- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.04

心に響く英語ことわざ(272)「道は開ける」の著作で有名なデール・カーネギーの名言 Any fool can criticize, condemn and complain – and most fools do.(文句ばかり言う者は、何もしていない)
” Any fool can criticize, condemn and complain – and most fools do.”
直訳は「どんな愚か者でも批判し、非難し、不平を言うことができる。そしてほとんどの愚か者はそうする」で、似た意味の日本のことわざに「文句ばかり言う者は、何もしていない」があります。
デール・カーネギーの名言”Any fool can criticize, condemn and complain – and most fools do.”の意味
デール・カーネギーの(Dale Breckenridge Carnegie)この名言は、誰でも簡単に批判、非難、文句を言えるが、それは愚かな行為であり、多くの愚か者がそのような行動に走ってしまうという意味です。
「批判、非難、文句」という言葉は、ネガティブな感情や思考を表現する言葉であり、以下のような行動を指します。
人の欠点や間違いを指摘する
改善を目的とする建設的な批判もありますが、単に相手を貶めたり、攻撃したりするような批判は、相手を傷つけ、関係を悪化させるだけです。
物事を否定し、反対する: 異なる意見を持つことは悪いことではありませんが、相手の意見に耳を傾けようとせず、一方的に否定したり、反対したりするような態度は、議論を深める妨げになります。
現状に不満を言い、改善を要求する
確かに改善すべき点は存在するかもしれませんが、ただ文句を言うだけでは何も解決しません。具体的な解決策を提案したり、自ら行動を起こすことが重要です。
「愚かな行為」とは、以下のような結果をもたらす可能性があります。
人間関係の悪化
周囲の人から避けられたり、信頼を失ったりする可能性があります。
問題解決の妨げ
建設的な議論を妨げ、問題解決を遅らせてしまいます。
ネガティブな思考
常に批判的な目で物事を見るようになり、幸福感や充実感を失ってしまう可能性があります。
では、どうすれば良いのでしょうか?
カーネギーは、批判する前にまず理解しようと呼びかけています。相手の立場や考えを理解し、共感することで、より建設的なコミュニケーションが可能になります。また、批判する際は、具体的な根拠に基づき、相手の人格を尊重した上で、改善点を伝えることが重要です。
さらに、文句を言うよりも、感謝の気持ちや賞賛の言葉を伝えることを勧めています。人の良いところを見つけて褒めることで、相手との信頼関係を築き、より良い人間関係を築くことができます。
***
似た意味の英語のことわざ
It’s easy to criticize, but hard to create.
意味: 批判するのは簡単だが、創造するのは難しい
解説: このことわざは、誰でも簡単に人の欠点や間違いを指摘できるが、新しいものを作ったり、問題を解決したりするのは難しいことを意味しています。批判する前に、まず自分自身が何かを成し遂げていないかを振り返る必要があります。
Critics can tell you how it should be done, but they can’t do it themselves.
意味: 批評家はやり方を教えることはできるが、自分ではできない。
解説: このことわざは、批評家は実際に何かを成し遂げた経験がないにもかかわらず、簡単に人のやり方を批判する傾向があることを皮肉っています。批判する前に、自分自身がその経験を持っているかどうかを確認する必要があります。
Don’t let the perfect be the enemy of the good.
意味: 完璧を求めすぎて、良いものを逃さないように
解説: このことわざは、完璧主義者になりすぎて、何も行動を起こせない状態になるよりも、まず行動を起こし、改善していくことが大切だということを意味しています。批判する前に、相手の良いところも見つけ、改善点を伝えるようにしましょう。
If you can’t say something nice, don’t say anything at all.
