- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.06

心に響く英語ことわざ(488)米国建国に貢献したベンジャミン・フランクリンの名言 A slip of the foot you may soon recover, but a slip of the tongue you may never get over.(一言世を壊す)
“A slip of the foot you may soon recover, but a slip of the tongue you may never get over.”
直訳は「足を滑らせることはすぐに回復できるかもしれないが、舌を滑らせることは決して取り戻せない」で、似た意味のことわざに「一言世を壊す」があります。
ベンジャミン・フランクリン(Benjamin Franklin)の名言 A slip of the foot you may soon recover, but a slip of the tongue you may never get over.の意味
この言葉は、言葉の大切さと一度口にした言葉が持つ影響力を強調しています。
足を滑らせる:
物理的なミスを意味し、転んだり怪我をしたりすることを指します。
舌を滑らせる:
失言や軽率な発言をすることを意味します。
回復する:
物理的な怪我は時間とともに治癒しますが、一度口にした言葉は、たとえ謝罪しても完全に取り消すことは難しいことを示しています。
つまり、この言葉は、言葉の力によって人との関係を傷つけたり、自分の評判を落とす可能性があることを警告しています。一度口から出た言葉は、風のように拡散し、容易に回収できないため、発言する際には慎重になるべきだという教訓が込められています。
なぜこの言葉が重要なのか
この言葉が現代においても重要視される理由は、以下の点が挙げられます。
SNS時代のコミュニケーション:
SNSの普及により、言葉によるコミュニケーションがますます活発になっています。しかし、一度投稿された言葉は瞬く間に拡散し、取り消すことが困難です。
人間関係の構築:
言葉遣いは、人との関係を築く上で非常に重要な要素です。軽率な発言は、周囲の人を傷つけ、信頼関係を損なう可能性があります。
リーダーシップ:
リーダーは、言葉の重みを理解し、慎重に発言することが求められます。不適切な発言は、組織全体の信頼を失うことにつながる可能性があります。
まとめ
ベンジャミン・フランクリンのこの名言は、言葉の持つ力と責任について深く考えさせられます。私たちは、言葉の力を意識し、慎重に言葉を選び、相手に配慮したコミュニケーションを心がけるべきです。
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似た意味の英語のことわざ
Once a word is spoken, it cannot be recalled.(一度口にした言葉は、取り戻せない。) これは、フランクリンの名言とほぼ同じ意味で、一度発せられた言葉は、たとえ後悔しても取り消すことはできないという事実を強調しています。
Think before you speak.(話す前に考えろ。) これは、言葉を発する前に、その言葉がどのような影響を与えるかよく考えてから話すようにというアドバイスです。フランクリンの名言と同様に、軽率な発言がもたらす結果について注意を促しています。
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似た意味の日本語のことわざ
一言世を壊す: 一つの言葉が、世の中を乱すことがある、という意味で、言葉の持つ破壊的な力を表しています。
駟(し)の口をも止むる能(よ)し: 四頭立ての馬の口さえも止められる、つまり、一度口にした言葉は、たとえそれが嘘であったとしても、取り消すことは難しいという意味です。
覆水盆に返らず: 一度こぼれた水を再び杯に戻すことはできない、という意味で、一度してしまったことは取り消せないことを表します。
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ベンジャミン・フランクリンの生い立ち
ベンジャミン・フランクリンは、アメリカ合衆国の建国の父の一人として知られ、政治家、外交官、科学者、発明家など、数多くの顔を持つ人物でした。彼の生い立ちには、後の彼を形作った多くの要素が詰まっています。
ボストンでの貧しい少年時代
生誕: 1706年1月17日、マサチューセッツ州ボストンで、ろうそく職人の17人兄弟の末っ子として生まれました。
学校教育の挫折: 10歳で学校を中退し、父親の仕事を手伝うことになります。
印刷業との出会い: 兄の印刷工場で働き始め、読書や執筆に興味を持ちます。
フィラデルフィアへ: 17歳でフィラデルフィアへ移り、印刷業で独立を目指します。
フィラデルフィアでの自立と成長
印刷業の成功: フィラデルフィアで印刷所を設立し、新聞や書籍を出版。徐々に成功を収めます。
多岐にわたる活動: 印刷業の傍ら、政治、科学、哲学など、幅広い分野に興味を持ち、様々な活動を行います。
科学への貢献: 雷が電気であることを証明する実験を行い、避雷針を発明するなど、科学分野でも大きな業績を上げます。
政治家としての活躍: アメリカ独立革命では、大陸会議の代表として活躍し、独立宣言の起草にも参加しました。フランスに渡り、フランスとの同盟を結ぶなど、外交でも大きな役割を果たしました。
フランクリンの思想と影響
フランクリンは、実用的な精神と合理的な思考を大切にし、自己啓発にも熱心でした。彼が提唱した「13の徳目」は、彼自身の自己改善のための指針であり、後世の人々にも影響を与えています。
13の徳目: 勤勉、沈黙、秩序、決断、節度、清潔、平静、正直、公正、中庸、清潔、慎み、謙遜
自己啓発: 読書、討論会、生涯学習など、自己成長を常に目指しました。
フランクリンの遺産
フランクリンは、政治家、科学者、発明家、著作家として、アメリカ合衆国の建国に多大な貢献をしました。彼の思想や行動は、アメリカだけでなく、世界中の自由と民主主義の発展に大きな影響を与えています。
フランクリンの生い立ちが教えてくれること
困難を乗り越える力: 貧しい家庭に生まれ、学校教育も満足に受けられなかったにもかかわらず、努力によって成功を掴んだ彼の姿は、多くの人々に勇気を与えます。
多才な才能: 印刷業、政治、科学、哲学など、様々な分野で活躍した彼の多才さは、私たちに可能性を示唆します。
生涯学習の大切さ: フランクリンは、生涯を通じて学び続け、自己を成長させ続けました。
社会への貢献: フランクリンは、個人だけでなく、社会全体の発展にも貢献しました。
ベンジャミン・フランクリンの生い立ちを知ることは、私たちが自分自身の人生を考える上で、多くのヒントを与えてくれるでしょう。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(487)第二次世界大戦中に英国首相だったウィンストン・チャーチルの名言 We make a living by what we get, but we make a life by what we give.(与えることの喜びを知る)
https://www.eionken.co.jp/note/winston-churchill-b/
心に響く英語ことわざ(489)キューバ危機を乗り越えた米国大統領ジョン・F・ケネディの名言 Change is the law of life. And those who look only to the past or the present are certain to miss the future.(世の中は常に変わっている)
https://www.eionken.co.jp/note/john-fitzgerald-kennedy-c/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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