- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.06

心に響く英語ことわざ(560)障害者の権利擁護活動家で有名だったヘレン・ケラーの名言 Life is an exciting business, and most exciting when it is lived for others.(他人のために尽くすことは、自分自身を豊かにする)
“Life is an exciting business, and most exciting when it is lived for others.”
直訳は「人生は刺激的な事業であり、他人のために生きる時に最も刺激的になる」で、似た意味のことわざに「他人のために尽くすことは、自分自身を豊かにする」があります。
ヘレン・ケラー(Helen Keller)の名言 Life is an exciting business, and most exciting when it is lived for others.の意味
この言葉には、ヘレン・ケラー自身の経験と深い洞察が込められています。
「人生は刺激的な事業」:
ヘレン・ケラーは、視覚と聴覚を失ったというハンディキャップを抱えながらも、生涯学習に励み、社会活動家として活躍しました。彼女にとって、人生は単なる生存ではなく、目標に向かって努力し、成長していくための「事業」だったのです。
この言葉からは、人生を積極的に生きること、そして常に何か新しいことに挑戦していくことの大切さが読み取れます。
「他人のために生きる時に最も刺激的」:
ヘレン・ケラーは、自分と同じように障害を持つ人々や、社会で苦しむ人々を助けたいという強い思いを持っていました。彼女にとって、他人のために生きることは、自己実現感を得るだけでなく、人生に大きな喜びをもたらすものであったのです。
この言葉は、自己犠牲を美化するものではなく、むしろ、他者とのつながりの中で自己を成長させ、人生をより豊かにするという考え方です。
この言葉が持つ意味
この名言は、私たちに以下のことを教えてくれます。
人生は、与えられたものではなく、自ら創り出すもの。
他人のために生きることは、自己実現につながる。
困難な状況でも、前向きに生きることができる。
人生には、常に学び、成長する機会がある。
ヘレン・ケラーの生き方とこの言葉の関係
ヘレン・ケラーは、幼い頃に視覚と聴覚を失ったという絶望的な状況の中で、アン・サリヴァン先生との出会いによって、言葉と世界とのつながりを得ました。その後、彼女は学び、成長し、社会活動家として活躍しました。
彼女の経験は、この名言に裏打ちされています。つまり、彼女は自分の人生を「他人のために生きる」という目標に向かって歩み、その中で大きな喜びと生きがいを見出したのです。
現代社会におけるこの言葉の意味
現代社会は、個人主義が強まり、自己中心的な価値観が重視される傾向にあります。しかし、ヘレン・ケラーの言葉は、私たちに、自己実現のためには、他者とのつながりを大切にし、社会貢献をすることの重要性を教えてくれます。
この言葉は、私たち一人ひとりが、自分の人生をより豊かにするために、どのように生きていくべきかを考えさせてくれるでしょう。
まとめ
ヘレン・ケラーのこの言葉は、単なる言葉ではなく、彼女の人生そのものを表すものであり、私たちに深い感動と勇気を与えてくれます。この言葉を心に留め、自分の人生をより豊かなものにしていきましょう。
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似た意味の英語のことわざ
It is more blessed to give than to receive.(与える方が、与えられるよりも祝福される)
このことわざは、他人に与えること、つまり奉仕の精神の素晴らしさを表しています。ヘレン・ケラーの名言が、他人のために生きる喜びを強調しているように、このことわざも他者への貢献の重要性を説いています。
Love thy neighbor as thyself.(汝の隣人を汝自身のように愛せよ)
この言葉は、聖書の教えの一つで、自分と同じように他人を愛し、大切にすることの大切さを説いています。ヘレン・ケラーの名言の「他人のために生きる」という考え方は、このことわざの精神と深く結びついています。
No man is an island.(人間は島ではない)
このことわざは、人間は社会の一員であり、互いに助け合いながら生きていく存在であることを表しています。ヘレン・ケラーの名言と同様に、他者とのつながりの重要性を強調しています。
