- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.04

心に響く英語ことわざ(296)「クリスマス・キャロル」で有名な英国作家チャールズ・ディケンズの名言 A day wasted on others is not wasted on one’s self.(人のためにしてこそ人は磨かれる)
” A day wasted on others is not wasted on one’s self.”
直訳は「他人のために費やした時間は、決して自分自身にとって無駄にはならない」で、似た日本語のことわざに「人のためにしてこそ人は磨かれる」があります。
チャールズ・ディケンズの名言”A day wasted on others is not wasted on one’s self.”の意味
チャールズ・ディケンズ(Charles John Huffam Dickens)のこの名言は、19世紀のイギリスの小説家であるチャールズ・ディケンズの作品の中で語られたものです。
この名言は、利他的な行動の重要性を強調しています。つまり、自分自身のためではなく、他人のために時間や労力を費やすことは、決して無駄ではないということです。むしろ、そうすることで、自分自身の人生をより豊かにすることができるというメッセージが込められています。
この名言には、以下のような解釈が考えられます。
他人を助けることで、自分も幸せになれる
困っている人を助けたり、誰かに親切にすることで、自分自身の心が温かくなったり、充実感を得られたりすることができます。そうすることで、自分自身の人生がより意味のあるものになるのです。
人間関係を築くことができる
他人に親切にすることで、相手からの感謝を得たり、信頼関係を築いたりすることができます。そうすることで、自分自身の周りの人間関係がより豊かになり、人生がより充実したものになるのです。
社会に貢献できる
困っている人を助けたり、社会に貢献することで、自分が社会の一員であることを実感することができます。そうすることで、自分自身の人生に意義を見出すことができるのです。
もちろん、常に他人のためにばかり時間を使う必要はありません。自分自身の時間も大切にする必要があります。しかし、この名言は、他人のために時間を費やすことも、自分自身にとって価値のあることであることを教えてくれています。
補足
この名言は、ディケンズの小説「クリスマス・キャロル」の中で、主人公エベニーザ・スクルージが過去のクリスマスの幽霊に諭される場面で語られます。
この名言は、利他主義の哲学に基づいています。利他主義とは、他人の幸福を自分の幸福よりも重視する倫理思想です。
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似た意味の英語のことわざ
Kindness is its own reward.
このことわざは、「親切はそれ自体が報酬である」という意味です。
人を助けることは、自分自身にとってもプラスになることを意味しています。
The best way to find yourself is to lose yourself in the service of others.
このことわざは、「自分自身を見つける最善の方法は、他人のために尽くすことである」という意味です。
他人のために何かをすることで、自分自身の価値観や生きがいを見つけることができるというメッセージが込められています。
No one is ever truly poor who has a heart full of gratitude.
このことわざは、「感謝の気持ちでいっぱいの心を持っている人は、決して真の貧困者ではない」という意味です。
他人に感謝の気持ちを持つことで、自分自身の持っているものを大切にすることができるようになり、幸福感を得ることができます。
We make a living by what we get, but we make a life by what we give.
このことわざは、「私たちは得るものによって生活を支えていくが、与えるものによって人生を築いていく」という意味です。
他人に何かを与えることで、自分自身の人生をより豊かにすることができるというメッセージが込められています。
It is better to give than to receive.
このことわざは、「与えることは、受けることよりも良い」という意味です。
他人に何かを与えることで、自分自身の方が幸せになれるというメッセージが込められています。
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似た意味の日本語のことわざ
人のためにしてこそ人は磨かれる
このことわざは、他人を助けることによって、自分自身も成長することができるという意味です。
利他的な行動が自分自身にとってもプラスになることを意味しています。
施す者は取りしやすし
このことわざは、困っている人に施すことは、自分自身にも良い報いが返ってくるという意味です。
利他的な行動が自分自身の幸福につながることを意味しています。
善は必ず回る
このことわざは、良い行いは必ず自分自身に返ってくるという意味です。利他的な行動が自分自身の人生を豊かにすることを意味しています。
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チャールズ・ディケンズの生い立ち
幼少期
チャールズ・ディケンズは、1812年2月7日、イギリス南部の港町ポーツマスで、海軍の下級事務員の家に生まれました。幼い頃から読書が好きで、特に冒険小説やファンタジー小説を読みふけっていました。
しかし、8歳の時に父親が借金で投獄され、一家は貧困に陥ります。ディケンズは学校に通うことができなくなり、靴磨きや新聞売りなどの仕事をしながら生活を支えることになりました。
青年期
12歳の時に、ディケンズは弁護士事務所で事務員として働き始めます。法律の勉強も始めましたが、次第に執筆活動に興味を持つようになります。
1832年、20歳の時に、ディケンズは短編小説を新聞に投稿し、これが認められて新聞記者として働き始めます。記者として働きながら、小説の執筆も続け、1836年には最初の長編小説『スケッチ・ボーズ』を発表します。
文学活動
『スケッチ・ボーズ』の成功により、ディケンズは一躍有名作家となります。その後、『オリバー・ツイスト』(1838年)、『クリスマス・キャロル』(1843年)、『デイヴィッド・コパフィールド』(1850年)など、数々の名作を生み出しました。
ディケンズの作品は、当時の社会問題を鋭く批判した内容で知られています。特に、貧困や児童労働などの問題を題材にした作品が多く、多くの人々に共感を呼びました。
私生活
ディケンズは、1836年にキャサリン・ホーガースと結婚しました。10人の子供をもうけましたが、1858年にキャサリンと別居します。その後、女優のエレン・テリーと親密な関係を結びました。
ディケンズの生い立ちは、貧困や苦難を乗り越えて成功を収めたという典型的なサクセスストーリーとして語り継がれています。また、彼の作品は、現代社会においてもなお多くの人々に読み継がれています。
補足
ディケンズは、ロンドンを舞台にした作品が多く、その作品によってロンドンに対するイメージが大きく変わったと言われています。
ディケンズは、演劇にも才能を発揮し、自ら脚本を書いて舞台に立ちました。
ディケンズは、社会改革家としても活動し、児童労働の禁止や教育制度の改革などに尽力しました。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(295)「車輪の下」で有名な作家ヘルマン・ヘッセの名言 Everything becomes a little different as soon as it is spoken out loud.(言葉で表現してみる)
https://www.eionken.co.jp/note/hermann-hesse-2/
心に響く英語ことわざ(297)「不思議の国のアリス」で有名な英国作家ルイス・キャロルの名言 Everything’s got a moral, if only you can find it.(世の中は教訓の宝庫)
https://www.eionken.co.jp/note/lewis-carroll-2/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
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・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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