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公開日
2025.04.02
更新日
2025.08.25

心に響く英語ことわざ(534)米国キング牧師の名言 Every man must decide whether he will walk in the light of creative altruism or in the darkness of destructive selfishness.(善行は巡り巡って自分に返る)
“Every man must decide whether he will walk in the light of creative altruism or in the darkness of destructive selfishness.”
直訳は「すべての人は、創造的な利他主義の光の中で生きるのか、それとも破壊的な利己主義の闇の中で生きるのか、どちらかを選ばなければならない」で、似た意味のことわざに「善行は巡り巡って自分に返る」があります。
“altruism”は「利他主義、利他的行為」などを意味し、発音は“ǽltruìzm”、音節は“al・tru・ism”です。
米国キング牧師(Martin Luther King Jr.)の名言 Every man must decide whether he will walk in the light of creative altruism or in the darkness of destructive selfishness.の意味
この言葉は、キング牧師が人々に投げかける、人生における重要な選択に関する深いメッセージです。
創造的な利他主義:
他人のために何かを創造し、貢献すること。自己犠牲の精神に基づいた、積極的に善を行う行動を指します。
破壊的な利己主義:
自分自身の利益を最優先に考え、他人を犠牲にするような行為。社会や他人に悪影響を与える自己中心的な行動を指します。
つまり、キング牧師は、私たち一人ひとりが、自分の人生において、他者への貢献と社会への貢献を重視した生き方を選ぶのか、それとも自分自身の利益のみを追求する生き方を選ぶのか、という選択を常に迫られていると説いているのです。
名言が示唆すること
この名言は、私たちに以下のようなことを示唆しています。
道徳的な選択:
人は、単に生きていくだけではなく、どのように生きていくのかという道徳的な選択を常に迫られている。
社会への責任:
個々人は、社会の一員として、社会全体の幸福のために貢献する責任がある。
人間の尊厳:
すべての人間は平等であり、互いに尊重し合うべき存在である。
この名言の背景
キング牧師は、アメリカにおける公民権運動の指導者として、人種差別撤廃のために闘いました。この名言は、彼が人々に呼びかけた平等と正義の実現という理想を裏付けるものであり、人々の心に深く響いた言葉です。
まとめ
キング牧師のこの名言は、私たち一人ひとりが、より良い社会を築くために、どのような生き方を選ぶべきかという普遍的な問いを投げかけています。この言葉を心に留め、自分自身の生き方について深く考えるきっかけにしてみましょう。
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似た意味の英語のことわざ
“Do unto others as you would have them do unto you.” (人にどうされたいと思うかを、人にしなさい): 黄金律として知られるこの言葉は、他人を尊重し、思いやりの心を持つことの大切さを説いています。
“What goes around, comes around.” (因果応報): 行動には必ず結果が伴うという意味。善行は善の結果を、悪行は悪の結果をもたらすという考え方です。
“You reap what you sow.” (蒔いたものは刈り取る): 自分が行ったことの結果は、必ず自分自身に返ってくるという意味。
“As you sow, so shall you reap.” (蒔いたものは刈り取る): 上記と同じ意味で、より文学的な表現です。
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似た意味の日本語のことわざ
「情けは人のためならず」
この諺は、他人に親切にすることが最終的には自分のためになるという意味です。キング牧師の言葉と同様に、利他的な行動の重要性を強調しています。
「蒔かぬ種は生えぬ」
これは、努力なしには結果が得られないことを意味しますが、同時に、良い行いをすれば良い結果が得られるという考えも含んでいます。キング牧師の言葉における選択の重要性を反映しています。
「善行は巡り巡って自分に返る」
この表現は、良い行いは最終的に自分に返ってくるという意味で、キング牧師の言葉にある利他主義の重要性を示しています。
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キング牧師の生い立ち
マーティン・ルーサー・キング Jr. は、アメリカ合衆国における公民権運動の指導者として、人種差別撤廃のために生涯を捧げました。彼の生い立ちや背景を知ることは、彼の思想や行動を深く理解する上で非常に重要です。
幼少期と青年期
1929年1月15日: アメリカ合衆国アラバマ州アトランタで牧師の息子として生まれました。
差別体験: 子供の頃から人種差別を経験し、黒人としてのアイデンティティを意識するようになりました。
教育への熱意: 優秀な成績で学校を卒業し、神学校に進学。牧師の道を歩み始めます。
公民権運動への参加
バスボイコット: 1955年、アラバマ州モンゴメリーでバス乗車拒否事件が発生。キング牧師は非暴力抵抗運動を組織し、バスボイコットを指導しました。
南部キリスト教指導者会議 (SCLC) の設立: 1957年、SCLCを設立し、南部における公民権運動を組織的に展開しました。
ワシントン大行進: 1963年、ワシントンD.C.で行われた大規模なデモ行進で「I have a dream」という有名な演説を行い、世界中に大きな影響を与えました。
ノーベル平和賞受賞と暗殺
ノーベル平和賞: 1964年、35歳という若さでノーベル平和賞を受賞。
暗殺: 1968年、テネシー州メンフィスで暗殺されました。
キング牧師の思想と影響
非暴力抵抗: キング牧師は、ガンディーの非暴力抵抗運動に影響を受け、暴力に訴えることなく、公民権運動を展開しました。
愛と正義: キング牧師は、愛と正義に基づいた社会の実現を目指し、人種差別だけでなく、貧困や戦争にも反対しました。
世界への影響: キング牧師の思想は、アメリカのみならず、世界中の公民権運動や人権運動に大きな影響を与えました。
キング牧師の偉大さ
キング牧師は、単なる公民権運動の指導者にとどまらず、人種差別という社会問題に対して、非暴力という手段を用いて立ち向かい、世界を変えた人物です。彼の思想は、今もなお、人々に勇気を与え、平等な社会の実現に向けて、多くの人々に影響を与えています。
まとめ
キング牧師の生い立ちや活動は、私たちに多くのことを教えてくれます。彼の思想や行動は、現代社会においても、人種差別や不平等といった問題を考える上で、重要な指針となるでしょう。
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著者Profile
山下 長幸(やました ながゆき)
・英語リスニング教育の専門家。長年、英語リスニング学習を実践・研究し、日本人に適した英語リスニング学習方法論を構築し、サービス提供のため英音研株式会社を創業。
・英語関連の著書に「生成AIをフル活用した大人の英語戦略」「英語リスニング学習にまつわるエトセトラ:学習法レビュー」「なぜ日本人は英語リスニングが苦手なのか?」など17冊がある。
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