意味: 良いことが言えないなら、何も言わない方が良い
解説: このことわざは、批判する前に、相手を傷つけるようなことを言わないように注意する必要があることを意味しています。批判する際は、具体的な根拠に基づき、相手の人格を尊重した上で、改善点を伝えることが重要です。
***
似た意味の日本語のことわざ
文句ばかり言う者は、何もしていない
意味: 批判や文句ばかり言う人は、何も行動を起こしていないことを意味します。
解説: このことわざは、批判や文句を言うよりも、まず行動することが大切だということを教えてくれます。批判する前に、自分自身が何かを成し遂げていないかを振り返る必要があります。
粗さが目につくのは、自分の粗さがあるから
意味: 人の欠点や間違いが目につくのは、自分自身にも同じような欠点があるからだということを意味します。
解説: このことわざは、批判する前に、自分自身の欠点に気づくことが大切だということを教えてくれます。批判する際は、具体的な根拠に基づき、相手の人格を尊重した上で、改善点を伝えることが重要です。
悪口は言うものじゃなく、聞くものじゃ
意味: 悪口を言うのは良いことではないが、聞くのも良くないという意味です。
解説: このことわざは、悪口を聞かないようにすることが大切だということを教えてくれます。悪口を聞くと、自分も悪口を言いたくなってしまう可能性があります。批判する前に、相手の良いところを見つけ、感謝の言葉を伝えるようにしましょう。
人の悪口を言うよりも、自分の良いところを見つけよう
意味: 人の欠点ばかり指摘するよりも、自分の良いところを見つけることに集中する方が良いという意味です。
解説: このことわざは、批判するよりも、感謝の気持ちや賞賛の言葉を伝える方が良いということを教えてくれます。批判する前に、相手の良いところを見つけて、褒めるようにしましょう。
***
デール・カーネギーの生い立ち
幼少期
1888年11月24日、アメリカ合衆国ミズーリ州メリービルにて、貧しい農家の家に生まれる。
幼い頃から人前で話すことに興味があり、学校での討論会などに積極的に参加していた。
家計が苦しかったため、10代の頃から毎朝4時に起きて牛の乳搾りなどの手伝いをしていた。
青年期
1906年、州立師範学校(現在のミズーリ州立大学ウォーレンズバーグ校)に入学。
教師を志望していたが、卒業後は様々な職種を転々とする。
1912年、YMCAで話し方講座の講師として採用されたことが、その後のキャリアの転機となる。
転機と成功
カーネギーは、話し方講座で培った経験と知識を活かし、独自のコミュニケーション術を開発していく。
1926年、代表作である『人を動かす』を出版。この本は、世界中でベストセラーとなり、カーネギーを世界的に有名な作家・講演家へと押し上げた。
その後も、『道は開ける』、『心配するのをやめて生きよう』など、多くのベストセラーを出版。
1944年、デール・カーネギー研究所を設立。企業研修や人材育成などを行う。
死後も、その教えは世界中の人々に受け継がれ続けている。
カーネギーの成功を支えたもの
人前で話すことに対する情熱と才能
独自のコミュニケーション術
ユーモアと温かい人柄
聴衆を理解し、共感する力
常に学び続ける姿勢
***
デール・カーネギーの著作「人を動かす」の内容
概要
「人を動かす」は、1936年に出版されたデール・カーネギーの代表作です。この本は、人間関係を築き、人に好かれ、説得し、変えるための30の原則を説いています。世界中で1500万部以上を売り上げるベストセラーとなり、カーネギーを世界的に有名な作家・講演家へと押し上げました。
構成
この本は、大きく4つの章から構成されています。
第1章:人を動かす3原則
盗人にも五分の理を認める
重要感を持たせる
人の立場に身を置く
第2章:人に好かれる6原則
誠実な関心を寄せる
笑顔を忘れない
名前を覚える
聞き手にまわる
関心のありかを見抜く
心からほめる
第3章:人を説得する12原則
議論を避ける
誤りを指摘しない
誤りを認める
穏やかに話す
イエスと答えられる問題を選ぶ
しゃべらせる
思いつかせる
人の身になる
称賛と感謝の言葉を惜しまない
競争心を刺激する
協力させる
理解させようとするよりも、理解しようと努める
第4章:人を変える9原則
まずほめる
遠まわしに注意を与える
自分の過ちを話す
命令をしない
顔をつぶさない
わずかなことでもほめる
期待をかける
激励する
課題を与える
内容
これらの原則は、具体的な事例や心理学に基づいて説明されており、すぐに実践できる内容になっています。カーネギーは、相手を尊重し、理解しようと努めることが、人を動かすための最善の方法であると説いています。
この本から得られること
人間関係を築き、円滑にする方法
人に好かれ、信頼される方法
人を説得し、自分の意見を理解してもらう方法
人を成長させ、目標達成をサポートする方法
影響
「人を動かす」は、世界中の人々に読まれ、大きな影響を与えてきました。この本を読んだことで、人間関係が改善したり、仕事で成功したり、人生がより豊かになったという人は数多くいます。
現代における活用
この本は、1936年に出版されたものですが、現代においてもなお、その価値は色あせていません。むしろ、コミュニケーションがますます重要になっている現代社会において、この本の教えはより一層重要になっています。
***
この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(271)Apple創業者スティーブ・ジョブズの名言 If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?(もし今日が人生最後の日だとしたら)
https://www.eionken.co.jp/note/steven-paul-jobs-2/
心に響く英語ことわざ(273)自動車メーカーフォードの創業者ヘンリー・フォードの名言 Indecision is often worse than wrong action.(迷う鷹は獲物を逃す)
https://www.eionken.co.jp/note/henry-ford-2/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
***
著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
Amazon.co.jp: 山下長幸: 本、バイオグラフィー、最新アップデート