- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.06

心に響く英語ことわざ(546)ドイツの文豪ゲーテの名言 Man errs as long as he strives.(失敗は成功のもと)
“Man errs as long as he strives.”
直訳は「人は、努力する限り間違いを犯す」で、似た意味のことわざに「失敗は成功のもと」があります。
“err”は” 過ちを犯す、思い誤る”などを意味し、発音は “ə́ːr”です。
ゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe)の名言 Man errs as long as he strives.の意味
この言葉の深層には、単なる間違いを犯すという事実だけでなく、人間の本質や成長に関する深い洞察が込められています。
努力と間違いは表裏一体:
人は何かを成し遂げようとする時、必ずしも最初から完璧にできるわけではありません。努力する過程で、様々な試行錯誤を繰り返し、その中で間違いを犯すことは避けられないということです。
成長の証:
間違いを犯すことは、決して悪いことではなく、むしろ成長の証しであると捉えることができます。間違いから学び、改善することで、人はより成長していくことができるのです。
人間らしさの表現:
完璧な人間など存在しません。誰もが間違いを犯し、そこから学び成長していくものです。この名言は、そんな人間らしい姿を肯定的に捉えていると言えるでしょう。
創造性の源泉:
新しいことに挑戦したり、創造的な活動を行う場合、必ずしも成功が保証されているわけではありません。しかし、失敗を恐れずに挑戦し続けることで、新たな発見や創造的なアイデアが生まれる可能性があるのです。
つまり、この名言は、
努力は必ずしも成功を保証するものではないが、成長の機会を与えてくれる
間違いを恐れることなく、積極的に挑戦することが重要
人間は不完全な存在であり、その不完全さを受け入れることが大切
ということを教えてくれています。
現代社会におけるこの名言の意味
現代社会は、完璧を求められる傾向が強くなっています。しかし、ゲーテの言葉は、完璧である必要はない、むしろ不完全な自分を認め、そこから学び成長していくことの大切さを教えてくれます。特に、AIの発達など、変化の激しい時代において、この言葉は、私たちに勇気を与え、新たな一歩を踏み出すきっかけとなるでしょう。
まとめ
ゲーテのこの名言は、単なる言葉の羅列ではなく、人生の深い真理を込めた言葉です。この言葉を心に留め、日々の生活に活かしていくことで、より豊かな人生を送ることができるでしょう。
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似た意味の英語のことわざ
To err is human.(人間は誰でも間違いを犯す)
このことわざは、人間は完璧ではないことを認め、誰でも間違いを犯す可能性があるということを示しています。ゲーテの名言と同様に、人間らしさを肯定的に捉えた言葉です。
It is better to have tried and failed than never to have tried at all.(試して失敗する方が、まったく試さずにいるよりも良い)
挑戦することの大切さを説くことわざです。失敗を恐れて何も行動し
ないよりも、挑戦して失敗した方が、より多くのことを学ぶことができます。
Experience is the best teacher.(経験は最高の教師)
間違いを経験し、そこから学ぶことで、人は成長していくことができます。
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似た意味の日本語のことわざ
失敗は成功のもと: 間違いや失敗は、必ずしも悪いことではなく、そこから学び、成長することで、最終的には成功に繋がるという意味です。
経験は最大の師: 経験を通して、人は多くのことを学び、成長していくことができます。
転んでもただでは起きない: 失敗から立ち上がり、教訓を得ることで、人間はより強くなれるという意味です。
千里の道も一歩から: 大きな目標を達成するためには、小さな一歩を積み重ねることが重要であり、その過程で必ずしも順調に進むとは限らないという意味です。
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ゲーテの生い立ち
ドイツ文学界の巨人を育んだ環境
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテは、18世紀後半から19世紀にかけて活躍したドイツの詩人、劇作家、小説家、自然科学者であり、ドイツ文学の巨匠の一人です。彼の作品は、普遍的な人間を描写し、今もなお世界中で読まれ続けています。
裕福な家庭での誕生と恵まれた教育環境
生まれ: 1749年8月28日、ドイツの自由都市フランクフルト・アム・マインの裕福な市民家庭に生まれました。
教育: 父は法律家であり、子供たちの教育に熱心でした。ゲーテは幼い頃から家庭教師から様々な教育を受け、語学、音楽、絵画など、幅広い分野で才能を発揮しました。
ライプツィヒ大学とストラスブール大学での学生時代
ライプツィヒ大学: 16歳でライプツィヒ大学に入学し、法学を学びました。しかし、文学や演劇に興味を持ち、法律の勉強よりも文学作品を読むことに時間を費やしました。
ストラスブール大学: 健康を害し、ライプツィヒ大学を中退。ストラスブール大学に転じ、医学を学びました。そこで、ヨハン・ゴットフリート・ヘルダーやフリードリヒ・シラーなど、後の文学活動に大きな影響を与える人物たちと出会います。
ヴァイマル公国の宮廷顧問官として
ヴァイマール公国: ストラスブール大学を卒業後、ヴァイマール公国の宮廷顧問官に招かれます。
多岐にわたる活動: 文学活動だけでなく、政治、科学など、様々な分野で活躍しました。
晩年: 82歳で生涯を閉じますが、晩年まで創作活動を続けました。
ゲーテの文学作品
ゲーテは、多岐にわたる作品を残しました。その中でも代表的な作品としては、以下のものが挙げられます。
『若きウェルテルの悩み』: 青年期の悩みや恋愛を描いた小説で、当時の若者たちの共感を呼びました。
『ファウスト』: 人間と悪魔の契約を描いた壮大な叙事詩で、ゲーテの代表作の一つです。
『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』: 青年が自己実現を目指す姿を描いた長編小説です。
ゲーテの思想と影響
ゲーテの思想は、人間の内面世界への深い洞察、自然との調和、そして自己実現の重要性を説いています。彼の作品は、ドイツ文学のみならず、世界文学にも大きな影響を与え、多くの作家や思想家にインスピレーションを与えました。
まとめ
ゲーテは、裕福な家庭に生まれ、恵まれた教育環境の中で育ちました。しかし、単なる貴族の息子ではなく、文学、科学、政治など、様々な分野で才能を発揮し、ドイツのみならず、世界を代表する文豪となりました。彼の作品は、今もなお多くの人々に読まれ、愛されています。
ゲーテの言葉は、現代を生きる私たちにも多くの示唆を与えてくれます。
人生は学びの連続である: ゲーテは生涯を通して学び続けました。私たちも、常に新しいことに挑戦し、学び続けることが大切です。
自然との調和: ゲーテは自然を愛し、自然の中に生きる喜びを大切にしました。現代社会においても、自然との共生が求められています。
自己実現の重要性: ゲーテは、自己実現を強く意識していました。私たちも、自分自身の可能性を追求し、豊かな人生を送ることが大切です。
ゲーテの生い立ちと業績を知ることは、私たちが自分自身の人生を考える上で、大きなヒントを与えてくれるでしょう。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(545)米国鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの名言 The first man gets the oyster, the second man gets the shell.(先んずれば人を制す)
https://www.eionken.co.jp/note/andrew-carnegie-g/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
Amazon.co.jp: 英音研株式会社: 本、バイオグラフィー、最新アップデート
・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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