄鋼業への投資
1850年代後半、カーネギーは鉄鋼業の将来性に注目し、製鉄会社への投資を始めました。当時、鉄鋼は鉄道や建築など様々な分野で需要が高まっており、カーネギーの投資は大きな利益を生み出しました。
カーネギー鉄鋼会社の設立
1870年代、カーネギーはいくつかの製鉄会社を統合し、カーネギー鉄鋼会社を設立しました。カーネギー鉄鋼会社は、当時世界最大の製鉄会社となり、カーネギーは「鉄鋼王」と呼ばれるようになりました。
慈善活動
カーネギーは、巨万の富を築いた後も、慈善活動に積極的に取り組みました。 図書館や大学、博物館などの建設に多額の寄付を行い、教育や文化の発展に貢献しました。
晩年
1901年、カーネギーはカーネギー鉄鋼会社をJ・P・モルガンのUSスチールに売却し、引退しました。 引退後は、執筆活動や慈善活動に専念しました。
カーネギーの生涯は、貧しい織工の息子から一代で巨万の富を築き上げた、まさにアメリカン・ドリームを体現した人生と言えるでしょう。 彼の成功は、勤勉さ、努力、そして先見の明によるものです。 また、慈善活動を通じて社会に貢献した彼の姿は、多くの人々に尊敬されています。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(356)マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツの名言 Success is a lousy teacher. It seduces smart people into thinking they can’t lose.(驕れる者は久しからず)
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https://www.eionken.co.jp/note/michael-jeffrey-jordan-3/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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