- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.05

心に響く英語ことわざ(445)英国の喜劇俳優チャップリンの名言 We all want to help one another. Human beings are like that. We want to live by each other’s happiness, not by each other’s misery.(持ちつ持たれつ)
” We all want to help one another. Human beings are like that. We want to live by each other’s happiness, not by each other’s misery.”
直訳は「私たちは皆、お互いを助け合いたいと思っている。人間とはそういうものである。私たちは、お互いの不幸ではなく、お互いの幸福によって生きたいと願っている」で、似た意味のことわざに「持ちつ持たれつ」があります。
“misery”は「悲惨、惨め、苦悩」などを意味し、発音は“mízəri”、音節は“mis・er・y”です。
チャップリン(Charles Spencer Chaplin)の名言”We all want to help one another. Human beings are like that. We want to live by each other’s happiness, not by each other’s misery.”の意味
この名言は、人間の本質的な善性と相互扶助の精神を表現しています。
互いに助け合う願望:
“We all want to help one another.” この部分は、人間には生来的に他者を助けたいという欲求があることを示しています。チャップリンは、人間社会の基本的な性質として、互いに支え合うことを望んでいると主張しています。
人間性の本質:
“Human beings are like that.” ここでチャップリンは、前述の互いに助け合う願望が人間の本質的な特徴であると強調しています。これは、利己主義ではなく、利他主義が人間の基本的な性質であるという見方を示しています。
幸福の共有:
“We want to live by each other’s happiness, not by each other’s misery.” この文は、人間が望むのは他者の不幸ではなく、互いの幸福によって生きることだと述べています。これは、競争や対立ではなく、共生と調和を重視する世界観を表現しています。
この名言は、チャップリンの映画「独裁者」の最後の演説の一部です。この演説は、第二次世界大戦中の1940年に発表されましたが、その内容は現代にも通じる普遍的なメッセージを含んでいます。
チャップリンは、人間社会の理想的な姿として、互いの幸福を喜び合い、苦しみを分かち合う共同体を描いています。この考えは、個人主義や利己主義が蔓延する現代社会においても、重要な価値観として再認識されるべきものです。
この名言は、人間の本質的な善性を信じ、互いの幸福を追求することで、より良い社会を築くことができるという希望と信念を表現しています。
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似た意味の英語のことわざ
“A rising tide lifts all boats.”
意味:一人の成功が全体の利益につながる。
“United we stand, divided we fall.”
意味:団結すれば強くなり、分裂すれば衰退する。
“One for all and all for one.”
意味:一人はみんなのために、みんなは一人のために。
“It takes a village to raise a child.”
意味:子育ては社会全体で行うもの。互いに助け合うことの重要性を示す。
“No man is an island.”
意味:誰も孤立して生きることはできない。人は互いに依存し合っている。
“A friend in need is a friend indeed.”
意味:困ったときに助けてくれる人が本当の友人。
“Do unto others as you would have them do unto you.”
意味:自分がしてほしいと思うことを他人にもしなさい(黄金律)。
“Kindness begets kindness.”
意味:親切は親切を生む。
“The whole is greater than the sum of its parts.”
意味:全体は個々の部分の総和以上のものである。協力の重要性を示す。
“Many hands make light work.”
意味:多くの人が協力すれば、困難な仕事も楽になる。
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似た意味の日本語のことわざ
「情けは人のためならず」
意味:他人に親切にすることは、巡り巡って自分のためになる。
「一人は万人のために、万人は一人のために」
意味:個人と社会全体が互いに支え合う関係にあることを表す。
「三人寄れば文殊の知恵」
意味:複数の人が協力すれば、優れたアイデアや解決策が生まれる。
「遠くの親類より近くの他人」
意味:困ったときに助けてくれるのは、近くにいる人々である。
「持ちつ持たれつ」
意味:お互いに助け合って生きていくこと。
「人の幸せは我が幸せ」
意味:他人の幸福を自分の幸福と同じように喜ぶ心。
「喜びは分かち合えば倍になり、悲しみは分かち合えば半分になる」
意味:感情を共有することの重要性と、互いに支え合うことの価値を表す。
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チャップリンの生涯
誕生と幼少期:
チャップリンは1889年4月16日、イギリスのロンドンで生まれました。両親はミュージックホールの演者でした。5歳の頃から舞台に立ち始め、8歳で旅芸人の一座に加わりました。
芸能界でのキャリア開始:
1897年、8歳でプロの芸能人としてキャリアをスタートさせ、「エイト・ランカシャー・ラッズ」という木靴ダンスのグループに加入しました。1908年にはフレッド・カーノの一座に加わり、「酔っ払い」の役で人気を博しました。
映画界への進出:
1913年、アメリカツアー中にマック・セネットと契約を結び、キーストーン・スタジオで映画デビューを果たしました。1914年、2本目の短編映画「ヴェニスの子供自動車レース」で、彼の代名詞となる「リトル・トランプ」(小さな放浪者)のキャラクターが誕生しました。
映画監督としての活躍:
1917年以降、チャップリンは自身の作品の監督、脚本、製作、主演を兼任するようになりました。「キッド」(1921年)、「黄金狂時代」(1925年)、「街の灯」(1931年)、「モダン・タイムス」(1936年)など、数々の名作を生み出しました。
トーキー映画への移行と社会批判:
1940年、初のトーキー作品「独裁者」を発表し、ヒトラーの独裁政治を痛烈に批判しました。この作品はアカデミー賞5部門にノミネートされました。
晩年と栄誉:
1952年の「ライムライト」でアカデミー作曲賞を受賞しました。しかし、共産主義思想を疑われ、アメリカから再入国を拒否されたため、スイスに移住しました。1972年にアカデミー名誉賞、1975年にはエリザベス女王からナイトの称号を授与されました。
チャップリンは70年以上にわたる長いキャリアの中で、サイレント映画からトーキーへの移行期を経験し、コメディアンとしてだけでなく、監督、脚本家、プロデューサー、作曲家としても多大な功績を残しました。彼の作品には自伝的要素や社会的、政治的テーマが織り込まれており、映画史上最も重要な人物の一人として評価されています。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(444)「ローマの休日」で有名な女優オードリー・ヘップバーンの名言 People, even more than things, have to be restored, renewed, revived, reclaimed, and redeemed; never throw out anyone.(過ちを改むるに憚ることなかれ)
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https://www.eionken.co.jp/note/steven-spielberg-3/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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