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似た意味の日本語のことわざ
「他人のために尽くすことは、自分自身を豊かにする」
この言葉は、他人のために何かをすることは、自分自身の心を満たし、人生をより豊かにするという意味です。
「与えることは、受けるよりも幸福である」
この言葉は、何かを与えること、つまり奉仕の精神の素晴らしさを表しています。ヘレン・ケラーの名言が、他人のために生きる喜びを強調しているように、この言葉も他者への貢献の重要性を説いています。
「一人はみんなのために、みんなは一人のために」
この言葉は、社会の一員として、互いに助け合いながら生きていくことの大切さを表しています。ヘレン・ケラーの名言が、他者とのつながりの重要性を強調しているように、この言葉も共同体の大切さを説いています。
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ヘレン・ケラーの生い立ち
奇跡の人とよばれた少女
ヘレン・アダムズ・ケラーは、19世紀後半から20世紀にかけて活躍したアメリカの作家、障害者権利の擁護者、政治活動家、講演家です。生後19か月で病気により視力と聴力を失うという困難な状況にもかかわらず、その類まれな知性と不屈の精神で、世界中に感動と希望を与えました。
幼少期と病気
1880年6月27日、ヘレン・ケラーはアメリカ合衆国アラバマ州タスカンビアで生まれました。裕福な家庭で育ちましたが、生後19か月頃に原因不明の高熱に襲われ、その結果、視力と聴力を失ってしまいます。その後、言葉の世界から遮断された彼女は、激しい癇癪を起こしたり、周囲の人々を傷つけたりするなど、心の病を抱えるようになります。
アン・サリヴァンの登場
そんなヘレン・ケラーに転機が訪れたのは、7歳のときでした。ハーバード大学で視覚障害者の教育法を学んでいたアン・サリヴァンが家庭教師として招かれたのです。サリヴァンは、ヘレン・ケラーに文字を指でなぞらせ、物と文字を結びつけることから始めました。
言葉との出会い
最初は、ヘレン・ケラーはサリヴァンの手を振り払って言葉の意味を拒絶していました。しかし、サリヴァンは根気強く教え続け、ある日、水を汲んでいるときに、サリヴァンがヘレン・ケラーの手のひらに「水」という文字を書き、水をバケツに注ぎながらその文字を繰り返しました。そのとき、ヘレン・ケラーは初めて言葉と実物の結びつきを理解し、言葉の世界への扉が開かれたのです。
教育と成長
サリヴァンの指導のもと、ヘレン・ケラーは驚くべき速さで言葉を習得し、読書や執筆を始めるようになりました。その後、盲学校や聾学校を経て、ラドクリフ女子大学(現在のハーバード大学)に入学し、優秀な成績で卒業しました。
社会活動家として
大学卒業後、ヘレン・ケラーは、障害者に対する偏見をなくし、彼らの教育と福祉の向上に尽力しました。世界各地を訪問し、講演活動を行い、多くの人の心を打つとともに、障害者に対する社会の意識を変えていきました。
ヘレン・ケラーの言葉
ヘレン・ケラーは、数多くの名言を残しています。
「暗闇の中で、私は光を見つけた。」
「人生は刺激的な事業であり、他人のために生きる時に最も刺激的になる。」
「親切の言葉は短く、耳には優しく、しかしその響きは永遠に続く。」
これらの言葉は、彼女の困難な状況を乗り越え、多くの人々に勇気を与え続けた彼女の生き方を象徴しています。
まとめ
ヘレン・ケラーは、視覚と聴覚を失ったというハンディキャップを抱えながらも、その知性と不屈の精神で、世界を感動させました。彼女の物語は、私たちに、どんな困難な状況でも、希望を捨てずに生きていくことの大切さを教えてくれます。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(559)人種差別撤廃運動で有名なキング牧師の名言 A lie cannot live.(嘘は百まで隠せない)
https://www.eionken.co.jp/note/martin-luther-king-jr-i/
心に響く英語ことわざ(561)アップル創業者のスティーブ・ジョブズの名言 Don’t be trapped by dogma – which is living with the results of other people’s thinking.(自分の頭で考えろ)
https://www.eionken.co.jp/note/steven-paul-jobs-i/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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