- 英語リスニングに強くなる!英音研公式ブログ / 205. 心に響く英語ことわざ
公開日
2025.04.02
更新日
2025.04.05

心に響く英語ことわざ(414)デンマークの哲学者キルケゴールの名言 Life is not a problem to be solved, but a reality to be experienced.(人生は旅路)
“Life is not a problem to be solved, but a reality to be experienced.”
直訳は「人生は解決すべき問題ではなく、経験すべき現実である」で、似た意味のことわざに「人生は旅路」があります。
キルケゴールの名言”Life is not a problem to be solved, but a reality to be experienced.”の意味
キルケゴール(Søren Aabye Kierkegaard)のこの名言は、キルケゴールの代表的な著作である『Either/Or』(1843年)の中で述べられています。
この名言には、いくつかの重要な意味が含まれています。
人生は客観的な問題ではない
キルケゴールは、人生を客観的な問題として捉えることはできないと考えていました。なぜなら、人生には普遍的な答えや正解が存在しないからです。人生は個人の主観的な経験であり、それぞれの人にとって意味や価値は異なるからです。
人生は体験を通して理解される
キルケゴールにとって、人生は思考や分析によって理解できるものではありません。人生は実際に体験することで理解できるものです。つまり、人生を生きることは、リスクを冒し、失敗し、そこから学ぶことを意味します。
人生は意味を見出すために生きるべきではない
キルケゴールは、人生はあらかじめ与えられた意味を持つものではないと考えていました。人生の意味は、個人が自分で見出すものです。つまり、人生は目的や目標に向かって生きるべきではなく、ただ生きること自体に価値があるのです。
人生は主観的な生き方が重要
キルケゴールは、人生を客観的な基準に従って生きるのではなく、主観的な生き方が重要であると考えていました。つまり、他人の意見や期待に囚われることなく、自分自身の価値観に従って生きるべきなのです。
人生は有限である
キルケゴールは、人生は有限であることを常に意識すべきであると考えていました。なぜなら、死は必ず訪れるからです。有限であることを意識することで、人生の瞬間を大切に生きることができるのです。
この名言は、人生の意味や価値について考えさせられる深いメッセージです。人生に正解や不正解はなく、大切なのは自分自身の経験を通して人生を理解し、意味を見出すことです。
キルケゴールの思想は、現代社会にも多くの影響を与えています。彼の思想は、個人の自由や責任、人生の意味といったテーマについて考えるきっかけを与えてくれます。
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似た意味の英語のことわざ
“Life is not about finding answers. It’s about experiencing all the questions.”
(人生は答えを見つけることではない。すべての質問を経験することだ。)
“The journey is more important than the destination.”
(目的地よりも旅が重要だ。)
“It’s not about how long you live, it’s about how well you live.”
(長く生きるのではなく、いかに充実して生きるかだ。)
“Life is a gift. Enjoy it.”
(人生は贈り物だ。楽しもう。)
“Live in the present moment.”
(今この瞬間に生きよう。)
“Embrace the unknown.”
(未知のものを受け入れよう。)
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似た意味の日本語のことわざ
「人生は山あり谷あり」
人生は平坦ではなく、良い時も悪い時も経験するものという意味です。
「晴れたり曇ったり」
人生には喜怒哀楽があり、常に一定しているわけではないという意味です。
「禍福はあざなえる縄のごとし」
良いことも悪いことも、いつ起こるか分からないという意味です。
「人生は旅路」
人生は目的地までの道のりを楽しむものであるという意味です。
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セーレン・キェルケゴールの生い立ち
裕福な家庭で育つ
セーレン・キェルケゴールは、1813年5月5日にデンマークのコペンハーゲンで、裕福な毛織物商人の家庭に生まれました。父ミカエルは敬虔なクリスチャンで、厳格な規律の中で子供たちを育てました。母アーネは、キェルケゴールにとって生涯の支えとなる人物でした。
キェルケゴールは7人兄弟の末っ子で、幼い頃から病弱でした。しかし、知性には優れ、読書を好みました。10歳の時に父を亡くし、17歳の時にコペンハーゲン大学に入学しました。神学を専攻し、哲学にも興味を持ちました。
精神的な苦悩と信仰
大学卒業後、キェルケゴールは神職を目指しましたが、信仰心についての葛藤から断念しました。その後、作家として活動を始め、哲学、宗教、倫理などに関する著作を次々と発表しました。
キェルケゴールは、生涯を通して精神的な苦悩に悩まされました。特に、婚約破棄事件は彼に大きな打撃を与えました。この事件をきっかけに、キェルケゴールは神への信仰を深め、独自の哲学を展開していくようになります。
実存主義の父
キェルケゴールは、20世紀に大きな影響を与えた実存主義の父とされています。彼の思想は、個人の自由や責任、人生の意味といったテーマについて深く考察しており、現代社会にも多くの示唆を与え続けています。
キェルケゴールは、42歳の若さで病死しました。しかし、彼の思想は死後も多くの哲学者や思想家によって受け継がれ、現代社会においてもなお重要な役割を果たしています。
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この記事もご覧ください。
心に響く英語ことわざ(413)フランスの哲学者のモンテーニュの名言 Stubborn and ardent clinging to one’s opinion is the best proof of stupidity.(固執偏見は愚の骨頂)
https://www.eionken.co.jp/note/michel-de-montaigne/
心に響く英語ことわざ(415)アインシュタインの名言 Imagination is more important than knowledge. Knowledge is limited. Imagination encircles the world.(Think outside the box.)
https://www.eionken.co.jp/note/albert-einstein-4/
英語リスニング脳構築のポイント「単語ごとの英音認識」と「意味の理解」ができるようになる学習法
https://www.eionken.co.jp/note/listening-english-recognition-understanding/
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英音研株式会社創業者・代表取締役
・米国系戦略コンサルティングファームであるボストン コンサルティング グループ(BCG東京オフィス)及びNTTデータ経営研究所において通算30年超のビジネスコンサルティング歴を持つ。BCGでは日本のみならず、米国・欧州企業向けに経営戦略、マーケティング戦略、業務改革(BPR)、新規事業や新サービス開発プロジェクト、ソーシャルメディアマーケティングなどを多数経験。NTTデータ経営研究所においては、グローバルビジネス推進センターのエクゼクティブコンサルタントとして、米国、中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、バングラデシュ、UAE、サウジアラビアなどにおける市場調査・輸出拡大戦略立案などに従事。
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語スピーキング脳を構築する効果的な学習方法も考案、英音研公式ブログに学習方法を投稿。
・趣味は米国の映画・ドラマを視聴して、米国人の価値観、文化、風習などを感じ取ること
・最近は、長年疑問に思っていたことや知りたいと思っていたことを生成AIに質問して、回答を読んで納得したりしている。これからの時代は膨大な知識データベースでもある生成AIへの質問力がポイントになると考えている。
・晴れていると、近くの小さな川沿いをウォーキングして、季節の移ろいを感じている。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など8冊がある。
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・「シニアになって米国オンライン教育を受講してみた」シリーズとして9冊の書籍を発刊
「シニアになって米国の子供向け英語フォニックスのオンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け米国史オンライン教育を受講してみた」
「シニアになって米国高校生向け化学オンライン教育を受講してみた」など
・ビジネスコンサルティング技術関連の著書に「ビジネスコンサルティング技術・マインド体系」「新規事業アイデア創造の技術」「ビジネスレポートを書く技術」「ビジネスプレゼンテーションの技術」など14冊がある。
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